突然のチーム変更と人を信頼するということ

今までの経験を振り返ろう、第54話。

ひとつの会社に勤めていたら、チームが変更するということはほとんどない。
というかいままではディレクターがほぼ社内全員のデザイナーとかプログラマとかと仕事をしているので、案件ごとにチームが常に変わるという認識。

ディレクター集団だけでいうと、だいたいプロデューサーがいてそこからアサインされるので、だいたい誰がどの案件をしているかわかっている。

もちろん会社員なので、退職したり、入社したりの出入りはある。
でも、やり方の基盤は決まっているので、新しい人はそのやり方にジョインしていただければ問題ない。

しかし、今回の状況はわけが違った。
基盤すらもない状況で、チーム解体、再編成となって私以外はいなくなって、新しい人材が投入されることになった。

案件を把握しているのは私だけ。

結構異例なできごとだと思う。
会社に勤めていて、自分以外のすべての人がいなくなったらどうなるだろう?
しかも私はまだ入社して間もない。

今までの制作履歴もわからないものが、たくさんあり、それと同時に日々の更新も依頼はたくさんくる。

ひとりでどこまでやれるか。

すべての案件が自分のところにくる不安もあったし、こりゃー人生最大の腕試しだなと感じていた。

でもどこかで私はやりきれる自信があったし、支えてくれた営業担当の人たちに本当に救われていた。
私がいちばんに考えていたのは「社内事情だけでクライアントに迷惑をかけられない」ということ。これは営業担当の人と同じ気持ちだった。
やれることはやってくれたし、本当に今でも感謝している。

元のチームメンバーはというとほか部署異動ということもあったりして、結構冷たかった。今まで同じ部署だったのにな〜と残念な気持ちだった。
おそらくこういう人はクライアントのことよりも、自分のことが先なんだろうな。

でもクライアントのことばかり考えてたら、今度は「仕事バカか」みたいに思われるんだろうな。

こういうことがあって「人への信頼」というのはまったくもってなくなった。誰かを頼るときはまずは疑ってかかることを覚えた。

チームが変わるとき
・日々の運用更新
・ほかメンバーの案件まきとり
・新規案件
・新しいメンバーへの案件引き継ぎ
・タスク管理

をほぼひとりでやっていたことを考えると、よくまわってたな〜と。
しかもこの時期、いちばんの繁忙期で、広いフロアで、ひとりポツンと夜中まで作業していたのは懐かしい思い出。

なんだかんだ言っても人の入れ替わりなんてあることだし、なにをどういま大事にするかをきちんと考えて、ディレクターとして冷静に動かなければいけないことを実感した。

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