2021年10月19日(火)　カレー沢薫さん

佑陽　pixivFANBOXについて、調査をしているときに、pixivビジョンっていうのかな？　そういうところで、カレー沢薫さんって人が、創作に関するお悩み相談みたいなコーナーをやってて、それをたまたま目にしたんです。

――ああ、カレー沢薫さんですか。はいはい。

佑陽　ご存じですか？　僕は名前聞いたことあるかなくらいだったんですけど……。読んでみたら、ずいぶん奇天烈な文章書く人だなと思って、ちょっと気になったんです。それで、ネット検索とかしたんですけど、いろいろ衝撃的でした。本もものすごい量出してるし、連載とかの量も膨大で……。しかも、どれも面白そうなんです。

――ええ。そうでしょう。

佑陽　それに比べて俺はなんて生産性がないんだと、落ち込みました。なんかもう、どうしていいかわからなくなりました。僕と年が変わらないのも、ショックです。15歳くらい年上であってほしかったです。そうすればあと15年で追いつく可能性もあったんですよ。15年って言ったのは、この量を書くには僕だったら15年はかかるって思ったからなんですけど。それを10年くらいの活動期間で出しているわけですから、天才としか言いようがない。僕は一生追いつけないです。「カレー沢先生と比べて僕は生産性のない無価値な人間です」って毎日唱え続けることにします。

――いや、落ち込みすぎですよ。比べない方がいいですよ。

佑陽　とにかく、すごい人がいるなって知って……これから、追いかければ、いい刺激がもらえるかもって思う半面、いろいろ考え込んじゃって。こんなに面白い人が、こんなに膨大な量を書いていて、10年以上活動していらっしゃって、でも、僕は知らなかったんです。これだけのことをやっても、知られるまで10年かかる可能性があるってことは、僕も今ののんびりペースを悔い改めて、頑張って頑張って、血反吐を吐く努力をして、量を意識して発信を続ける方針に切り替えても、10年15年続けないと、誰にも知られない存在のままってことですよ。その間、収入もなく一向に暮らしは楽にならないんです。それは、なんて険しい道なんだろうって。

――それは、クリエーターの皆さんが通る道ですよ。

佑陽　そうなの？　今日初めて知りました。僕の歩く道って、こんなにキツい道だったんだって。知らずにすげーマイペースでゆっくり歩いてました。とりあえず、カレー沢さんの本を何冊か見繕って読んでみることにします。今後、何日か前に聞かれた「最も影響を受けた人」がカレー沢薫さんになっていくかもしれません。