フロンターレU15 – 東京ヴェルディジュニアユース / 関東ユース2013第19節
2017年5月24日は韓国・水原市にいた。U-20ワールドカップ、グループステージの第2節、日本 vs ウルグアイを見るために。
https://kawasakisodachi.net/archives/16740
日本は、ウルグアイに敗れ、小川航基が大きな怪我をする、という悲しい出来事もあったけれど、フロンターレの選手たちが、プリンスリーグ関東などで対戦した選手たちとチームメートになり、海外で世界の選手たちと対戦するところを見られ、普段見ているサッカーと、世界との確かなつながりを感じさせられることにもなった。
3年がたち、このときの日本の出場選手からは、板倉滉、三好康児、冨安健洋、中山雄太、堂安律、久保建英が海外で活躍している。
今は、すぐに「海外へ」とはいえないような状況になっているけれど、いつの日か、オランダでの板倉、ベルギーでの三好、また、ほかの選手たちの欧州での姿も見に行きたい。
この春以降、わたしたちと世界との距離が前よりも遠ざかっているようにも思える。それでもまた、それがぐっと縮まる日がきっと来る、と思っている。
昔のノートからフロンターレアカデミーの試合を振り返る。第33回目は、2013年9月15日の関東ユース(U-15)サッカーリーグ1部第19節。
フロンターレは、9月1日の柏レイソルU-15戦を0-0で引き分けたあと、9月7日のFC東京深川戦に4-0で勝利。栗脇拓人が2得点、高宇洋、田中碧がゴールを決めている。節としては、第19節だが、第18節の横浜FCジュニアユース戦が9月29日に行われる変則日程になっており、試合数で数えると18試合目となる。
【川崎フロンターレU-15 関東ユース(U-15)サッカーリーグ1部第19節vs 東京ヴェルディジュニアユース】
2013年9月22日(日)午後3時半キックオフ ヴェルディグラウンド 40分ハーフ
ここまで8勝5分け4敗のフロンターレ。先発は、GK1渡辺優三、最終ラインは右から3呉晴樹、5淡路昂宏、24伊従啓太郎、13柿沼亮祐、ボランチは6三浦岳文、キャプテンの10田中碧、右MF8横山尚貴、左MF22岡崎多佳良、トップ下9高宇洋、前線には14栗脇拓人。
2年生の伊従が最終ラインに入った。
ヴェルディの先発は、GK12村田怜穏、最終ラインは右から9小幡祐希、3鳥居俊、キャプテンの6深澤大輝、24藤本寛也、ボランチは17古賀俊太郎、8井上海希、右MF7大久保智明、左MF13中根玄暉、前線には2松本幹太、11相馬雄大。
フロンターレのホーム、麻生グラウンドで行われた第8節は0-3。ヴェルディが勝利している。
試合は、ヴェルディのメンバー外の選手たちが、次々にチャントをにぎやかに歌うなか、進む。途切れない応援の歌声。彼らは心底ヴェルディを愛し、チームを勝たせようと力を尽くしていた。
しかし、立ち上がりから攻勢に出ていったのはフロンターレ。3分には、右コーナーキック、田中が右足でボールを入れると、淡路が合わせるが左へ。
さらに10分には、エリア外左、ボールを受けたのは高。いったんはヴェルディにボールを奪われるも、すぐさま取り返し、ループシュート。前に出ていた村田は手を伸ばして防ごうとするが、ゴールへ決まり、1-0。先制点はフロンターレに入る。
ヴェルディも直後には左コーナーキック、古賀が右足で鋭いボールを遠いサイドに入れてくるが、これはラインを割り、シュートにはつながらず。
リードしたフロンターレは、17分には、横山がドリブルで中央を突破。右に流れた田中へ展開すると、田中はダイレクトでミドルシュートを打つが、村田が阻み、右コーナーキックに。田中がボールを入れると、こぼれ球を拾い、最後は岡崎がシュートを打つが、ヴェルディの体を張った守備が阻む。
ヴェルディもここから、テンポよくパスを回していき、25分には、エリア外から相馬が狙うが、シュートは上に。
すると24分、右へ展開したフロンターレ。右サイドを駆け上がった呉がクロスを上げると、エリア左、飛び込んだのは高。高が頭で合わせたボールはゴールへ決まり、2-0。フロンターレがすばらしいかたちで、突き放す。
流れを変えようとヴェルディは2人を交代。相馬に代わり5平田竜士、松本に代わり4信太玲哉。最終ラインは右から小幡、鳥居、深澤、中根、ボランチは藤本、井上、右MF大久保、左MF信太、前線には古賀、平田。
今でもヴェルディのアカデミーと対戦すると、時々あるけれど、この柔軟性はすごいなあ、と思う。
ここからヴェルディがまたもパスをテンポよく回しながらサイドに展開する時間が続いていき、34分には、エリア外右、シュートに持ち込むが、渡辺がセーブ。さらにアーリークロスがエリア内へ入るが、ここでも渡辺が飛び出して阻む好守。
さらにヴェルディがセットプレーを得ていくが、淡路や伊従、渡辺らを中心にしのいでいき、前半はタイムアップ。2-0でハーフタイムとなる。
後半立ち上がりにはヴェルディ、右に流れた平田のパスに、古賀がエリア内へ抜け出すが、渡辺が好セーブ。
一方のフロンターレも、6分には岡崎のスルーパスに、高がエリア外右へ。ドリブルで持ち込んだ高はシュートを打つが、ボールは惜しくもサイドネット。
さらに12分には、フロンターレ、右サイドから呉が左足でクロス。これに高が頭で合わせるが、村田がセーブしていく。
ヴェルディも直後には右クロスに頭で決定的なシュートを打つが、渡辺がここでもしっかりセーブ。
フロンターレは高、田中らを中心に相手陣内で時間をつくると、18分には、左コーナーキックに。田中がボールを入れると、こぼれ球を拾った三浦がシュートを打つが、枠はとらえられず。
20分には、フロンターレ、三浦に代わり26池谷祐輔。三浦がボランチ、池谷が右MFに。
ここからヴェルディのパス回しが強まり、24分にはフロンターレの中央を崩して、シュートを打つが、渡辺がセーブ。さらに25分には、エリア外から強烈なミドルシュートが枠をとらえるが、渡辺が横っ飛びでこれを阻む好セーブ。左コーナーキックとなり、セカンドボールを拾ったヴェルディは、左から鋭いクロスを入れてくるが、伊従がクリアしていく。
ここでフロンターレは呉に代わり2藤森悠斗。直後にはまたもヴェルディ、左クロスに平田が合わせるが、これは上に。
フロンターレは32分、岡崎に代わり18深見拓生。中盤の底に横山、その前に田中、栗脇、右に池谷、左に高、前線には深見。
ヴェルディがボールを回す時間が続くが、粘り強くフロンターレは対応。奪ってそこからショートカウンターに持ち込む場面もつくっていく。
38分には高い位置で奪い、深見がシュートを打つが、これはブロックされ、追加点とはならず。
しかし、試合はタイムアップとなり、2-0。高が2ゴール、渡辺が何度も見せた好セーブが実り、フロンターレは完封勝利を飾ることになった。
前半2-0 後半0-0 計2-0
得点:高宇洋2
フロンターレの先発:1渡辺優三、3呉晴樹、5淡路昂宏、24伊従啓太郎、13柿沼亮祐、6三浦岳文、10田中碧(c)、8横山尚貴、22岡崎多佳良、9高宇洋、14栗脇拓人
交代:三浦→26池谷祐輔 呉→2藤森悠斗 岡崎→18深見拓生
ヴェルディの先発:12村田怜穏、9小幡祐希、3鳥居俊、6深澤大輝(c)、24藤本寛也、17古賀俊太郎、8井上海希、7大久保智明、13中根玄暉、2松本幹太、11相馬雄大
交代:相馬→5平田竜士 松本→4信太玲哉
このあとヴェルディグラウンドでは、40分1本の練習試合も行われ、フロンターレはGK16青山陸、最終ラインは右から15牛島拓哉、2藤森悠斗、5淡路昂宏、13柿沼亮祐、ボランチは26池谷祐輔、6三浦岳文、右MF23望月響、左MF18深見拓生、トップ下には7平田彰汰、前線には17島田泰輝というメンバーで臨み、20分からは柿沼に代わり22岡崎多佳良、淡路に代わり24伊従啓太郎が出場している。
先制されたものの、10分に、平田がGKのパスミスを見逃さずゴールを決めて1-1に。メンバーを入れ替えたあとの30分には、平田の左クロスに、深見がダイレクトでシュートを決めて、2-1。さらに望月が右サイドからボールを入れると、エリア内へ抜け出した深見が鮮やかなターンからシュートを打ち、3-1に。39分には右から入ったボールを、島田がエリア内、こちらもうまくターンで相手を剝がしてシュートを打ち、4-1。
リーグ戦ではチームの粘り強さを感じ、練習試合では選手個々の技術の高まりを感じるかたちで、フロンターレは勝利することになった。
(文中敬称略)
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