私見!SOPEXAがWINE TRADE MONITOR(ワイン・トレード・モニター)の調査結果を発表!
先日、SOPEXA(ソペクサ)がWINE TRADE MONITOR(ワイン・トレード・モニター)の調査結果を発表。
各国のワイントレンドや市場予測がわかるアンケート結果となっています。
今回で8回目となる調査では、イギリスとドイツをプラス。
ベルギー、中国、香港、ドイツ、日本、英国、米国の全7カ国の輸入業者、卸売業者、小売業を対象とした調査結果となりました。
ここでは、私見と共に気になった結果だけを紹介していきます。
市場展望は楽観的な見通し
調査によると、全市場において概ね成長する見通しであり、回答者の49%が“日本市場は成長する”と回答した、とされています。
日本のワイン市場は踊り場の状態であり上にチリワインブームが落ち着きを見せていることから、他国(国内回答者もいますが)からの楽観的な見通しはどういった意味があるのか気になるところ。
日本ワインについても玉石混淆の状態が有識者たちから問題視されており、未だ“美味しい”ではなく、“おもしろい”の域を脱していない状態です。(素晴らしいワイナリーもありますが、努力=美味しいではないので難しいところです)
海外市場を考えると楽観的な見通しという意味合いは頷けますが、日本国内で次のワインブームが起こる何らかのキッカケが求められるところです。(チューハイや新ジャンルビールとワイン需要については、別に私見をつくってみたいと思っています)
各ワイン生産国のイメージについて
「各ワイン生産国のイメージ」についても調査が出ています。
やはり総合的な観点で良好なイメージはフランスだそうですが、おもしろいのが「若者に人気」で「イノべーティブ」なイメージがオーストラリア、イタリアだったという調査結果です。
オーストラリアは、常に新しいアプローチでブドウ栽培&ワイン醸造をする国であり、AWRIなども画期的な研究を行なっていることからこの調査結果は納得です。
おもしろいのが、イタリア。
ワイン法も徹底しているイタリアのワインですが、あえてそういったワイン法に則らないワイン造りをしたり、伝統国であっても広く知られていない産地がったり、土着品種が多い…ということも関係しているのかもしれません。
価格も手頃ですし(正当な価格だと思いますが)、イノべーティブなワインが手軽に手に入るところも関係しているのかもしれません。
※500mlで15万円の日本酒が話題となりましたが、これもイノべーティブのひとつ…ですかね。
色別ワインにおいて
これから将来を左右するワインの主要産地についての調査も行なわれています。
赤ワインは、ボルドー、ラングドック、ブルゴーニュ、ローヌの4地域が赤ワインの生産において最も成長が見込まれているとの結果。
ただ、全体ではフランスがTOP4を独占しているのに対し、イギリスのTOP4にはフランス生産地が1つしかランクインしていない結果だったようです。
より詳しく伝えると、アルゼンチンのメンドゥーサが注目され、フランスではボージョレのみがランクインしているという興味深い結果となりました。
確かに、伝統産地はもういい。ヌーヴォーだけではないガメイの魅力を知りたい…というところがイギリスらしいですね。
ちなみに、日本はラングドックワインがさらに成長すると予想していたそうです。
白ワインは、マールボロとロワールが人気。
ここは、わかりやすい結果となったといえるでしょう。
もちろん、ブルゴーニュも人気で、日本とベルギーではラングドッグも注目されていたようです。
スパークリングワインは、プロセッコが全体的に注目されているものの、その他のスパークリングワインは国によって違いがあった模様。
ドイツと英国ではクレマン。
日本と米国、ベルギーはカバ。
中国と香港ではシャンパーニュ。
クレマンなど、PR次第では日本で注目されそうです。
さて、今回最も気になったのがロゼワイン。
プロヴァンスが人気であることはもちろん、ラングドッグロゼ、イタリアロゼなども注目されているなか、どうも米国におけるロゼワインは苦境に立たされているという結果が出たようです。
今、日本でもロゼ、ロゼ、ロゼを売ろう!という流れになっているところに、少し寂しい報告のひとつでもあります。
これは完全な私見ですが、ロゼは万能…という売り方はどうだったのか…と思っています。
いろいろと試した結果、ロゼには合わないものも多かったですし、逆に赤や白の方が良い食材なども多くありました。
ロゼワインにも、製法や甘辛度、品種の違いなどいろいろと個性があります。
ロゼを揃えておけば何も考えなくていい…という売り方も少し見直していくべきなのかもしれませんね。
ワインのこれからを知ろう
全体的な数字だけ見ても見えない部分がありますし、どこかだけに絞って市場を見るのも発想に多様性がなくなります。
とはいえ、ある程度はこういったデータを参考にしながらワインの提案をすることも重要でしょう。
詳しくはコチラに掲載されています。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000024312.html
ぜひ、アナタが思う私見をどんどん発信していきましょう。
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