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1200人もの人々の命を救った者の葛藤とは?「シンドラーのリスト」

今回は映画を取り上げてみます!こちらも誰もが一度は聞いたことあるでしょう!「シンドラーのリスト」です。1200人もの大勢のユダヤ人を救った偉大なる人物、シンドラーの実話となります。これだけでも大変感動するお話しではあるのですが、それとは別に、本当に心のきれいな人ってどんな人なのだろうか、ということをすごく考えさせられました。

ちなみに、心のきれいな人って言われたらどんな人間をイメージしますか??

ざっくりですが、常にあらゆる人から慕われる聖人のような感じとかイメージしませんか?もちろんそんな素敵な人もいると思いますが、必ずしもそうではないし、そうでないほうがよりきれいだと思ったりして、、、そのこと書きますね!

目次

➀作品の内容紹介(知ってる人は飛ばしてね♪)

②シンドラーの葛藤

③後悔、悲しみ、自責、、、

④世界を救う者

➀作品の内容紹介(知ってる人は飛ばしてね♪)

「もう知ってるよ!!」という人も大勢いると思いますが、念の為内容のほう簡単に説明しますね。(本当に内容の説明だけなので知ってる人は飛ばしてくださいm(__)m)

時は第二次世界大戦勃発の頃となります。主人公となるオスカー・シンドラーという人がポーランドで事業を始めます。そこでユダヤ人の会計士であるシュターンを雇い、そこからユダヤ人を集めて働いてもらい事業を急成長させすさまじい財産を築き上げます。当時その地域というのが、居住を許されているのはユダヤ人労働者とその家族のみで、対象外の人は強制収容所に入れられてしまっていました。収容所に入れられたらほとんどの場合助かりません。つまり、シンドラーの労働者でいる限りその方たちは身の保証をされています。しかし、戦争が進むほどに、ユダヤ人への迫害が強くなり、シンドラーの労働者でさえも強制収容所に入れられるようになってしまいます。見かねたシンドラーは収容所内に私設の収容所を設け、労働者達がナチスの強制収容所に収容されるのを防ぎます。そして、戦争も終盤になった頃、ナチスは証拠隠滅を謀ろうと収容所の閉鎖を決め、中のユダヤ人を虐殺しようとします。この最悪の事態にシンドラーの考えた策が、自分の故郷へ工場の移転というかたちでユダヤ人を連れて行くことでした。収容所の所長に多額のお金を渡し(命がけです)、これを実行にうつします。この為に全財産も投げ打ち、救ったユダヤ人は1200人もの人達でした。

②シンドラーの葛藤

いやー、本当に感動ものですよね。しかも実話なんです。戦争、、迫害、、、見てて胸が痛くなるのと、シンドラーの行動に胸が熱くなったりで、心が揺さぶられまくりの作品でした。

この作品見る前からなんとなくは内容知っていたので、自分の中で勝手に想像してたりしてたのですが、勘違いしてたことがありました。それは、シンドラーは初めからユダヤ人を救うためにそこで事業を始めたのだと思ってたのですが違うんですね。

当時はその地域の物価が安くて安価に工場を動かすことができ、また、そこで働くユダヤ人も安い賃金で働いてもらえるんです。つまり、シンドラーは莫大な財産を得る為という目的でその地域で事業を起こしたんです。

すごい野心をお持ちの方だったんですね。見方によればその時欲望の塊の人間とか見えた人もいたでしょう。そんな人が、その財産を全て投げ出し、自分の命をもおびやかすようなことをしてまでユダヤ人を救おうと必死になるんです。その過程のシンドラーの葛藤とかがみれてすごく惹きこまれます!!

はじめはそもそもユダヤ人の迫害がここまで悲惨なものとは思ってなかったのでしょう。

財を成していって上機嫌のシンドラーですが、だんだんとそのことが心に引っかかるようになるのです。で、そんなシンドラーに対し、そこで働いている人達が感謝の想いを伝えたりするわけです。それをそのまま受け入れられないシンドラーがまた人間味溢れると思ったりします。

おそらく彼は、自分はお金稼ぎを目的にしているのに労働者は自分達を救ってくれていると思ってくれている、、神のように慕ってくれている、、本当はそんな人間ではないのに、、と葛藤していたのではないでしょうか。

会計士のシュターンはそんなシンドラーという人柄を見抜いていたのでしょうか。労働には向かない障害者や子供も雇い入れるようになります。一見、渋々受け入れているシンドラーですが、実はこの時も同じ葛藤を抱えていたのではないでしょうか?

それから、どんどん迫害がひどくなっていきますが、ここまでくると、吹っ切るしかなかったのでしょう。内容で説明した通りですが、ユダヤ人を救おうと命がけで動き、全財産も投げ打って1200人もの人達を救います。

③後悔、悲しみ、自責、、、

で、更に注目なのが最後のシーンです。救ったユダヤ人達との別れのシーンがとても印象深いです。1200人もの人達を救ったシンドラー。最期にどんな言葉を発したのでしょうか?

「自分はもっとできたはずだった」

そう言って泣き崩れます。これだけの人達を救ったのにも関わらずどうしたのでしょうか。脱出に成功し、喜びを分かち合うことはできなかったのでしょうか。

はじめは救うために事業を始めたのではないと説明しましたが、稼いだお金で遊んだり、贅沢をしていたわけです。そのときの散財がなければもっとたくさんの人達を救えたはずだった、、激しく後悔し、自分を責め続けるのです。周りのユダヤ人はもちろんそんなシンドラーに感謝の眼差しを向け、寄り添うのですが、シンドラーは悲しみ嘆き、ひどく落ち込み続けるんです。(そして、このシーン涙が止まらなくなりますよ( ;∀;))

④世界を救う者

最後、、、ずっと共にやってきたシュターンが感謝のしるしとしてこんな文字が入った指輪を渡します。

「1人の人間を救うものは世界を救う」

これにはどんな気持ちが込められていたのでしょうか?少し振り返って考えてみましょう。シンドラーがここまで動く源となったのはなんなのでしょう?

正義感、、使命感、、、もちろんあったかもしれませんがしっくりきません。

おそらく、ただただ人々が痛めつけられるのを見ていられなかった、耐えられなかった、つい動いてしまった、そういうところだったのだと思います。

つまり、(大袈裟な表現のようですが)世界を救うような人って、正義の為、使命の為に生きれる人(もちろんそれもすごいです)とか、欲のない人とか、そういうのじゃないんだと。そういう崇高な概念とか考える以前に、

目の前に困ってる人や傷ついてる人がいたら、単純に見ていられない、つい身体が動いてしまう、そんな心を持った人だということなのだと思います。

それをまさに表している人がこのシンドラーだったのでしょう。そして、このことに気づいて欲しかったのでしょう。

果たして、シンドラーは何人の人達を救えたのなら自分を許せたのでしょうか?おそらく、何人とかではなく、この戦争で犠牲になった全ての人でなければ許せないのでしょう。ですが、それはどうみても彼個人にできるものではありませんでした。もうこの世界にはいらっしゃらないですが、立ち直ること、自分を許すことができたのでしょうか。

周りにも(もしかしたらあなたも)どんなに人から尊敬されるようなことをしても、積み上げても、納得できない人などいたりしませんか?ぜひ、この作品、この言葉を教えて、一緒に考えてあげてください。

とても長文になりましたね、、、(^_^;)
ありがとうございました<(_ _)>

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