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喜劇の天才になるための覚え書き~敵の敵は味方?ヘイトコントロール編~

はじめに

あ、どうも。今日もまた『喜劇の天才、ブリム』の話をしに来ました。そろそろ、私もブリムがコントロールを押し付けているのと同様にブリムのデッキの押し付けをしているんじゃないかと思い始めました。俺はブリムになっちまったのかもしれねぇ……。
それはさておき、こんな記事を読んでいる皆さんはもはやご存じとは思いますが、それでもまずはいつものようにこの記事の主人公である『喜劇の天才、ブリム』について説明しますと、よいこだろうと悪い子だろうとプレゼントを渡してくれるサンタクロースみたいなものです。色もサンタは赤白でブリムは赤黒だしだいたいあってるあってる。ちょっと渡したプレゼントが粗悪品だったり、渡したプレゼントの分だけ損をさせたりするけど、まぁそこはブリムサンタ特有のちょっとしたご愛敬ということで。

さて、今回はさんざっぱらブリムの話をするときに言ってきている「ヘイトコントロール」について話していこうと考えています。
統率者におけるヘイトコントロールは、特にレベルが低めの卓においては重要視されていますが、ブリムは特にこのヘイトコントロールが大事な統率者であると何度も伝えてきています。
それはなぜなのか?も含めてヘイトコントロールについて伝えられればと思っています。

そもそもヘイトコントロールって何?

題名通り、そもそもヘイトコントロールって何なのでしょうか?
意識的に他の人より弱めの盤面を作ること?他の人の代わりに打消しを撃って恩を売ること?自分より強い人がいることをアピールすること?
具体的な状況を出すとおそらく上記全てが当てはまると思いますが、結局どういうことなのかわかりにくいですよね。なので、私はこう考えています。
『ヘイトコントロール=この卓でのすべての人の立ち位置を常に理解して行動すること』
わかりやすい話だと、4人の中で青を使っているのが自分だけの場合、他の対戦相手からはたとえデッキに一枚も打消しが入ってない場合でも打消しを意識されます。つまり、自分の手札の枚数やマナが特に注目されながら戦いを進めることになるわけです。
これを認識せずドバドバ手札やマナを使うと、周りのプレイヤーからは自由に動ける印象を与えてしまいます。なんの打消しを持ってなくても、なんか脅威なカードを出された際に「その呪文ちょっと考えさせてください……」と言ってみるだけでも相手からすれば少し呪文を出しづらくなります(何度もブラフをかけるとばれてしまいやすいので少し強めの呪文に1回か2回だけ声かけるだけでいいです)。
他にも、他の対戦相手と比べて明らかに強力な効果や即死コンボを持つ統率者を使用する場合、そのデッキがどれだけ弱くても勝手に強力な動きを想定されてしまいます。
逆に、統率者が戦略のよくわからないカード(例えば『アーボーグの暴食、ヤーグル』等)の場合、他の強力な統率者と比べ少し警戒が薄くなります。
全体を見渡してそれぞれの脅威度をしっかり把握しましょう。それがヘイトコントロールの第一歩となります。
なお、偉そうに語っていますが私もまったくできていません。今回この記事を書いているのも自分の考えを整理して今後に生かすためです。

閑話休題、ヘイトコントロールの基礎となる部分がわかったところで、具体的な状況を交えながらブリムのヘイト管理について改めて話していければと思います。

ブリムデッキのクリーチャー事情

さて、デッキ内容にもよりますが基本的にブリムデッキはクリーチャーが並びにくいデッキです。クリーチャーを大量展開するカードが赤黒だとターン終了時まで出て追放やサクられて消えていくカードやゾンビなど、種類が限られており、白や緑のようなトークンを大量生成するカードが多いものと比べるとかなり見劣りがすることが多いです。
もちろん、戦術として一時的に出てくるクリーチャーをブリムで送り付けてコントロールを渡し、終了ステップに送りつけたトークンが消えることで実質アドを渡さずブリムの効果を通すこともできます。
ただ、ブリムの効果を最大化するならばその一瞬だけしか存在しないパーマネントは相性があまりよくなく、採用し辛いです。
では、単純にクリーチャーを多めに採用すると、今度はブリムの効果で送りつけるため自分の場から減っていくことが多く、さらにブリムで送り付けるならばデメリット持ちを……と考えると自分の場にいさせ続けるのが難しくなる……と、とにかくクリーチャーを採用しにくいです。
結論として、最初に述べた通りクリーチャーが並びにくいデッキになるわけです。

そんなブリムデッキの弱点はもちろん単純にクリーチャーで殴られることです。そのため全員から殴られるとすぐに死にます。他のデッキならば出ているであろう小物ブロッカーなども基本的にブリムデッキにはおらず、序盤・中盤・終盤のすべての状況でクリーチャーが2、3体しか並んでいないことばかりです。なので殴られ始めるとすぐさま敗北してしまいます。
殴られにくい環境を作ることがまずブリムデッキには必要なのですが、ブリムはその性質とデッキの都合上ヘイト値を稼ぎやすい統率者です。
全体に影響のある妨害する置物や、潜伏工作員どもの送り付け、戦闘の強制等を行うため他の3人が「とりあえずこいつ倒してからゲームを進めないか?」と結託されると普通に並んでいるクリーチャーに殴られ続けて終わるなんてことも起こりえます。
では、どうするのか。答えは、『戦いの調整役になり続ける』です。

どこから潰すのか。どこまで潰すのか。

『戦いの調整役になり続ける』とは、その時に一番強い人間の動きを制限し、その時に一番弱い人間の助けをすることを意味します。
普段から、一番強い相手の邪魔をすることはある程度皆さんはやっていると思いますが、ブリムデッキでは他の人の手助けをすることも大事です。
そして、もう一つ重要なのは『全員の動きを縛る行動を行わない』ということです。
全員がリアニや続唱デッキを使っているときに『墓掘りの檻』を出せば、クリーチャーの並んでいないブリムデッキは全員から殴られてたちまちやられてしまいます。これは、全員のデッキコンセプトを潰す行動をした結果、相手から見た自分の脅威度を跳ね上げてしまったことが原因です。
普通のデッキであればクリーチャーを展開しつつ自分を守ることは出来ますが、ブリムデッキでは先に述べたようにクリーチャーが多くないためそんなことが出来ません。
そんな時に、最初に置くべきは何なのか?それは、ドローを咎めるカードなのです。ドローはどんなデッキでも行われますが、大体1ターンに一回誘発するにすぎず、逆に大量ドローを行う相手は他のプレイヤーのヘイトが高くなるため脅威度をそこまで上げずに緩い縛りを全体に付与することが出来ます。
なんなら、『リスティックの研究』や『エスパーの歩哨』などのヘイトカードを勝手に『ファイレクシアの闘技場』相当に変えてしまえるため、使っているプレイヤー以外に感謝されるまであります。
『全体への影響力が弱い行動から潰す』これがヘイト調整のための鉄則です。
では、相手の根幹となる行動はいつから潰すのか?それは、誰か一人の盤面が少し整ったタイミングなのです。
先程述べた通り、全員の動きを縛ってしまうため全体からのヘイトが高くなります。しかしながら、逆にブリムの縛りがなければ盤面が整った対戦相手が有利になってしまうため、最初に自分から狙われるという状況が無くなります。この共通の敵がいる状態で他の対戦相手と協力している体を維持しながら少しずつ全体の戦力やライフの均等化を図るのです。
『一人の魔王(自分含めたほか三人共通の敵)が生まれた時からコンセプトを潰すものを置いていく』これが二つ目の鉄則です。
そして、潰せるようになったらすべての行動を潰していく……のではなく、全体への影響力が弱い行動を重ねて潰していくのを狙います。
理由は単純明快で、全ての行動を潰すと結局普通の戦いを行うためにまずブリムを倒すのが早いという考えになってしまうからです。
なので、ある程度優先度を決めながら全体に影響があるドローやライフゲイン、土地を立てて構えておく行動を阻害するようなものを持ってくるのが良いです。
また、クリーチャーが多いのであれば戦闘を強制させるものを使用して全体のクリーチャー数を減らしておくのもよいかもしれません。
『試合途中に潰すのは2,3種類の行動に留める』これが3つ目の鉄則です。
では、どのタイミングですべてを縛るようにするのか。それは自分が脅威とみなされても問題ないというタイミングです。基本的にラストラン型(最後にブリムの効果で相手を一斉に倒すブリムデッキ)ではそんなタイミング起きないので忘れていただいて結構です。

これまで伝えてきたことをものすごく簡単に要約すると、『最後の最後まで全員の脅威にならず誰かの味方であり続ける』という内容になります。
その理由も最初に述べた、ブリムはクリーチャーで殴られ続けるとすぐ死ぬし、クリーチャーを並べにくいという明確な弱点を持っているので、それをカバーできるデッキ構成にする(『沈黙の調停者』を入れる等)場合はこの限りではありませんが、基本的にヘイトが高くなりやすいわりに強い盤面を作りにくいデッキであるため、ヘイト管理は本当に重要です。
積極的に、ドローを配ったり、魔王を弱体化させたりして自分はすべてのプレイヤーの味方であるかのようなふるまいをしましょう。
そうです、ブリムデッキはみんなと仲良くすることが出来る素晴らしいデッキなのです。みんな組もう!(この発言には一部偏った報道がされています)

最後に

もう、ブリムで言うことも大分少なくなってきました。
最初の記事から数えるとこれで9個めらしいです。9個て……。
こうなったら10個はブリムの記事を上げたいと思っているのですが、正直こいつについてわりと語りつくした感じがあります。
もちろん、増えていく相性のいいカード(直近だとエンドカードにもなり得る『囚人のジレンマ』等)をあげていけばよいのですが、それはブリムデッキの共有ではなく、面白カード紹介に近いので新しい記事にカウントしたくない……。
次はせっかくの10個めなのでもう少しちゃんと考えてブリムの話をしたいと思っています。ここまで沢山話したから、少しくらいブリムのデッキ増えてないかな……。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。

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