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[厳選]元気が出る映画 ベスト10(2021年5月版)

筆者独自の基準で選んだ「元気が出る映画 ベスト10(2021年5月版)」。

「空のとは別の太陽があるんだよ。カシエル」(ベルリン・天使の詩)

第1位 「幻想と現実の境目」を知り尽くしたティム・バートン監督作品。『ビッグ・フィッシュ(Big Fish)』

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現実はつらく耐えがたい。であれば、少しの幻想をミックスしても許されるのでは?

【起】父の話は嘘ばっかりだ。
【承】嘘で塗り固めた人生。そんなものに価値はある?
【転】どうやら、全部がウソだったわけではないらしい。
【結】嘘を混ぜたのではない。現実を少し素敵にしたのだ。

第2位 映画の楽しさを知り尽くしたベン・スティラー監督作品。『LIFE!(原題: The Secret Life of Walter Mitty)』

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日本公開:2014年日本公開

変わらなくてもよい。変わったらどうなるかを想像するだけでも価値がある。

【起】大事なネガ(雑誌の表紙に使用)、無いよ!
【承】ネガを求めて冒険の旅へ。
【転】ダメダメな自分じゃなくなった。冒険のおかげ?
【結】失業したけど、前より幸せ。

第3位 ドラえもん的だが奥深い。『もしも昨日が選べたら(Click)』

オトナにもドラえもんが必要だ。なぜ子供だけのもの?

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日本公開:2006年日本公開

【起】嫌なことを飛ばせる早送りボタンを手に入れたよ。
【承】面倒なことは、どんどん飛ばしちゃえばいいのだ。
【転】人生の大事な局面まで早送りした。一度過ぎたら戻せないのだ(泣)
【結】最後、どう落とすかはお楽しみ。

第4位 しあわせは大袈裟でなくてよいのである。大九明子監督の真の実力が発揮された『甘いお酒でうがい』

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公開:2020年

【起】去る者は追わず。いろいろ諦めた私。
【承】いろいろ諦めたから、悲しみも少ないのだ。
【転】私には大事な天使がいる。若林ちゃん。若林ちゃんこそが元気の源。
【結】多くは望まない。そんな私でも、やっぱり愛が欲しいのである。先のことは期待しないけど。

第5位 「転機」を迎えたい全ての人に『バグダッド・カフェ(Out of Rosenheim / Bagdad Cafe: New Director's Cut)』

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日本公開:1989年

一日中繰り返し観ても飽きない空気感。

【起】私はドイツから夫とやって来た旅行者。夫と喧嘩して、モハーヴェ砂漠で車を降りちゃった。
【承】カフェの主人は私には冷たいの。私のこと嫌っているみたい。
【転】私の手品でカフェは大繁盛。私は色々いい変化を起こしたけど、就労ビザも無いから帰国しなくては。
【結】皆様のご想像通り、私は戻ってきました。モハーヴェ砂漠に。

第6位 しあわせとは何か。答えが欲しい人向け。『幸せなひとりぼっち(En man som heter Ove)』

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日本公開:2016年

世界はくだらないし、生きづらい。そこにどうやって、救いを見出すか。映画としては珍しく、明確な答えが用意されている。それでいて、押しつけがましくない。

【起】妻が亡くなった。俺は人間が嫌いだ。もう死ぬしかない。
【承】偶然が重なり、なかなか死ねない。もう希望が無いのに。
【転】人間が嫌いな私だが、そんな私でも、人の役に立ちたいという気持ちがあることに自分でも驚く。
【結】人間嫌いのままで死ぬか、それとも?。

第7位 引き算することでしか気付けない幸せもある。『世界から猫が消えたなら』

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抒情的なドラえもん。ドラえもんはいたるところに形を変えて現れる。

【起】死が迫り、取引をする。何かを1つ消せば、1日、寿命が延びる。
【承】大切なものがひとつひとつ消えていく。耐え難い悲しみ。
【転】猫も消えてよいのか。「レンタネコ」が成立しない世界でもよいのか?
【結】引き算することで幸せは明確になる。足すことばかり躍起なっているあなたにおすすめ。

第8位 『アメリ』の前に『アメリ』なし。『アメリ』の後にも『アメリ』なし。『アメリ(Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain)』

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日本公開:2006年日本公開

コミュニケーションは苦手だけど、愛が欲しい全ての人へ。

【起】コミュニケーションは苦手。でも人は好きになる。
【承】私は独自の見方で世界を見る。それの何が悪いの?
【転】独りぼっちだと思っていた私の世界に気になる存在が。
【結】コミュニケーションが苦手でも、世界は少し良くなる。

第9位 究極の幸せ。それは個人で芸術を楽しむ自由。ジム・ジャームッシュ監督作品『パターソン(Paterson)』

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誰かに喜んでもらったり、評価されたりしたら幸せだ。でも、それは本質的なこいとではない。

【起】私は詩作を、妻はいろいろな趣味を楽しんでいる。誰かに見せるのが目的ではない。
【承】日々は淡々と過ぎていく。昇進も栄光も無い。犬とは仲が悪いが、散歩に連れて行く。
【転】この映画には「転」は不要。そういう映画だ。
【結】日本からやってきた詩人(永瀬正敏)と話す。見せ場と言えば見せ場だが、最初から最後までが一続きの見せ場だともいえる。

第10位 生きてる意味なんてないと感じる全ての人に向けたメッセージ。『素晴らしき哉、人生!(It's a Wonderful Life)』

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日本公開:1954年

「死ぬしかない」。人は孤独。孤独を救う存在は?

【起】自分を犠牲にして他人を幸せにするために頑張ってきた。
【承】自己犠牲の精神が報われることなど無い。
【転】いまいちな天使登場。
【結】「他人の幸せ」に尽くしてきた人生は本当に無駄だったのか。映画史に残るエンディング。


読んでいただいて、ありがとうございました。

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