今聴いている曲は何でしょう?

ストリーミングサービスの普及によって、膨大なデータを入手できる様になりました。
そのデータから面白い傾向が見えてくる様です。それはユーザーの「年齢」と、聞く「曲譜」の傾向についてです。

10代の若者は、「新譜」を次々と聞く傾向にあり、20代は年齢を重ねるごとに、その傾向が鈍化する。つまり、「新譜」を聞く頻度が減り、同じ曲を繰り返し聞く様になることを意味しています。
そして、それが33歳以降になると、ほとんど「新譜」を聞かなくなる様です。つまり、ターニングポイントは33歳。33歳以降は、新しいモノを取り入れるのをやめ、慣れ親しんだものを好む傾向があるのです。

皆さま、如何でしょうか。私は50代のおっさんですけど、完全に腑に落ちてしまいました。確かに、10代の頃は理由もなく、「新しい曲」を聴きまくっていました。それが、20代になり、社会人になり、だんだん好きなアーティストが固定化されてきて、新しい曲よりも、好きな「お気に入りの曲」を聴く割合が増えていった気がします。
今や、新しい曲を探し回って聴きまくるなんて全くしていないし、したいとも思わないです。何なんですかね。この現象。

上述した調査は、外国の話みたいですけど、我々にも当てはまる気がします。
そもそも、好きなアーティストのライブに行っても、新しい曲を聴きたいんじゃなくて、聴きなれた曲の方が盛り上がります。あと、カラオケに行っても、ジェネレーションによる選曲の違いは、完全に世代バイアスがかかっていますよね。それぞれの世代で最も慣れ親しんだ曲をチョイスします。

何となく、曲そのものの価値に、その時代の思い出が「物語性」としてシンクロしている様に感じるし、それが付加価値となって、相乗効果に繋がっているのかもしれません。
若いほど、過去の記憶という「物語性」が少ないわけですから、何となく相関がありそうです。

それにしても、上述した話は、あくまでも「嗜好」に関する消費者の傾向ですが、人間の行動について、年齢における傾向の違いを示す面白い調査だと思いました。
「イノベーター理論」に当てはめれば、10代の若者が「イノベーター」から「アーリーアダプター」であり、20代が「アーリーマジョリティ」、30代は既にピークアウトしていて、「レイトマジョリティ」、となると、40代は既に「ラガード」なのかもしれません。

この話からすると、10代ってとてつもないポテンシャルを感じました。本能的に新しいものを求め、次々とチャレンジする。そんな可能性しかない存在でしょう。それが20代になると徐々に弱まって30代でピークアウト。恐ろしい現実です。
これが人間の一つの特性だとすれば、仕事やキャリアを考える時、かなり意識的に、人工的にチャレンジングなマインドセットを設けなければならないかもしれません。

33歳を超える皆さま。如何でしょうか。新しいことにチャレンジするマインドセット。これが無い人のことを年齢に関係なく「老害」と称するのかもしれません。
イノベーター理論で見るピークアウトした段階(つまり30代)から更に成長路線を描くためには、10代の頃の様な新しい曲を聴きまくるマインドが必要なのかもしれません。

そして私を含めた50代オーバーの皆さま。
人生100年時代から見れば、まだ折り返し地点。折り返してからのステージや景色をどうしたいのか。色々考えてみたいと思いました。
10代の頃のマインドを今の自分に重ねてみたいと思います。皆さまもぜひ!



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