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アウェイ、ゴール裏の一人旅

「2連敗」というのは、なかなかしんどかった。大分戦も横浜FC戦も所用でリアルタイムで見れていなかったので、結果だけ見てズシンとくるものがあった。もちろんそれは私に限った話ではないし、応援に行った現地サポーターの人にとってはもっとしんどかったものだったのではないかと思う。
横浜FC戦は追っかけでフルタイムで見たのだが、本当に甘い甘い感想かもしれないけれど、「後半1点取られただけで済んだ」と思ってしまった。前半でガタガタに崩れてしまったゲームプランをハーフタイムできちんと組み直して、踏ん張って踏ん張って、時には前を向いた、その結果なのだと感じた。

さてその連敗明けのアウェイ水戸戦、今回は家族の都合が合わず1人でスタジアムに行った。私はおひとりさま期間が長かったこともあって大概のところには1人で行けるし、一人旅も嫌いではない(ものすごく好きというわけではないけどさ)
ただ、1人が歓迎されるところと必ずしもそうでないところがあることは理解している。客単価を重視するようなところは気後れしてしまうし、グループ単位で来ることを想定している場所はやっぱり居心地が悪い。
そういう意味で、Jリーグの試合会場というのは「適度にほっといてくれる場所」だと思う。家族連れもいるし、夫婦もいるし、友達同士やサポーター仲間なんだろうなという人たちもいるし、私のような1人で来ている人も少なくない。「サッカーを、自分の応援しているチームを見に来ている」という共通目的があるから、1人で来ていたって変にジロジロ見られたりヒソヒソされたりすることもない。こういう場所って、実は意外と貴重な気がしている。

今回のスタジアムことケーズデンキスタジアムは全辺にお客さんが入れるようになっていて、ビジターゾーンはゴール裏の芝生席、ホームの一番熱いゾーンはバクスタという不思議な作りだった。白波も同じ設定ではあるけれど、うちはゴール裏普段開放してないもんな(とは言え、ゴールを目の前でいい角度から見れるという点においてこれって結構合理的な設定なのかもしれない)
ところでゴール裏の芝生席、見やすくするためにだと思うけど緩やかな傾斜があって90分立ちっぱなしで跳んだりはねたりしてると足首が死ぬな…というか、「90分ずっと立ちっぱなしで大声を出す」というのは私にとってはそもそも非日常なのと、勝ち負けがわからないドキドキ感が目の前で繰り広げられているというのもあって終わるとどっと疲れるんだよな…

鹿児島のコールリーダーの方は、アウェイではいつも「皆さんできれば中心(もしくは前の方)に来て、一緒に声を出していきましょう!」と声をかけてくれる。
今回は1人でなんとなく心細かったというのもあって、元々取っていた場所から少しだけ真ん中に寄った。ら、同じく1人で来られていたサポーターさんも何人か移動してなんとなく等間隔に並んで、不思議な連帯感を持つことができた。私がいた位置は女性の1人サポさんも多くてそれも心強さの一つになったし、変な言い方かもしれないけど同じような人がいて嬉しかった。
※余談:今回私がユニを着ている泉森選手は出場停止となってしまっていてしょんぼりしていたのだけれど、今回出場した大野選手のナイスセーブを目の前で見れたことはすごく良かった。「GKが活躍する場面をたくさん見れる」っていうのはいいことではないかもしれないけど。笑

いいか悪いかは論点にしないけれど、ユナイテッドの爆心地(あんまりこの言い方好きじゃないんだけど何か他にいい言い方あるのかな、最熱地帯とか?いやダサいな)は、「入りづらい」という空気がないのが個人的にはものすごく好きで、ありがたいと思っている。
もちろんある程度チャントを歌えること(そして可能な限り声を上げて歌うこと)や選手を知っていることを求められている気はするものの、それを上回るような排他的な空気がないのは個人的には安心できる。特に私のようにアウェイ比率が高かったり1人で行くような人間にとって「安心してその場に行ける」というのはそれだけで大きなアドバンテージになるし、だからこそ今回も「1人だけどどうしよう」と迷うことなく行けた。

それに加えて、なんとなくの県民性な気もするんだけど、アウェイで会うユナイテッドのサポーターは優しい人が多い。それを馴れ合いと見る人もいるかもしれないけれど、私はものすごく「鹿児島っぽい」と思う。
もちろん選手の移籍に伴って応援している鹿児島出身じゃないサポーターさんもいるはずだけど、そういう人たちも押し並べて「鹿児島っぽい」と思えるから不思議なものだ(※全て個人的な意見です)
遠征先の街なかやスタジアム内で同じユニフォームを着ている人とすれ違うとなんとなく会釈してくれることが多くて、そのたびに嬉しくなる。私は白波に毎回行けるわけではないから顔見知りがいるわけでもないのに、同じ服を着ているだけで緩やかにつながっている気がする。アウェイに来るくらいユナイテッドのことが好きな人達だけど、鹿児島から遠く離れたアウェイで会うからこそ不思議な連帯感が生まれるのかもしれない。

さて、そんな水戸戦はスコアレスドロー。次戦は中3日でこれまた強敵の甲府戦、水曜日に試合があるというJ2のお作法にも少しずつ慣れてきた。
年度頭で忙しい人も多い中で平日夜開催?という疑問はあるけど、まあ年度頭が関係ないって人もいるし気候や試合数を考えると仕方ないよね。またここから少しずつ調子を上向きにして頑張っていきましょう、チームも選手もサポーターも。

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