グルタミン酸と自閉症9

水銀は工業用に極めて有用な金属で、すでに紀元前からその存在が知られ、利用されてきた。しかしその毒性についても、やはり紀元前から知られていた。
一口に水銀と言っても、様々な種類がある。

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無害とされているのは硫化水銀ぐらいで、他の水銀は程度の違いこそあれ、有害である。
メチル水銀とエチル水銀について、何となく耳にしたことがある人も多いだろう。メチル水銀はエチル水銀よりも毒性が低いとされているが、メチル水銀に毒性がないということではない。なんといっても、メチル水銀は水俣病の原因物質である。水俣湾に排出されたメチル水銀が魚の体内に蓄積される。その魚を人々が食べる。こうして発生したのが水俣病の悲劇だった。
なお、ワクチンに含まれている水銀(チメロサール)はさらに毒性の強いエチル水銀である。
水銀の恐ろしさを身を以て体験した日本人だが、もう数十年前の話。のど元過ぎて熱さを忘れたらしい。ワクチン禍は"第2の水俣病"であることを思い出して欲しい。

水銀によって、具体的に脳にどのような変化が起こっているのか。生身の人間で検証することはできないから、サルを使った実験がある。
サルにメチル水銀を長期間にわたり食事に混ぜて投与した。その結果、脳の広範囲にグリア細胞の活性化が見られた。この活性化は水銀の投与を中止した後でも6か月間続いていた。
どういうことか、わかりますか?
原因物質(メチル水銀)の投与を中止しても、脳の炎症は止まらない、ということだ。しかも、毒性がエチル水銀より低いメチル水銀を使ってこの結果だった。自閉症児の脳内でも同様の炎症が続いていることが推測される。
『長期間メチル水銀に曝露したマカク猿の視床における星状細胞とグリア細胞の数の変化』
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/8784824/

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水銀とグリア細胞の活性化
・メチル水銀を投与した猿ではグリア細胞の活性化が見られ、これは水銀の投与から6か月経っても続いていた。
・メチル水銀は水銀イオンに変換され、脳内に侵入していることが確認された。
・イオン化水銀は水銀のなかで最も毒性が高く、脳から除去することは極めて困難である。
・エチル水銀の34%は脳内で水銀イオンに変換される。メチル水銀になるのは7%だけである。

Blaylock博士「イオン化した水銀を除去するのはほとんど不可能です。そしてこのイオン化した水銀こそ、水銀の中で最強の毒性を持ちます。
ワクチンにはエチル水銀が含まれているわけですが、エチル水銀のうち、34%は脳内で水銀イオンに変換されます。メチル水銀になるのはたった7%です。つまり、体内に侵入した水銀は、より毒性の強い水銀に変換される可能性のほうが高いわけです。
水銀の血中濃度測定はあまり意味がありません。血中濃度が低くなっていても、多くの水銀が脳内に侵入します。毒性の高い水銀イオンとして、排出困難なまま脳に残留します」

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水銀とミトコンドリアのエネルギー産生
・水銀はミトコンドリアのエネルギー産生酵素を阻害する。
・このため、フリーラジカルの産生や脂質の過酸化が亢進する。
・水銀は星状細胞に蓄積する。星状細胞はニューロンにグルタチオンを供給する。
・興奮毒によって一酸化窒素が増加すると、エネルギー産生が阻害される(ミトコンドリア複合体Ⅰおよび複合体Ⅳの障害)

Blaylock博士「水銀がなぜ体に悪いのか?結局のところ、"ミトコンドリアの機能抑制"、これが水銀による毒性の核心です。しかもこの毒性は高濃度でなくとも、ごく微量で起こります。ナノレベルでさえ、毒性を持ちます。これは水銀による直接的な毒性とはまた別の機序によるものです。
ごく微量の水銀に対しても、大量のサイトカインとグルタミン酸が産生されます。これらのいずれも、ミトコンドリア機能を抑制します。つまり、ミトコンドリアの機能抑制と自閉症を結ぶキーは、炎症、グリア細胞の活性化、高濃度のグルタミン酸です」

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水銀とグリア細胞
・ナノレベルの水銀(3~5 ng)でもグルタミン酸の取り込みを50%減少させる。
・水銀の毒性を最も強く受けるのは小脳である。
・ラットの前頭葉に少量の水銀を注入すると、グリア細胞や星状細胞から分泌されるグルタミン酸が9.8倍に増加する。

Blaylock博士「以前、グルタミン酸輸送タンパクを使って、不要なグルタミン酸を一掃せねばならない、と言ったことを覚えていますか。ごく少量の水銀でも、グルタミン酸の取り込みが50%減少します。このため、脳内での興奮毒性が劇的に高まります。つまり、水銀はグリア細胞の活性化と興奮毒性を強力に刺激します。しかもそれは超低濃度で起こります」

上記のように、水銀は神経系全般に悪影響を起こすから、どのような病気も起こり得る。意外なところでは、ナルコレプシーという病気をご存じですか?「突然強い眠気に襲われて、何度も居眠りしてしまう病気」だ。
会社員がこの病気にかかると悲惨である。仕事中に猛烈な眠気が来る。コーヒーを飲もうが膝をつねろうが、何をしても眠気が覚めない。大事な会議で寝てしまい、上司から叱責され、同僚からは失笑される。次第に周囲から「なんてやる気がない人だろう」とあきれられ、信用をなくしていく。
やる気がないわけではない。れっきとした神経疾患である。そして、有害金属が原因で発症し得ることが分かっている。
『環境毒素とナルコレプシー発症リスク』
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2930404/

臨床で「やたら眠ってしまうんです。朝7時に起きて、トイレを済ませてご飯を食べて、それから朝9時ぐらいにもう一度寝てしまいます。学校にも行けません」といった患者を見れば、うつ病のほかにナルコレプシーも鑑別に挙げたい。

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『英国の母親が政府を訴える~ワクチン接種後ナルコレプシーを発症した4歳児』
"2009年の同ワクチン開始以後、ナルコレプシーの報告が795件もある”
市役所に勤務するCaroline Hadfieldさん(42歳)は、グラクソスミスクライン社のPandemrixワクチンを接種した後、息子がすっかり変わってしまった、という。
「ワクチンを打つ前には、元気あふれる健康な4歳児でした。しかしワクチンを打ってから2週間ほどで疲れやすくなり、3週間後には1日19時間寝るようになってしまいました」Hadfieldさんはサン紙に語った。ワクチンを打ったことを嘆きながら。
「状況は急激に悪化し、歩くことさえ難しくなったんです。Joshがこんなふうになってしまったのは、ワクチンが原因としか考えられません」