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銀河英雄伝説列伝1 晴れあがる銀河

まさかの銀河英雄伝説の新刊が出てました。正伝(1〜10巻)の完結から33年ぶりだそうで、もっとニュースになってもいい気がするんですが、まぁこれもリブート版アニメの盛り上がりのおかげですね。田中芳樹先生は監修となり、他の作家の方々が各エピソードを書く公式トリビュートというスタイル。田中先生に再び銀河の歴史をまた1ページと広げて欲しかった反面、アルスラーン戦記最終巻の件もあるので、この形がベストだったのかなと読み終わって思います。読み始めると一気に銀河英雄伝ワールドが全開。ぜひ列伝シリーズ続いて欲しい!

1. 竜神滝の皇帝陛下
皇帝アレクサンドル付侍医長となったエミール(!)が、かつてラインハルトとヒルダと一緒に釣りをした時のことを回想するエピソード。断片的にでも正伝の後の世界のことが語られるのが嬉しい。

2. 士官学校生の恋
士官学校生時代のヤンから相談を持ちかけられたキャゼルヌがオルタンス(後のキャゼルヌ夫人!)と共に、ある陰謀に気付く推理エピソード。

3. ティエリー・ボナール最後の戦い
同盟のボナール少将と共に戦うのは勇将ウランフ(人選が渋い!)とある局地戦での艦隊戦が描かれます。さらにフェザーン自治領主となる前のルビンスキーも登場。

4. レナーテは語る
オーベルシュタインからの遺言状を受けとったかつての部下レテーナが、彼と共に関わったある事件のことを語るエピソード。オーベルシュタインの声が100%旧アニメ版の声で脳内再生されます。

5. 星たちの舞台
士官学校卒業前のヤンが、ジェシカの友人ヒュパティアの企画する演劇に参加する学生運動エピソード。ラップやアッテンボローも登場しますが、何より劇中劇のラストがすごくいい。一番好きなエピソード。

6. 晴れあがる銀河
帝国軍航路局のアトウッド少尉らは、皇帝ルドルフの勅命により銀河航路図を作ることになるというエピソード。まさかのゴールデンバウム朝建国期。今さらだけどこの銀河の航路とかワープとかについて理解が深まった。最後の展開もいい。


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