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中井設計展

ミュージシャンなんてなれるわけない、ごく限られた才能と運のある人だけがやれる職業なんだ、辛くて厳しい人生になるのは目に見えている、お前には無理に決まっている。
中学3年生の3者面談で担任の教師と母親の両方からそうやって言われた。
音大に行きたい?行ってどうするつもりなんだ、音楽家になんてなれるわけがない、いつまでそんなことを言っているんだ、誰が金を出すんだ、普通の大学に行け。音楽は趣味で楽しみなさい。
高校2年生の3者面談で担任の教師と父親の両方からそうやって言われた。
なぜそうやってハナから憧れの人生を否定されなければいけないのか、悲しくて悔しかった。どんな時代のどんな年代のどの学校のどのクラスにも一人や二人、憧れの職業がダンサーなりパティシエに変わるなどして、同じような人間はいるだろう。(クラスに一人か二人しか原風景を持つ人間が居ないのに、という話はまた今度)

私はそうやって人生を否定された時、静かに悔しさを噛み締めながら『そうかもな』とも思っていた。それが中井設計のはじまりである。

音楽と共に生きるのは当時からもう確定事項なので、職業とするか趣味とするかの違いだ。職業にしようとした途端に身の回りの風当たりが強くなり生きづらい、変な話だ。でもこうやってうるせえ死ねとずーっと思いながら生きていくことになるんだろうなぁ、と10代の私はとてもめんどくさく思った。じゃあお前らのいう安全で社会の役に立つ職業に就きながらおもしれぇ曲作ってやるよクソが。それが中井設計である。

そもそも作りたい作風がこの世になかった。
好きなミュージシャンは勿論たくさんいるけど、この人になりたいです、これを作りたいです、がなかった。はじめから、自分の音楽を発明する必要があった。これを作ります、当商品はこのターゲット層を狙った他とこの点が違います、そういった議論にもならないので、プロとして他の歌謡曲と戦えるわけもない。私はまず発明をしなければいけなかったのだ。10代の時には経験も多くないし言葉にはできなかったけれど、『これは発明じゃ!』と閃く時が1番脳汁が出るし作ること自体が楽しく有意義でおもしろい。自分を楽しませてくれるコンセプトを自分でつくる。結局、それが中井設計になった。私はひどく冷静だったのだ。

昨日マッドマックス:フュリオサを観て最高だったんだけど、非現実的なハードボイルドさと、斬新で文脈不明な演出、特に異次元のコスチューム!おもしろい。あれを普通の格好でやってもつまらないじゃないですか。なぜ?が色々あるものが好きです。わたしゃね、スリップノットが好きなんですがスリップノットが普通の格好でやってたら好きじゃないですよあれだから良いんですよ当たり前じゃないですか。そうやって中井設計は形作られていったのです。

明日GLAYの20万人ライブのセトリ再現ライブがあって私行くんですけど、正直楽しみすぎていま朝なのにビールを開けてしまいました。すみません。ビールやりながら洗濯機回る音、聞いてます。原点なんですよ、上記のミュージシャンなりたいとかそういうのとか、ギター弾きたいとかの気持ちの起こりがGLAYの20万人ライブ。やろうと思ってできることじゃないことが、実現している、、すごいなにこれすごい。わたしゃね、夢や目標はなんなのとか聞いてくる人には20万人ライブをやりますって答えて話を終わらせるんですけどね、その真意は、あの原風景を知ってしまった私はコツコツ作って作って石積み上げるってことなんですよ。

洗濯終わったんでこの辺で。
中井設計展、よろしくお願いします。

「中井設計展-FOOTPRINT-」

日時:
2024年8月11日(日)
開場11:30  開演12:00
会場:渋谷La.mama
(渋谷区道玄坂1-15-3 プリメーラ道玄坂B1)
https://www.lamama.net/

チケット料金(税込)
★会場
2,000円+1drink
※ライブ配信もあります

お問い合わせ
mail@nakaisekkei.com

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