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2022年4月15日 クボタスピアーズ記者会見

本日行われたオンライン記者会見にオレンジリポーターとして参加させていただきました。

記者会見の内容をできるだけ詳しく報告させていただきます。()は参加者の質問となります。

(写真提供:クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)

フラン・ルディケHC

  こんにちは。いつもと一緒でプランと自分たちがやろうとしていることを共有させていただいて皆さんに伝えていただければと思います。

 ジャバ選手が合流してエキサイティングです。国際的なプレーヤーで経験豊富ですし、特にセットピース*ですね。(マルコム)マークスがケガをして長期になるということでジャバを獲得しましたがマークスも今後リーグワンの試合に出ることは可能と考えています。

 ジャバに関しては短期契約での決定ですが、もしかしたら長期契約になるかもしれません。彼の経験を他のフロントローに与えてほしいです。チームのプレーは強いセットピースですから。あとは過去3~4試合出ていた日本人選手も能力を見せてくれて良かったと思います。

 *セットピース:スクラム、ラインアウト、キックオフなど止まっている状態から動き出すプレー

 (マークスは南アにいるようですが状態は、どのタイミングで戻ってくるか、その場合のフッカーの選手起用は)

  マークスは南アフリカに帰ってスプリングボクス*のメディカルチームとうちのメディカルが連携を取ってリハビリを進めてもらっています。リカバリーも順調なので5月の初めには戻ってこれると思っています。戻ってからランニングチェックなどプロトコル*にしたがって試合に出られる状況が揃った上で、正確に何日に戻って来られるかをお話しできると思います。ジャバ、マークスの2人の登録解除と再登録は2人が揃ってからコンディションを見て調整していきたいと考えています。

 *スプリングボクス=ラグビー南アフリカ代表チーム

*プロトコル:ケガ・脳震盪などからの復帰に関しては定められた復帰手順で試合に戻ることになります https://passport.world.rugby/ja/

 (フッカーの途中合流は難しいと思いますがどのように調整していますか)

  フッカーも含めフロントロー全体に言えることですが、ジャバはサンウルブズにいたことで日本の状況とカルチャーに慣れており、彼を獲得できたことは非常にラッキーだったのですが、彼がどれだけ強いフロントローで貢献できるのか楽しみです。毎週準備をしていますがフロントローを強くしていくことが重要です。我々はフロントローを改善しなければいけません。数ゲームはスクラム等のペナルティーや正確性も足りない部分があったので、彼がどのくらい手助けしてくれて成長できるのか楽しみです。

 (実際に練習に参加してのジャバのパフォーマンス等の印象は、今週の試合に出す理由)

  正直にお答えさせていただくと、マークスがケガをしてから短期契約の補充選手を探していました。彼を見つけて契約しましたが、数週間前からコミュニケーションや情報共有はストラクチャーや我々が彼に何を期待するかなどレクチャーしていました。先週合流して今週試合に出ますが彼はプロですし自分の貢献できることもわかっています。国際レベルの選手で数か国でプレーしていますし結果を出してくれると信じています。

 (練習を見て)スクラムのインパクトが強くて良い印象を受けました。チームマンで、なぜサンウルブズに選ばれたのかわかりました。ラグビーの強い文化(ジョージア*)から出てきてすぐにチームにもなじんでくれましたし、ラインアウト、スクラム、モールなども特化してしっかりやってくれるという印象です。

 *ジョージアの輸出品はワインとラグビー選手と言われています(人口は400万人、面積は日本の1/5です)

フラン・ルディケHC


 ジャバ・ブレグバゼ選手

 
 こんにちは。日本には妻もライフスタイルが好きということもありチャンスをもらえたら行きたいというのはあったのですが、クボタスピアーズからオファーをもらい即答しました。オレンジアーミー(スピアーズ)に加わることができてとてもうれしいです。100%でチームにコミットしたいと考えています。

 (ジョージア代表のプレーは見れますが、それ以外のチーム活動について教えてください)

  サンウルブズでのプレーの後、コロナの関係もありジョージアに帰っていました。2020-2021は夏まではジョージア代表として活動して、2年間の契約でアジャン*への加入、そして契約解除をお願いしてクボタスピアーズに来ました。

 *アジャン: SU Agen (アジャン、フランス2部リーグのPro D2) 

 (既に活動しているチームに加わることは)

  サンウルブズで経験していることもあり、なじむことも助け合うことも簡単でした。自分の感覚としては2週間以上いる感覚ですし*、スタッフも家族含め助けてくれ感謝しています。

 *4/5(火)から合流しました

(リーグ戦終盤でチームから求められる役割、果たしたい役割、自身の持つストロングポイントは)

  フッカーとしてラインアウト、スクラムというセットピースが優先順位ににありますので全力でやっていきます。この2つはやりたいです。自分はセットピースが一番大事だと考えています。

 (スピアーズはチャンピオンを狙えるポジションで戦っていますが、合流して感じていることは)

  サンウルブズで一緒にプレーしていた選手*からスピアーズについて話を聞きましたし、フィジカルラグビーのスタイルも好きです。スピアーズに来る前にリーグワンのフルゲームは見られないのでハイライトを見ましたが、セットピース、スクラム、フィジカルプレーに誇りを持っていると感じましたし事前に分かっていました。自分のフォーカスは1か月2か月後の試合ではなく次の試合です。スピアーズは歴史を作るチャンスがあるでしょうし作ることを楽しみにしています。

 *同時期のスピアーズのプレー選手は立川理道キャプテン、テアウパ・シオネ選手、ゲラード・ファンデンヒーファー選手、ヘル・ウヴェ選手(当時ヤマハ)です

 (国際情勢が難しいときに来てもらえることはうれしいです)

  日本に来るチャンスをもらえ即決でプレーすることにしました。過去2週間に関してもフランスからの移動も含め大変でしたがスピアーズの方が調整してくれて、家族も、妻と子供2人がいるのですが、簡単ではなかったと思うのですがすべて準備してくれて家族も幸せですし私も幸せです。

 (アジャンとの契約解除についてですが背景は)

 前にもお話ししましたが私としてはサンウルブズの後は日本でプレーしたかったですし、家族も日本に行きたいと思っていました。シックスネーションズB(ラグビーヨーロッパチャンピオンシップ*)に出場してからアジャンに入り、日本に行きスピアーズでプレーしたいので可能であれば契約を解除したいと話をして、フランスで契約解除の問題を解決して、ジョージアで日本のビザを発給してもらいました。状況を理解していただきアジャンには感謝しています。

 *ラグビーヨーロッパチャンピオンシップ:シックスネーションズの下に準ずる国によるリーグ。シックスネーションズBとも呼ばれます。今季の参加チームはジョージア、スペイン、ルーマニア、ロシア、オランダ、ポルトガル(入れ替え降格制度あり)。

 (マークス選手が5月に復帰しますが)

  マークスは世界のベストフッカーです。自分はチームのために100%できることをやりますし、2~3週、4週とか先を見据えずにその週その週にフォーカスすることを考えていきます。ラグビーはチームスポーツですしチームのためにできることはすべてやるつもりです。

 (日本でプレーすることが決まった時にサンウルブズの選手に連絡したか、誰と対戦したいか)

  サンウルブズのコーチでスピアーズのコーチのスラッシーさん(田邉コーチ)に連絡を取りました。2018シーズンにサンウルブズでコーチをしていた方ですし、彼がいるチームでプレーができることは幸せです。サンウルブズでプレーしていたことは自分のキャリアのハイライトでしたし、良い時間を過ごせましたしサンウルブズは私のファミリーです。サンウルブズにはとても良い思い出がありますので、(サンウルブズの)すべての選手には相手チームでも自分のチームでも会えるとうれしいです。

 (ファンに向けて)

  私にとって皆さんは世界でも最高のファンです。フィールドでのサンウルブズとしての成功は皆さんが望んででいたものではなかったということは分かっていますが、試合では成功するように可能な限り私たちはハードワークを行っていました。皆さんはいつも私たちと一緒でしたし応援してくれました。最終戦(の秩父宮)も思い出します。いつでも、勝っても負けても幸せそうな顔をして応援してくれました。感謝しています。私の(キャリア)のハイライトであった素晴らしい3年間に応援してくれたファンに感謝しています。

  (岩爪さん)ジャバがスピアーズに加入してからサンウルブズでファンだった人がスピアーズファンになりました。(を受けてジャバが笑いました)

ジャバ・ブレグバゼ選手


補足説明

サンウルブズのファン、ジョージアラグビー(LELOS)ファンなら皆さん大好きなジャバ・ブレグバゼ選手。私も時々ご本人、奥様、お母さまとやり取りさせていただいています。

サンウルブズ以外の経歴は以下の通りです:


ジャバ・ブレグバゼ (Jaba Bregvadze、ჯაბა ბრეგვაძე)

 生年月日: 1987年4月23日(34歳)

 出身地: トビリシ市(ジョージア)

 ポジション: フッカー(HO) *最初はプロップ(1番・ルーズヘッド)としてプレー

 経歴: 

 ヴィソル・コチェビ(ジョージア)*詳細がわかりませんでしたので後日確認します

Stade Toulousain (スタッド・トゥールーザン、フランス、TOP14、2011~2014)

RC Qochebi Bolnisi (コチェビ・ボルニシ、ジョージア、DIDI10*、2014~2015) *ジョージア国内リーグ

Worcester Warriors (ウスター・ウォリアーズ、イングランド、プレミアシップ、2015~2017)

Krasnyi Yar Krasnoyarsk (クラスヌイ・ヤール、クラスノヤルスク、ロシア、2017~2018)

Sunwolves (サンウルヴズ、日本、スーパーラグビー、2018~2020)

SU Agen (アジャン、フランス、Pro D2*、2021~2022) *フランス2部リーグ

   

ジョージア代表キャップ:  68 (2022年3月現在)

デビュー戦: 2008年6月11日(Emerging Springboks*戦 *旧Springboks A)

最新: 2022年3月12日(ルーマニア戦、ラグビーヨーロッパチャンピオンシップ)

ラグビーワールドカップ出場: 2011年、2015年、2019年

*2009年ラグビーワールドカップセブンズにも代表として出場

※ジョージアラグビーユニオン ウェブサイト https://rugby.ge/


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