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7月2日「幻のお酒」

Offenburgの街角、少し肌寒い風が吹き抜ける中、昨日のスペインの日差しを思い出しながら、ポストオフィスへ絵はがきを投函した。散歩には最適なコースが多いものの、天候が心配で今日は探検を控え、近場をうろうろ。目当てのスーパーを見つけることができずに少しフラストレーションを感じつつ、ふと目に入ったのは、ソーセージとオニオンソテーを挟んだサンドウィッチを頬張る少年。その一口が今すぐ欲しいと思ったが、異国の中で直接尋ねるのは躊躇われ、遠くからその屋台を見つけることに成功。モチモチのパンと甘いオニオン、パリッとしたソーセージの組み合わせは、これまで味わったことのない美味しさだった。

雨模様の午後は部屋でのんびり過ごし、夕方には昨晩訪れたレストランへ。昨夜折った鶴がカウンターに飾られていて、もう一羽加えることに。店の母が推薦するサラダは、新鮮な野菜と豊富な具材で満足感が高かった。そしてコーヒーと共に出されたシュナップスは、初めての味わいに驚かされる。名前を手帳に記してもらい、小さなボトルを手に入れることができ、心から感謝した。

この旅のOffenburgでの経験は、小さな出会いや新しい味わい、そして静かな散歩道が織り成す、忘れられない記憶となった。Offenburgは、その穏やかな街並み、味わい深い料理、そして親しみやすい人々によって、旅人にとって温かい場所となるだろう。この街の散策路、ビアガーデン、そして湖への道は、訪れるすべての人にとっての発見となる。ドイツでのソーセージとシュナップスの組み合わせは、また別の旅の楽しみを教えてくれた。Offenburgの魅力は、これからも多くの旅人の心に残り続けるだろう。

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