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フロンターレU15 – 横浜F・マリノスジュニアユース / 関東ユース2013第21節

 5月25日に緊急事態宣言が解除されたのち、FC東京や湘南ベルマーレ、SC相模原やYS横浜といった近くのクラブがトレーニングを再開した。フロンターレも6月の上旬には、麻生グラウンドでのトレーニングを再開させる予定のようだ。
 
 麻生に最後に行ったのは2月25日だった。グラウンド近くの直売所には、蕪や大根、柚子、のらぼう菜や春菊などが並んでいた。今はきっと夏野菜が出始めているだろう。時間はかかると思うけれど、いずれは、またサポーターも練習を見られる日が帰ってくればいいな、と思う。 
 

 昔のノートからフロンターレのアカデミーを振り返る。第37回目は、2013年10月の関東ユース(U-15)サッカーリーグ第21節。川崎フロンターレU-15は横浜F・マリノスジュニアユースとの試合に臨んだ。


【川崎フロンターレU-15 関東ユース(U-15)サッカーリーグ1部第21節 vs 横浜F・マリノスジュニアユース】

10月13日(日)午後0時キックオフ マリノスタウン 40分ハーフ


ここまで9勝6分け5敗のフロンターレ。先発は、GK1渡辺優三、最終ラインは右から3呉晴樹、5淡路昂宏、4清治大雅、11川崎晶弘、ボランチはキャプテンの10田中碧、6三浦岳文、右MF22岡崎多佳良、左MF13柿沼亮祐、トップ下8横山尚貴、前線には14栗脇拓人。



この夏の日本クラブユース選手権では優勝を飾った横浜F・マリノスジュニアユース。先発は、GK1原田岳、最終ラインは右から12安藤謙生、キャプテンの22関海斗、4船越和樹、17高橋ラシード、ボランチは15草野信之介、8福島聡士、右MF10吉尾海夏、左MF24堀研太、トップ下19古谷綾太郎、前線には11西川公基。


高橋ラシードは、三菱養和に進み、プリンスリーグ関東でフロンターレとも対戦することになる選手だが、この試合の前、9月23日に行われたフロンターレU-18と慶應義塾高校との練習試合に、フロンターレの選手として出場している。





今はなくなってしまったマリノスタウンだが、複数のピッチがあり、マリノスのアカデミー以外でも小学生年代の試合などでも使用され、トップチームの選手の練習風景も見られるすばらしい環境。2011年に川崎フロンターレU-12が4回目の優勝を果たしたダノンネーションズカップ in Japanが行われたのも、このマリノスタウンだった。


試合は立ち上がりから流れはマリノスへ。コーナーキックなどを得て、吉尾の左足からゴールを狙っていく。フロンターレはなかなか組み立てがうまくいかず、相手にボールがある場面では個での対応を余儀なくされる場面が続き、エリア前での時間をつくられる。


すると17分、マリノスは左からのパス交換から堀がエリア外左へ。シュートのこぼれ球を自ら決めて、0-1。さらに3分後にも、その堀が左サイドからエリア左へ斜めにドリブル。シュートに持ち込むと、ゴール右へ決まり、0-2。


さらに23分には、マリノス、左クロスから立て続けに2度の決定的な場面をつくるが、渡辺が好セーブ。カウンターに持ち込んだフロンターレは、岡崎がエリア前に抜け出すが、マリノスの守備に遭い、シュートにはつながらない。


フロンターレもだんだんと相手への寄せが速くなり、ボールをものにできるようになり、34分には、横山が高い位置でボールをものに。ミドルシュートを打つが左へ。


「少し流れを取り戻したか」と思わせられるようなかたちで、前半は0-2でタイムアップとなる。




後半フロンターレは呉に代わり20鵜飼周也、三浦に代わり9高宇洋。鵜飼が右SB、高がトップ下、横山がボランチに。


ところが6分、次のゴールもマリノスへ。正面、吉尾のパスに西川がエリア内へ。ゴールへ流し込み、0-3。


直後にはフロンターレ、田中がうまく裏を取り、エリア前に。シュートを打つも原田がセーブ。こぼれ球に詰めた田中は立て続けにシュートを打つが、マリノスの守備がブロックしていく。マリノスは10分、吉尾、古谷、西川に代わり7川原田湧、9西田優太、23馬場拓哉。


15分にはフロンターレ、横山が1対1となるが、原田がセーブ。こぼれ球に詰めた横山はさらに打つが上に。直後にマリノスが決定的なシュートを打つが、渡辺がはじきながらも阻む好セーブ。点差をつけられても、最後尾から引き締めていく。


マリノスは18分、草野、堀に代わり5佐多秀哉、14薄葉迅人。


22分には、フロンターレ、岡崎が高橋にファールを受け、フリーキックに。高橋は警告を受ける。キッカーは川崎、左足で直接狙うが、原田が阻んでいく。


やや選手間の距離が空き、オープンな展開に。27分には岡崎がエリア外右、シュートを打つが、右へ。直後にはマリノス、川原田のシュートは枠をとらえるが、渡辺がセーブ。


フロンターレは29分、栗脇に代わり26池谷祐輔。池谷がトップ下、高が前線へ。直後にはエリア正面、池谷がシュートを打つが、右へ。


マリノスはさらに交代、船越に代わり3板倉洸。そして31分、マリノスはエリア外左、馬場へボールが渡ると、前を向いた馬場はミドルシュート。これが決まり、0-4


フロンターレは横山に代わり18深見拓生を入れ右MF、池谷、田中のボランチ、右MF深見、左MF柿沼、前線には、高、岡崎とするが、得点を上げることはできず。試合はタイムアップとなり、0-4。

前半0-2 後半0-2 計0-4

得点:堀研太2、西川公基、馬場拓哉(マリノス)


フロンターレの先発:1渡辺優三、3呉晴樹、5淡路昂宏、4清治大雅、11川崎晶弘、10田中碧(c)、6三浦岳文、22岡崎多佳良、13柿沼亮祐、8横山尚貴、14栗脇拓人 

交代:呉→20鵜飼周也 三浦→9高宇洋 栗脇→26池谷祐輔 横山→18深見拓生


マリノスの先発:1原田岳、12安藤謙生、22関海斗(c)、4船越和樹、17高橋ラシード、15草野信之介、8福島聡士、10吉尾海夏、24堀研太、19古谷綾太郎、11西川公基

交代:吉尾→7川原田湧 古谷→9西田優太 西川→23馬場拓哉 草野→5佐多秀哉 堀→14薄葉迅人

フロンターレはこのあとの最終節、鹿島アントラーズジュニアユース戦を2-2で引き分け、9勝5分け8敗、8位でリーグ戦を終えた。高円宮杯の関東予選は、3回戦を0-2で終え、全国大会に出場することはできなかった。そして、わたしがこの世代のフロンターレU-15の試合を見るのは、この横浜F・マリノスユース戦が最後になった。

トップチームに上がり、アカデミーの選手たちのお手本になるような活躍を見せている田中碧のように、フロンターレU-18でも活躍した選手がいる一方で、市立船橋を経てガンバ大阪へ加入、昨季途中からレノファ山口へ期限付き移籍をしている高宇洋のように、多くの選手たちがアカデミーを離れ、寂しいな、と思ったことを思い出す。

それでも、高校サッカー選手権に出場、等々力でもプレーした渡辺優三や呉晴樹(ともに矢板中央)、等々力で行われた高校総体の準決勝でゴールも決めた柿沼亮祐(慶應義塾高)、プリンスリーグ関東ではフロンターレU-18との試合に出場した淡路昂宏(桐光学園)のように多くの選手たちが、それぞれ進んだチームで活躍することになった。

川和高校や國學院久我山、駒澤大高校、国士舘高といったチームでプレーするU-15出身の選手を見られたときは、とてもうれしくなる思いがした。

フロンターレのアカデミー以外のサッカーに触れる多くの機会を与えてもらい、サッカーを見る楽しさをさらに広げてもらったような気がする。

(文中敬称略)

    フロンターレvsマリノスのタイムライン

  

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