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旦那さん優しさ①

ギリコは2児の母親、ちょうど手の掛かるお年のかわいい3歳児と0歳の育児に毎日追われていた。
子供と旦那さんのお世話と家事でもういっぱいいっぱいのギリコだった。

髪も伸び放題。妊娠中に切りにいけないまま出産と、授乳で栄養も取られて、髪も肌もボロボロだった。産後は抜け毛も増えて、髪の毛もよく落ちていた。いつもはお団子くくりにして、邪魔にならない様に束ねていた。

真夏の暑い土曜日。
家族4人で、ちょっと遅めの朝ごはんを食べていた時、パパが私をじーっとみて、ママ髪が伸びたねーとギリコに言った。朝一番から寝るギリギリまで髪を束ねているので、久しぶりにママが髪をおろしている姿をみたパパはその長さに驚いていた。

パパは最近、ママの長い髪か落ちていることに、不満があり、パパからママ今日は何にも予定ないなら、久しぶりに、髪切りに行っておいでよ!といいだした。

ママは、今日はやっとパパもいるから、ゆっくり休める〜と思っていただだけに、えっそんな髪を切るよりも、ゆっくり休みたいと思うが、パパは言い出したら、もう聞かない。

パパが、僕が行っているところは1人でしているから、子連れでも大丈夫だから、空いているか聞いて見るねーと話はトントン拍子にすすむ。

ギリコは、内心私も行きつけ一応あるんだけどなぁと思いながら、まー今日の今日だから、そんなにうまいことにはならないと思いながら、朝ごはんを食べていた。

パパは、予約の電話をしながら、カットと顔剃りでお願いします〜13時ですね。よろしくお願いしますと電話を切った。

ギリコは、えっ予約入ったんだと、一瞬焦った。
パパは、ギリコに予約入ったからねー

家族みんなでお出かけだね!と嬉しそうにいった。
早々に準備して、お出かけしよう〜と

そして、あっという間にお出かけとなり、ふと、どのぐらい切ろうかなぁと、少し揃えるか、10センチぐらい切ろうかなぁ。お団子にできるギリギリがいいなぁと、行く道中にギリコは考えていた。

そして、お店に到着。
何か違和感がある。あっここは床屋さんだ💈
そう言えば顔剃りも予約されていたと、ギリコは思い出した。

お店に着いた時は、子供達は夢の中。
私が1人入ろうとしたらパパもなぜか付いてくる。
えっと思いながら、一緒にが入店。

パパは、常連なので親しく話をしながら、今日はスッキリベリーショートにしてやってください!
短髪でこんな感じに〜と写メ見せて、刈り上げはすぐ伸びるので、この写真より短めで、と勝手にオーダーをしている。

パパと私が声をかけたら、パパはせっかく髪を切りに来たのだから、同じ値段払うなら短く切った方がいいよ。それにこれから暑くなるし、子供達にも手がかかるし短いと何かと楽だよ。
と言われて、何も言い返せなかった。
どんな髪型になるのかわからない。ベリーショートで、ただ最後に聞こえて来た、この写真の刈り上げ短くしてください。の言葉でまさかの刈り上げになるのだと。

切りたくないよ。肩に着くぐらいがいいなぁと思っていたのに、嘘だよねと色々な事が頭をよぎりながら、ぎりこは、美容院よりも重厚な断髪台に案内されて、タオル、カットクラス、ネックシャッターと巻かれてしまった。

理容師さんが、髪をおろしてくしでとかしながら、今日はかなりのバッサリですねと言われた。理容師さんからバッサリ記念に、ご主人に切ってもらいます?と言われた。

私は絶対短く容赦なく切られるから嫌だと思った瞬間に、パパがいいんですか?と切る気満々でハサミを手にしていた。

えっパパ切らないでと思った瞬間。
パパが前髪を掴んで、よく丸坊主にする時に、おでこからバリカンいれるやん
それを味わって欲しいから、前髪を短く切るねと言って、前髪にハサミを当てた。
私は怖くなり目を閉じた。ハサミがおでこの上の方で当たった感じがしたとき、ジョキジョキと、髪が切られた。嘘っと思った瞬間目を開けたらなんと前髪が浮いている長さでパツンと切られていた。
そして、次は横の髪も耳の上スレスレでジョキっと、反対側もジョキっとパパは嬉しそうに、どんどん私の髪を切り落としていく。その間に理容師さんは、何かゴソゴソと準備をしている。

後ろの髪を束ねて、バサっと切った。

私の髪型はわかめちゃんの様な、なんだかおかしな髪型に一瞬なってしまった。恥ずかしいと思った瞬間に目が止まったのは、理容師さんの手にはバリカンが握られていた。

理容師さんが、軽くなりましたね〜切るのは本当一瞬ですからねと明るい声でいいながら、それでは、ここからは私がやりますね!と言って、おでこにバリカンを当てて来た。

嘘でしょと思った瞬間怖くなり頭が後ろに逃げたが、ちゃんと理容師さんの左手でホールドされ、前に押し出すように、もっていかれ、私の頭には1本の道が通っていた。

パパは、うわぁセンターバリカンだね!と嬉しそうに、声が喜んでいる一方、理容師さんはドンドンおでこからバリカンを入れていく。
私の頭頂部は、パイナップルの葉っぱみたいにツンツン立っている。びっくりしていると、ひとまずこの長さで丸坊主にしますね。
そこから横と後ろスッキリ刈り上げますからね。と言われた。









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