原子転換の臨床応用1

「原子は生成不滅で、別の原子に変化することはない」というのが高校の化学の教科書の教えるところである。
しかしこれはあくまで原則であって、原則には例外がつきものである。たとえば窒素にアルファ粒子を照射すると酸素になるし、重水素を加速衝突させるとヘリウムになる。本来"生成不滅"のはずの原子が、人工的に強いエネルギーを加えることで、別の原子に変化したわけだ。
この現象は原子転換(元素変換;transmutation of the elements)と呼ばれており、化学的事実として広く認められている。
しかし、"同様の現象が生体内で起こっている"と主張すると、たちまち"トンデモ"の扱いを受ける。フランスの化学者ルイ・ケルブランは生物学的原子転換(biological transmutation)を提唱したが、この説は学界の主流派からいまだに異端視されている。

ケルブランは1950年代から60年代にかけて、フランス政府直轄の研究所に勤務していた。そこで「鶏が健康な卵を産むのに必要なカルシウム量を計算せよ」という課題が出た。卵の殻の主成分は炭酸カルシウムである。飼料に最低限どの程度のカルシウムを混ぜれば、充分な強度を持つ卵を産むのか。飼料の理想的な配合バランスを調べるという、極めて実際的な研究テーマだった。
ここでケルブランは驚くべき発見をした。彼の導き出したカルシウム必要量は、なんと、"ゼロ"だった。飼料に十分なマグネシウムが含まれてさえいれば、カルシウムが一切含まれていなくとも、鶏は健康な卵を産むのだった。
鶏は一切カルシウムを摂取していないにもかかわらず、カルシウムをたっぷり含む強固な殻の卵を産む。一体、このカルシウムはどこから来たのか?この問題への答えを模索するうちに、彼は生物学的原子転換の着想を得た。

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最近、日本の企業が低エネルギー状態で様々な原子転換を起こすことに成功した。特殊な薄膜に重水素を透過させる技術を使って、セシウムがプラセオジウムに、ストロンチウムがモリブデンに、カルシウムがチタンに、タングステンがプラチナに変わる現象が確認された。
https://www.mhi.co.jp/technology/review/pdf/e524/e524106.pdf
低エネルギー状態で原子転換が起こることが認められた格好である。実験的に起こすことができたのだから、条件さえ整えば生物の体内で同様の現象が起こらないとする理由はない。

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たとえば、鉄(Fe)を含まない培地にマンガン(Mn)を添加して微生物を培養する。その後、培地をメスバウアー分光法で分析すると、鉄が検出される。
鉄は一体どこから来たのか?微生物がマンガンを原子転換して鉄を生成した、というのがケルブラン的な解釈である。しかし従来の考え("常温の低エネルギー状態では原子転換は起こらない")では、この現象は説明不能ということになる。
特に高度な設備の要らない簡単に追試可能な研究である。しかし主流派は反論するだけで追試しない、生物学的原子転換の存在を実証する報告や研究は、すでに膨大にある。主流派が認めようが認めまいが、現象として存在することは間違いない。
https://www.currentscience.ac.in/Volumes/108/04/0633.pdf

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別にお上に認められなくてもかまわない。現象として"あるもんはある"。原子転換という概念を前提にすることで、いろいろな理屈をクリアに説明できたり臨床に応用できるなら、"当局の承認を待つ"どうこうの話ではなくて、さっさと活用しちゃえばいい。
たとえば骨粗鬆症。骨が脱灰(カルシウムが抜ける)する病態だけど、カルシウムを直接投与することはメリットよりはデメリットのほうが大きい。
『カルシウム摂取と心血管の石灰化』
https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/JAHA.116.003815
では、どうすればいいのか?
マグネシウムを補えばうまくいくし、
『マグネシウムと骨粗鬆症』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3775240/
実はケイ素を補ってもうまくいく。
『ケイ素と骨の健康』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2658806/

なぜカルシウムではダメで、マグネシウムやケイ素の補充によってうまくいくのか?
原子転換の考え方( Mg + O = Ca or Si + C = Ca)を導入すると、系統的に把握できる。

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ビタミンB12と歯科疾患(虫歯、歯周病)には負の相関がある。つまり、ビタミンB12の血中濃度が高いほど歯科疾患の発症率が低い。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5571382/
この理由も原子転換で説明可能である。ビタミンB12は活性中心にコバルト(原子番号27)を含むが、これがフッ素(9)とアルゴン(18)に転換される。
Co → F + Ar
高濃度のフッ素は体に毒性があるが、至適量のフッ素(茶に含まれている程度のごく微量)だとむしろ歯質や骨質の強化に寄与する。

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次回以降に詳しく説明するけど、体内環境が悪化すると、アーキア(古細菌)が繁殖する。アーキアは、生成期の地球にいた最古の生命体で、極限環境微生物のひとつである。現在でも海底の熱水噴出孔(超高温)とか強酸・強アルカリの液体の中とか、要するに、めちゃくちゃに劣悪な環境下に存在することが確認されている。
人間の腸内には無数の細菌が棲みつき、人間と共生関係を保っていることは皆さんご存知だろう。しかし人間の腸内環境が悪化(ワクチン接種、抗生剤の使用、農薬や添加物の摂取などにより)すると、いわゆる善玉菌が生存することができなくなり、劣悪な環境に強い古細菌が繁殖する。この古細菌が、たとえばマグネシウムをカルシウムに原子転換したり、たとえば亜鉛を銅に原子転換したり、たとえばリチウムを生成したりする。もっというと、古細菌の一種(ナノアーキア)はジゴキシンを産生してNa/K ATPaseを抑制することで電磁場を発生し、これが人間の意識を生み出す。つまり、"意識"という精神現象は、古細菌がもたらすものである。
言っていることがぶっ飛んでいて、意味が分からないだろう。
このあたりの詳細については、また稿を改めて見ていこう。

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