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愛知県の皇室伝承

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・壬申の乱の敗者、弘文天皇の生存伝説(岡崎市) ・文武天皇が「三河行幸」中に儲けた皇子「竹内王子」(豊橋市) ・なぜか渥美半島に渡った後小松天皇の皇女「松代姫」(田原市) ・うつ…
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2022年6月の記事一覧

【愛知県の皇室伝承】2.歴史書にない文武天皇の「三河行幸」伝説:夭逝した皇子「竹内王子」編(豊橋市)

文武天皇の「三河行幸」伝説 奈良時代に成立した歴史書『続日本紀』に、「太上天皇幸参河国」という記述がある(大宝二年十月十日条)。  第四十一代人皇・持統天皇におかせられては、皇孫の軽皇子(=文武天皇)にご譲位なさって日本初の「太上天皇(=上皇)」になられた後の大宝二年(七〇二年)、三河国まで御幸なさった。それゆえに、三河国には持統上皇が関わる伝説がまさに山のように残っている――が、今回はその話ではない。  持統天皇から皇位をお受け継ぎになった文武天皇だが、この帝に関しては

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