どん底から這い上がるヒントをくれる「夜と霧」

前回の「人間失格」に続き、またもや重い雰囲気の本を選んでしまったのですが、、、「夜と霧」こちらもメチャクチャおすすめなのでぜひ読んでほしいです!またいろいろ思い出しながら説明していきますね♪

こちらも誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。世界のベストセラーですね。内容としては、ユダヤ人で精神科医であるフランクルさんという方が、ナチスの強制収容所に入った体験記となります。やはり精神科医というところもあり、人への観察力というか洞察力というか職業柄優れているのではないか?と思います。精神科医という立場から、まさに「地獄」というような収容所の極限の状況下で、人が壊れていく過程が描かれています。諦めてしまった人はそのまま動かなくなっていく、、、「いい人は帰ってこなかった」という言葉も有名ですね。それだけ心が壊れてしまうような過酷な状況というのが伝わる本です。

で、この本がなぜおすすめなのか?なのですが、「生きること」「希望のこと」について、考えさせてくれる、そして、ヒントをくれる本だからです。

このような「地獄」の状況下の中、それでも帰ってくることができたのはどのような人だったのでしょうか?

まず、フランクルさんがおっしゃっているのは、「生きる目的」を持っている人です。本の中では「愛する人」というのがでてました。(愛の力ってすごいんですね~)何があっても、またその人と一緒に時間を過ごす、その為なら地獄にも耐えられるわけですね。

更に、例えどんな悲劇であろうと、それを自分の人生に意味づけられる人、ともおっしゃっていました。これはフランクリンさん自身のことにもなります。フランクリンさんは収容所の中でこの自身が体験したことを世にだして人の役にたちたいと考えていたそうです。悲劇でさえも、自分の力に変えてしまう能力、確かにこれは強いですね。今、どうにもならない状況に耐えている方、なぜ自分に?というような悲運に嘆いている方、もしかしたら、その経験を持っているあなただからこそ、誰かの為になれる存在なのかもしれません。(筆者ではなく)この地獄を経験をしたフランクリンさんだからこそ、説得力があります。(ちなみに筆者は「てめえに言われたくねえよw」とすぐ思ってしまうような人間ですが、この本には心を打たれました)

事実、こちらの本は1946年に発行され、今もなおベストセラーとして世界中の人達の力になっています。悲劇は悲劇でしかないのだけれど、最も悲惨なのは無意味な悲劇だと思います。どうにかして前を向いていくしかないのですね。

最後に、これまで説明した箇所以外でも強く印象に残ったことがあるので、それもお伝えできればと思います。

権利も環境もいくら奪われようと、一つだけ絶対に奪えないものがあります。それは精神です。何をされようが、過去を振り返ることもできるし、未来を考えることもできる、理想に心を燃やすこともできる。どう思うかは、その人だけのもので他人には奪えません。どんな相手だろうと、何をされようと、納得できない相手に心まで屈する必要はありません。心だけは自分のものなのです。筆者も何度も叩きつぶされそうになった経験がありますが(フランクリンさんと比べればなんともないようなものですが。。)どうにかまだなんとかやってます。ぜひ、こちらをご覧になって頂けた方もこの本を読んで、何かのヒントにして頂ければ、と思います。


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