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内緒の関係 ひとみ奥様のストーリー①

 草野球チームの友人たちと、動画アプリでオンライン飲み会をしていた。
各自、思い思いに近況報告をする。全員が高校時代の友人や、先輩・後輩だ。
こうして話してると、20年以上前に時計の針が戻った気がする。今では誰もかれも、大なり小なり肩書を持っている。これほど気楽に話せる場は、とても貴重だった。
「最近さ、人妻とヤってんの。マジでイイぜ」
 そんなリラックスした場で、独身のままの一人から、酔いに任せ、とんでもない近況報告が飛び出した。
「マ、マジ!? アブねー橋渡ったなあ!」
「夢がありますね! どこで知り合ったんです?
「おめーはもう、うちのカミさんにゃ会わせねえ!」
 スリリングで刺激的な話題なせいか、場が沸騰した。
 ノる人、焦る人、陽気に冷やかす人、笑う人、好き勝手なことを口走っている。
「やっぱよー。人妻はエッチに気遣いあっていいわ。
 男をどう喜ばせっか、考えてるっていうかさ」
 宴が果てる頃には、すっかりあてられて、俺は人妻デリヘルを検索した。

(ほほう……)

 1人の女性に目が留まる。名前はヒトミさん。
 20代後半、まだ新人の若奥様だった。

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