医学界にはびこる利益相反
副反応検討部会の委員14人中8人が、参考人6人中3人が、製薬会社から寄付金などを受け取っていた。つまり、関係者20人中11人が利益相反の状態にあった。
製薬会社から金をもらいつつ、副反応の検討をしている。これでは、お金をくれる人への配慮が働いて、正当なジャッジはできない。これを利益相反といいます。
この手のデタラメは、医学界にしょっちゅう見受けられます。
たとえば、
血圧の基準値は、かつて180/100でした。
しかし現在の基準値は、140/90です。
こんな低い値を「高血圧」と決めてしまっては、日本人の大半が高血圧ということになる。
基準値を下げることで、健康な人を「患者」にできるから、医者は「血圧が高いですね、お薬出しておきますね」となる。製薬会社としては薬が売れて、笑いが止まらない。
日本高血圧学会という団体がある。理事長、副理事長が、製薬会社からどれほどのお金をもらっているか。「医療ガバナンス研究所」のホームページで調べてみよう。
キーワードに該当する医師の名前を入力し、検索すると、各年度にいくらもらったのか、その内訳が出てくる。それを以下にまとめた。
日本高血圧学会の理事長は、6年間で総額1億3千万円を受け取っていた。副理事長の2人は、それぞれ6千万円、4千万円だった。
高血圧の基準値を作る人たちが、製薬会社から多額の献金を受け取っている。ここでもやはり、利益相反です。
笑うのは、ルール策定者と製薬会社で、デタラメな基準値を押し付けられて健康を害するのは、我々国民です。
1980年代以前の医者は、「年齢プラス100を超えれば高血圧」という認識でした。70歳なら170以上、80歳なら180以上が高血圧という具合です。
人間は年をとればとるほど、血圧が高くなります。年をとるにつれ、血管の内壁にプラークが沈着し(動脈硬化)、血管が細く、固くなり、脳や末梢に血流が届きにくくなる。そこで体は、血圧を上げることで、脳などへの血流を確保しようとする。
つまり、高血圧とは、老化現象であり、かつ、適応現象です。
そういう生理を無視して、日本高血圧学会は、高齢者に対しても若年者に対しても、低い基準値を提示しました。ここにはエビデンスはありません。つまり、「投薬で基準値以下に保てば寿命が伸びる」みたいなデータは存在しない。というか、逆のデータならあります。
たとえば、血圧を下げると、認知機能が低下します。
そもそも血圧を下げるのは何のためか?
脳卒中、心筋梗塞などを減らして、命を救うためです。
さて、降圧薬を飲むことで、脳梗塞が実際に減っているかどうか。
70~85歳の高血圧患者329人につき、一方には降圧薬、もう一方にはプラセボを投与し、2年間追跡した。その結果、プラセボ群の5人が脳梗塞を発症し、降圧剤群では8人が脳梗塞を発症した。つまり、降圧剤を飲んだ群のほうが脳梗塞の発症が6割も増えていた。
なぜこんなことになったのか。降圧剤により血圧が低下することで、血の巡りが悪くなり、血液が固まりやすくなったせいだ。
さらに、この比較試験は癌の発症数も調べていた。プラセボ群で癌が2人、降圧剤群で9人が癌になった。やはり、降圧剤群のほうが癌が4.5倍多い。
降圧剤に発癌性がある可能性については、すでに別の研究で指摘されていたが、それが裏付けられた格好だ。
さらに、血圧を下げれば下げるほど、死亡率が上がります。
65~85歳の高血圧患者4400人を対象として、彼らを「ゆるめ降圧群」(上160未満140以上になるよう調整)、「きつめ降圧」(上140未満になるよう調整)の2群に振り分けて、2年間追いかけた。その結果、総死亡数は、ゆるめ降圧群で42人、きつめ降圧群で54人となった。つまり、しっかり血圧を下げたほうが、死亡数が12人、率にして29%高かった。
「血圧を下げるほど、ボケやすくなるし、死にやすくなる」というのが研究の示すところだけど、日本高血圧学会は血圧を下げることを推奨している。つまり、完全に国民を殺しにかかっているということです。
だいたい、日本高血圧学会の理事のみなさん自身、製薬会社がなぜこんなにたくさん金をくれるのか、その意味に気付かないはずがないと思うんだけど。
「製薬会社71社が、日本の主要19医学会の理事352人に合計7億2000万円の講師謝礼を支払っていた。さらに、うち半分近い3億3千万を約1割の理事40人が受け取っていた」
コロナ騒動もそうだったけど、国民が真実に気付くことが大事です。
「医学会は製薬会社から巨額の金をもらって、基準値を作っているんだ」という事実を知るだけで、薬を飲む気がうせると思う。結果、自分の命を守ることにつながる。