リウマチと現代医療

40代女性。一時期ひどいリウマチで苦しんだが、現在症状はほぼ寛解している。とても勉強熱心な人で、むしろ僕のほうが教えてもらっている。
「数日前に風邪をひきました。これは熱を上げるチャンスだと思ったんですが、体力がないせいか、熱が出てくれない。熱が出たほうがリンパ球が上がっていいんですけどね。野口整体の先生が『風邪の効能』って本のなかで、「風邪は体を掃除してくれるありがたいもの」って言ってます。熱が上がって、小さい癌とか悪いものもみんなデトックスしてくれるんです。年に1回くらいは38度とか出てくれると、大病知らずで過ごせますよ。熱を上げたいなと思って、タンクトップでうろうろしてたんですけど、ダメでした(笑)咳と鼻水が出ただけ。これもビタミンCとシステイン飲んだらすぐに治っちゃいました。発熱まで行く前に、グルタチオンが体内で作られて元気になっちゃって」

こういう具合である。僕は「なるほど!」とか「へー!」とか言いながら、先生を前にする生徒になって謹聴している。診察室は、一体どちらが医者なんだ、という空気になる(笑)
しかしこの人もリウマチには苦しめられた。かつては西洋医学を信じ、ステロイドなどの様々な薬を試した。しかし一向によくならない。本を読み、ネットで情報収集に努め、ついに、ひとつの結論に至った。「リウマチは薬では治らない」と。
「本当ですよ、先生。他の患者さんにも教えてあげてください。薬で症状が治まるのはほんの一瞬です。長期的には必ず悪化します。
先生、リウマチの何が怖いか、わかりますか?痛みはもちろん嫌です。でもそれ以上に、みんな変形を恐れています。リウマチは女性が多いです。女性にとっては、自分の指が変形して不便になることよりも、変形して醜くなることのほうが、はるかに怖いんです。それで薬がやめられない。「薬をやめて痛みが襲ってきても耐えられる。でも変形して、もう元に戻らないかと思うと、それには耐えられない」そういう気持ちなんです。

でも、これは私の経験的な話ですが、アザルフィジンやステロイドを飲んでいても私は変形しました。薬をやめる=変形、ではないと思うし、飲んでいても変形していく人はいます。
こういう人は有機ゲルマニウムを飲めばいいんです。変形防止になります。あと、鍼灸に行くのもいいですね。要は交感神経の過剰が背景にあるので、自律神経のバランスを整えるアプローチはすべて有効だと思います。

私はリウマチがひどいときはリンパ球が1400とか低値でした。こなきじじいを背負ってるみたいに、体がずっとだるくて重かった。でも症状が改善するにつれ増えてきて、2000くらいになるとずいぶん動きやすくなりました。顆粒球が多くてもかまいません。安保徹先生は「リンパ球は生命指数、生きる力だ」と言っています。このリンパ球を抑えるような治療は、そもそも根本的に間違っていると思う。

仮に免疫抑制剤のおかげで変形しないとしても、この薬のせいでリンパ節癌になったりします。実際、患者が製薬会社を訴えて裁判にもなりました。でも製薬会社は強いから、こういう訴訟はまず潰されます。薬害が認められることはめったにありません。
私、SNS上でリウマチの掲示板を主催しています。リウマチに悩む人があれやこれやと意見を交換し合う場です。それで思うのは、薬害に泣いている人の多さです。本当にひどいと思う。症状をむしろ悪化させてしまう薬が、治療と称して堂々と処方されている。私、叩かれてもいいから、堂々と言っていこうって思ってるんです。「免疫抑制剤みたいな治療は滅びてしまえ」と。
はっきり言いますが、リウマチはものすごく簡単な病気です。食生活を整え、必要な栄養素をとれば、それだけで治ります。症状を複雑化させて治らなくしているのは、薬のほうなんです。特に生物学的製剤は、いったん始めてしまうとやめるのが難しくて厄介です。でもそれ以外の薬なら、10年20年飲んでいたとしても抜けます。私も生物製剤、医者から勧められたんですけど、断って本当によかった」

結局、医者にとって患者の病気は他人事である。痛むのは患者の関節であって、自分の関節ではない。患者の声に親身に耳を傾けている医者なんて、ほとんどいない。
仮に医者が患者に対し家族のように親身になれば、自分の処方している薬が本当に患者の助けになっているかどうか、さすがに気付くだろう。というか、現場の医者のなかにも、薬でむしろ悪化することに気付いている人は案外多いんじゃないかな。
でも、仮に気付いてしまったとして、どうすればいい?ガイドラインに基づいて治療を行うのが彼らの仕事である。そのガイドラインの推奨する薬が、実は患者にとって有害無益だとしたら?彼らとしては、何ともやりようがない。西洋医学の医者が薬を取り上げられては、おしまいである。何もできない。
事実に気付いてしまうことは、良心の負担を増すだけである。それならいっそ、仕事だと割り切ればいい。診断基準を満たしてリウマチの診断がつけば、ガイドライン通りの処方薬を出す。自分の判断じゃない。ガイドラインがそうしろと言っているんだ。患者が副作用どうのこうのでわめいても知ったことか。裁判になったって、こちらは絶対に負けない。

これは膠原病内科や整形外科だけの話ではない。アトピー性皮膚炎に対して延々ステロイドやプロトピックを処方し続ける皮膚科医にも、精神症状に対して抗精神病薬を処方し続ける精神科医にも、同じことが言える。
これは結局、構造上の問題なんだ。症状の根本的原因を無視して、症状を一時的に抑えるだけの薬を使い続ける。そして患者は病院の顧客であり続ける。そうすることで病院は莫大な収入を得る。しかし患者が治ってしまっては、商売あがったり、である。
医者はそれなりに頭がいいものだから、臨床をやっていくうちに自分の治療の無意味さに気付くし、対症療法で患者を「生かさぬように殺さぬように」する現代医療の収益システムにも気付く(気付いていないバカ医者もいるけど)。
さて、気付いてからが分かれ道である。「バカらしいと分かってはいるが、他にやりようもない。女房子供がいて家のローンもあるから」と淡々と従来のスタイルを続ける医者もいれば、患者を真に治す別の治療体系を模索する医者もいるだろう。

患者はこのあたりの事情を知っておくといい。医者は何もそんなに偉くない。西洋医学が優れているのは診断スキルまでで、治療となればからきしダメ。"お医者様"などと医者を奉り医学を盲信しては、そのうち痛い目を見ることになる。
上記患者のように、自分で熱心に勉強し僕に授業をしてくれるレベルにまでなれば、西洋医学の被害者になることは確実になくなるだろうけど、さすがに普通の患者にそこまでのレベルを求めることは無理だろうね(笑)