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ブエルタ・ア・エスパーニャ大反省会

ユンボ・ヴィスマ秋の大収穫祭


予想通りのユンボ祭り。ユンボ秋の大感謝祭となった2023年のラ・ブエルタ。


しかしマイヨ・ロホがログリッチでもヴィンゲゴーでもなくセップ・クスとはだれが予想できたであろうか…。

山岳アシストのスペシャリストとしてチームを支えてきた彼がこのような名誉を手に入れる。人間努力していればいいことがあるんだなあと思わさせられたブエルタ。

TTもその気になればそれなりに走れることを証明したクス。ログリッチの東京五輪金メダルはもちろん、フォスが昨年ITTのアルカンシェルを着ていたしヴィンゲゴーも今年のツールでその進化を見せつける等ユンボ・ヴィスマの育成力も存分に見せつけた結果に。

ユンボ堂々の1-2-3フィニッシュ。グラン・ツールでこんな結果が見れるとはね。マジでかつてのチーム・スカイを凌ぐ強さだ。

途中ヴィンゲゴーとログリッチがクスを置いて行くシーンもあり物議を醸したが、恐らく

「アングリルまではガチで行ってその段階でのリーダーを尊重しよう」

みたいな話し合いがあったのではないかと想像する。

自分的には変な馴れ合いよりもチーム内同志でも本気でやってくれて良かったと思う。まあそれだけユンボは余裕綽綽だったということだ。

そういえばかつてトリプル・エースを「トライデント体制」とぶち上げて揉め事ばかり起こったチームがあったような…。

以前の予想で注目選手として挙げたアユソが良く頑張ってくれました。
ユンボ・トリオにはまだまだ及ばないけど今後を期待させてくれる走り。おじさんはうれしいぞ。
アイデルブルックやフィッシャーブラックも才能の片鱗を見せてくれた。


誰よりも魅力的(いろんな意味で)な男

そして今年もいろんな意味でMVPを上げたいのはこの男

レムコ・エヴェネプール

今年も次々と見せつけられた(とくに序盤)ブエルタ・クオリティの運営に初日からブチギレてメディアに当たり散らす瞬間湯沸かし器っぷりを発揮。

2週目にはゴール直前まで謎の一本引きを披露しログリッチにゴール・スプリントでぶち抜かれ(そりゃそうだ)た挙句「優勝争いしているとは知らなかった」と素っ頓狂な発言。

「クスはこのままの調子で後半の山岳もいけるわけねーだろwww」とか言っておいて自分がまさかの20分以上遅れ。

翌日は大逃げして涙の勝利。

いや、落ち着け

こいつほんとになんやねん。おもしろすぎるだろ。3週目も随所に見せ場を作るその様はアスリートでありエンターテイナーであるw

バルセロナでもゴール・スプリントで牽制状態から案の定我慢できず最初に飛び出してマイヨ・プントス獲得を逃した。山岳ジャージ持ってからいいのかもしれんけど。

来年ツール出るならアシスト云々よりとりあえずもっと自身が安定しないとね。ヴィンゲゴーとポガチャルと競り合うためにはバッドデイとは言え1日で30分近く遅れてしまうようでは話にならない。

このままではクラシックと短いステージレースで勝ついかにも「ウルフパックな選手」になってしまう。実力は間違いないのだからうまく育ててくれ。
でも今のやんちゃなレムコが魅力的なんだよなあ。レムコが落ち着いてレースしてたらそれはもうレムコじゃないしなあ。

とりあえずアンガーマネジメントの本でも読んでメンタル強化しよう。まあルフェーブルGMもたいがいアレなんかもしれんけど…。


まとめ

レムコの話ばかりになってしまった今年のブエルタはもっと言いたいことがたくさんあるけど長くなるのでやめる。
終わってみれば素晴らしいグラン・ツールとなりました。

今年のロードレース・シーズンも最終盤。ビッグタイトルはイル・ロンバルディアを残すのみ。

落ち葉のクラシックはポガチャル3連覇と予想。
ヴィンゲゴーもログリッチも出ないだろうし。

改めてユンボの1年だった2023年。
マチューがいなかった春のモニュメントもワウト、ファン・ヴァーレに制圧されていたかもしれない。
ユンボ、恐ろしい子…。

来年は打倒ユンボ・ヴィスマを目指し他チームに期待。

移籍市場も活性化し、ログリッチがトレックへ移籍か?なんて眉唾物の話も。

自分もがんばってヒルクライムします!


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