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ナカさんの寄席日記 日暮里特選落語会

大好きな柳亭燕路師匠!燕路師匠情報のメルマガがあるそうで、先日登録したら落語会のご案内メールが来ました。あの日暮里特選落語会がついに再開するとのこと!嬉しい!コロナ以降、落語会の会場選びはちょっと慎重になっていて、家から近い事、清潔な事などを考えると日暮里サニーホールがとても便利なのです。実は前からこの会は知っていたのですが、いつも習い事と日時が被っていて来ることが出来なかったのです。同じ時間に日暮里にいるのに大好きな燕路師匠にお会いできないとは・・・悲しい!と思いながら毎度機会を逃していたのですが、ついに来ることが出来ました。

この4人の師匠、いい組み合わせです。皆さんトリもとる実力ある素晴らしい師匠方ですが、どっちかといえば「名脇役」的ないぶし銀の魅力があると思います。この師匠が寄席の顔付けに入ってるとピシっと引き締まるよねとか、フンワリするよねとか。寄席にはなくてはならない師匠方4人です。
この特選落語会も半年以上ぶりの開催ということもあり、皆さんジックリ良いネタやってくださいました。全員がトリ根多、みたいな(笑)

かなり久々に拝見した吉窓師匠は前よりは明るく抜けた雰囲気になっていた気がしました。お弟子さんも取られたので吉窓一門のこれからの躍進を期待します。小文治師匠は抜け雀。すっきりと綺麗めな落語で良いですね。
仲入り後は燕路師匠で大工調べ。先日の国立演芸場と同じネタになってしまいましたが、与太郎さんの可愛らしさと棟梁のキレッキレの啖呵を楽しみました。トリは談幸師匠、年末だし談志ゆずりのネタかなぁ、と予想していたら、やはり鼠穴でした。今まで聴いた中では一番好きかな、と思う鼠穴でした。鼠穴ってかなり陰鬱なので苦手なんですよね、夢だとわかっていても。で、ちょっとなるほどと思ったのが、竹次郎の娘が「女の子はお女郎さんになればお金になるんでしょう」と父に言って吉原に売られる場面ですが、今まで「小さな娘」と幼稚園児くらいを想像していたんですが、談幸師匠の語りだと、もう少し大きい娘さんなのかな、って思いました。きっと大人たちが吉原に身を売る話なんかを何処かで聞いて知っているわけですから、きっと小学校低学年くらい?10歳くらいなんでしょうかね。打ちひしがれたお父っつあんに落ち着ついた様子で「あたしを吉原に売っておくれ」と言う様子がちょっとマセていたので、それがド陰鬱にならなかった理由かなとも思いました。同じ噺でも噺家によって印象が変わるのが落語の面白いところ。

中堅実力派師匠4人、聴きごたえ十分な会でした。落語協会と落語芸術協会とミックスなのも良いですね。日暮里サニーホールは徒歩圏内なので、これからもコロナ感染に十分気を付けながら、少しでも演芸を楽しめたら良いなと思います。次回は2月予定だそうですが無事に開催できますように・・(祈)

2020/12/17 日暮里サニーホール
日暮里特選落語会
ふくびき 初天神
吉窓 ふぐ鍋
小文治 抜け雀
 仲入り
燕路 大工調べ
談幸 鼠穴

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