ワクチン遺族の声

たとえば55歳の女性は、30年前には25歳だった。
これは引き算である。55-30=25という論理の話である。しかし僕は、論理の話をするつもりはない。55歳の女性が30年前、今は亡き夫が自分にプロポーズしたときのことを回想している。そういう話をしようと思っている。
「夫はフレンチのシェフをしていました。コロナにかかると味覚障害になると聞いて、「味が分からなくなっては料理人として一大事」だと思っていました。ワクチンの接種券が届いたとき、すぐに予約してワクチンを打ちました。そして、その2日後に亡くなりました。
https://note.com/nakamuraclinic/n/nd1d17eb8db72
最近30年前のことをよく思い出すんです。あの人が私にプロポーズしてくれたときのことを。とてもうれしかった。でも同時に、怖かった。一緒になって、私のことをいろいろ知るにつれて、嫌われてしまうんじゃないかって。傷つきたくないんです。だから私、最初に全部、自分のことを話しました。嫌われても仕方ない、と思って、全部打ち明けました。
私のほうが3つも年上なんだよ?それに、子宮に病気があるから、多分子供は生めない。おまけに、離婚歴まである。あなたはカッコよくて素敵だから、私の他にもっといい人がいると思う
すると彼、笑って、「子供がどうのこうのなんて、気にしなくていい。君が好きで、一緒にいたいだけだから。
それから、離婚歴があるってことだけど、実は俺もバツイチだよ。だからどうか、気にしないで」
うれしかった。私を全部受け入れた上で好きになってくれて。それで、結婚しました。
結婚してよかった。私、本当に幸せでした。
結婚した翌年に、念願のフランス料理店を開業しました。料理人の彼を支え続けた29年間は、最高の日々でした。
私、あの人の妻でありながら、同時にあの人の母のようにも感じていました。子供みたいな人なんです。料理を作らせたら天下一品ですが、家ではネットゲームに熱中したり、サッカーが大好きで、録画した海外サッカーの試合をずっと見ていたり。
だから、私、夫を亡くしたというか、子供を亡くした感覚なんです。私が代わってあげたい、って何度も思いました。夫との間に子供はいませんでした。それに、夫の死後、店も手放しました。私は、空っぽになりました。

夫が亡くなった後、死亡後の手続きで夫の戸籍謄本が必要とのことで、取り寄せました。そこで、初めて知りました。彼、バツイチだって言ってたのに、離婚歴はありませんでした。私との結婚が初婚だったんです。
私、離婚歴があるから、それを引け目に感じさせまいとして、彼、嘘をついたんです。墓場まで持っていく秘密のつもりでいたのか、それとも、私たちがヨボヨボのおじいさんおばあさんになったときに、打ち明け話として置いておくつもりだったのか、それは分かりません。
ただ、30年越しに彼の思いを知って、たまらない気持ちになりました。私、机に突っ伏して、声をあげて泣きました。
すでにもう、これ以上泣けないくらいに涙を流していたのですが、この戸籍謄本を前にして、また大泣きしてしまいました」



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【症例】30代男性。
妻との間に3人の子供がいて、妻のおなかの中には8か月の娘がいる。
昨年秋、コロナワクチンの1回目を接種した。接種後すぐに、発熱、息苦しさ、胸部の圧迫感が出現した。病院に電話したところ、「副反応だと思うので、痛み止めの薬を飲んで様子を見るように」と言われた。翌日の夜には元気になり、妻にこう言った。「やっとよくなったよ。看病してくれてありがとう」そして、妻を抱きしめた。妻は不思議に思った。「いつもはこんなことする人じゃないのに」まさか、夫の笑顔を見るのが最後になろうとは、このとき夢にも思わなかった。
次の日、いつまでも起きてこない夫を、長男が起こしに行った。戻ってきた長男が言う。「大きい声で起こしてもパパ起きないよ」
嫌な予感がして、妻は寝室に走った。布団の中に横たわる人を見て、すぐに分かった。息をしていない、と。
「なぜこんなことになったのか、分かりません。夫は接客業です。自分がコロナに感染しては、お客さんや家族に迷惑がかかる。そういうことにならないように、ワクチンを打ったんです。なぜ、そんな夫が、死ぬことになるのでしょう?
いえ、夫が死んだことは頭では分かっています。でも、受け入れられないんです。大人の私ですらそんな状態ですから、幼い子供たちに理解できるはずがありません。
娘が「パパと遊びたいな。いつ帰ってくるの?」と聞いてきます。それで長男が「大丈夫だよ。また帰ってくるからね」と弟と妹をなだめます。
長男は夫が死んだことを理解しています。でも、妹や弟の前では、絶対に涙を流さないんです。
夫は、年末に生まれるおなかの中の子供のことを心待ちにしていました。名前も考えてくれていました。しかし、生まれた赤ちゃんを抱っこすることのないまま、夫は旅立ってしまいました。
私、何だか悔しくて悔しくて。
なぜこんなことになったんだろう。ずっとそう思っているんです」

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父の仏前で手を合わせる子供たち。
こんなことが起こってはいけない。こういう悲劇を、ひとつでも減らさないといけない。そしてまた、起こった悲劇のひとつひとつについて、政府にきちんと補償をしてもらわないといけない。
長期的な戦いになるだろう。しかし、この国家による犯罪行為を糾弾しないといけない

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どれだけ時間がかかったとしても、この男が切腹する様を見届けるまでは、僕は戦い続けることになると思う。