【旅の記憶】いきなりのオーバーブッキング(Sydney 1)
「ご搭乗の便にオーバーブッキングが出ております。
こちらで一泊分のホテルをご用意いたしますので
明日の便に振り替えていただくことは可能でしょうか。」
私はその日、知り合いの誰一人いないオーストラリアへ3ヵ月の一人旅に出る高揚と不安に包まれて関空にいた。
私は旅慣れているとはまったく言えない身で(それは今も同じだ)、
カウンターの女性のきびきびした言葉の意味するところが、まずもってよくわからなかった。
オーバーブッキングなるものが存在することは知っていたが、
それが私の