過眠とゲルマニウム

【症例】13歳男児 10月7日オンライン受診。母親が語る。
「日中の眠気がひどいんです。もう、起きた瞬間から眠く、何とか無理やり起こしてご飯食べさせて学校に行かせますが、通学途中、駅のベンチで電車を待ちながらそのまま寝てしまい、遅刻することがあります。
授業中も寝てしまいます。本人は眠るまいと頑張っています。だから机にうつ伏せになるとか、完全に"寝る姿勢"にはなりません。それでも、猛烈な睡魔に襲われて、かくん、と落ちてしまうような格好です。
学校での人間関係にはトラブルはありません。ただ、高校生の兄のささいな一言で激高することがあります。そのせいで昨夜もなかなか寝付けず、布団の中でずっと文句を言っていました。こういう怒りの感情にとらわれることが最近多いように思います。
勉強面では英語が苦手です。社会や地理なども興味がありませんが、理科や数学などはよくできます。
以前、私を診察して頂いた際に、私にゲルマニウムをお勧め頂きました。この子にも飲ませたところ、「何だか体調がいい気がする」と言っていました。でもストックが切れたので、今は飲んでいません」

猛烈な眠気を主訴とする患者である。
まず確認したいのは、夜きちんと寝れているか。寝ているとしても、睡眠の質はどうか。中途覚醒が多かったり夢が多かったりしないか。
あと、食事も大切。甘いものとか好きだったりしませんか?
「小学校のときは"炭水化物で生きている"ような時期がありました。偏食です。野菜嫌いで肉も魚もそんなに好きじゃなくて。でも最近成長期になってから、体が欲するせいか、野菜も肉も食べるようになりました。
甘いもの、お砂糖菓子の類は昔から一貫して好きです。小麦も好きで、朝はパンと決まっています。乳製品も好きです。牛乳、チーズ、ヨーグルト。なんでも食べます」

うむ、このあたりは改善の余地がありそうだ。精製した砂糖、小麦、乳製品。全部やめることが理想だけど、それはきっと難しいだろうな。せめて今食べてる量の半分にしてみよう。
あと有機ゲルマニウムがいい感じのようだから希望通り飲んでもらおう。夜の睡眠は「ちょっとした物音で目を覚ます」という。浅い眠りのようだから自律神経を整えるためにCBDオイルをごく少量摂ってもいかもしれない。あと、知育にはタラ肝油が喜ばれるかも。ゲルマニウムと合わせて使うと成績アップに貢献するだろう。睡眠異常の背景には何らかの毒物(農薬、添加物、重金属など)が遠因になってる可能性もあるから、デトックスとしてメチルガード(Thorne Research社のサプリ)も飲んでおこうかな。

11月18日再診。
「すごくよくなったんですが、また悪くなってしまって。いや、本当に、すばらしく効いたんです。でも今はよくないです。どういうことか、説明しますね。
サプリを飲み始めてから、猛烈な眠気がすっかりなくなって、授業もきちんと聞けるようになりました。それだけでもありがたいのですが、うれしいことに、性格まで穏やかになりました。兄の一言にキレることがなくなって、それどころか、家族団欒の夕食のときに会話に加わるようにさえなりました。以前は黙って家族の話を聞いているだけの子供だったんです。
もともと穏やかな子だということは知っていました。好きな知識をペラペラしゃべったり一人で何かに取り組むようなことが多かったのですが、最近は兄と仲良く遊ぶ姿もよく目にして、母として本当にうれしく思っていました。
一度改善してまた悪化した原因は分かっています。ゲルマニウムが切れて、2週間ほど飲んでいなかったからです。そうするとやはり、元通りになりました。授業中の居眠りがまた始まり、兄とささいなことでケンカするようになり。
10月は甘いものもよく我慢していたと思います。でも最近は下校時にお菓子やジュースを買い食いしているようです。ただ、たとえばジュースを飲むにしても炭酸飲料ではなくて果汁100%のものにしたり、本人も一応気を遣っているようなので、特に強く注意はしていません。
味やにおいに敏感な子なので、サプリはカプセル越しにでもにおいを感じるようで、飲むのを嫌がります。タラ肝油も、なんとか頑張って飲んでいるという感じです。
ゲルマニウムをやめて確かに悪化したのですが、9月以前ほど悪くなっていないのは、まがりなりにもこういうサプリを続けているおかげかなと思います」

浅井一彦著『ゲルマニウムと私』のなかに、こんなエピソードが出てくる(227ページ)。
ゲルマニウムが「万病に効く」ことを聞きつけた14歳男児、持病の喘息治療のためにゲルマニウムの服用を開始した。喘息が軽快したのはわざわざ断るまでもなく想定内のことだから、ここでは特記しない。ただ、思いもしないうれしい副産物があった。この男児、数学が大の苦手だった。40点50点は当たり前、自他ともに認める赤点常習者だった。そんな彼がある定期テストで、通常の彼にはあり得ないことだが、満点をとった。数学教師はわが目を疑った。「よく頑張ったな」などとは思わない。「どうやってカンニングしたのか」をまず考えたこの教師を、「生徒の努力を信じられないのか」と責めるのはやや酷だろう。それほど急激な得点アップだったのだ。

ゲルマニウムは脳に多くの酸素を供給する。これにより論理的思考力が高まり、結果、数学で満点をとれたわけだ。上記症例の眠気改善も、脳への酸素供給によるものだろう。おそらく成績アップにもつながるはずだから、頑張って勉強してね。