今年衝撃を受けた漫画 2019

 生気ちまたです。
 主に趣味の小説を書いていますが、大昔は漫画家を目指していたのもあってジャンルを問わず漫画をたくさん読みます。何なら小説より読みます。
 今年も大いに楽しませてもらいました。

 その中で「やべえ」「すごい」「頭おかしい……」などなど自分に対して様々な形で衝撃を与えてきた作品を紹介していきます。面白い作品の情報は積極的にシェアされるべきで、その一助となれば幸いです。なおリンク先は公式サイトや公式配信サイトです。


カリンちゃんは魅せたがり(守姫武士)

 漫画同好会に「おっぱいをやっつけたい」という謎の理由で入部したカリンちゃん。彼女はナンバー1大道芸人を目指していて……? お胸がイリュージョン(!?)なNEWヒロイン爆誕!(以上あらすじより引用)

 Comic walker
 高級おっぱいの激安叩き売り。可愛らしい絵で身体を張ったおっぱいギャグを連発していく作品ですが、話が展開していくにつれて読者(私)の中で「おっぱいなのにおっぱいだと思えなくなるバグ」が発生していきます。未成熟な恋心を抱いたカリンちゃんのおっぱいはあんなにも魅力的だというのに、なぜかおっぱいに見えなくなっていくのです。
 作中でもおっぱいは早々と弾力を持った小道具のような扱いになっていきます。主人公は何度もおっぱいの反発力に叩きのめされ、「いかにカリンのおっぱいを制圧するか?」が物語の重心として描かれます。
 ここまで執拗におっぱいを押し出した一般作品は初めて見ましたし、おっぱいのゲシュタルト崩壊を初めて体験しました。

僕の心のヤバイやつ(桜井のりお)

陽キャが憎くてたまらない…。
只今、中二病真っ最中の市川京太郎は、
学園カースト頂点の美少女・山田杏奈の殺害を企む!
だが、山田の意外な一面を知ってしまい…!?(以上公式サイトより引用)

 マンガクロス
 のりお先生は『みつどもえ』の先生ですから、つまり天才なのはご存知のとおりです。
 そんな先生が手掛けている両片想いのラブコメ作品。細かい描写の数々に卒倒しそうになります。


乙女のはらわた星の色(いしとゆうら)

 地球に突如ウェーヴェ人と名乗る異星人が来訪。目的は、なんと侵略的婚活だった。そして森陵学園高等学校の1年生・ゲンは、地球人の純血を守るため、ウェーヴェ人からの誘惑に耐えるのだが…!? (以上公式サイトより引用)

 公式サイト
 狂気。
 ジャンル分けするならば「ハーレムもの」「学園内抗争もの」となりますし、作中もお色気シーンが非常に多いのですが、とにかく並外れたセンスに衝撃を受けました。上のあらすじは正しく作品を紹介できていません。ヤバいヒロインたちが毒電波を受けてもっとヤバい行動に走り、おかしな学園をぶっ壊れたノリで走り回るのです。誰にも真似できない気がします。


ダンジョン飯(九井諒子)

 ダンジョンの奥深くでドラゴンに襲われ、金と食料を失ってしまった冒険者・ライオス一行。再びダンジョンに挑もうにも、このまま行けば、途中で飢え死にしてしまう……。そこでライオスは決意する「そうだ、モンスターを食べよう!」スライム、バジリスク、ミミック、そしてドラゴン!! 襲い来る凶暴なモンスターを食べながら、ダンジョンの踏破を目指せ! 冒険者よ!! (公式配信サイトより引用)

 Comic walker
 有名な作品ですが今年になってから読み始めました。オリジナルうんちくと物語の面白さを両立させているバランス感覚は見事で、冒険漫画のお手本のようだなと感じ入りましたね。
 ほんのりトボけたノリで物語を進めていくのは、近頃の流行なのでしょうか。


私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!
(谷川ニコ)

高校に行けば自然とモテると思っていた女の子…。しかし、無残な現実が襲いかかって来る! この状況をどう打破するか? 女子高生の苦悩が始まる! (以上公式サイトより引用)

 ガンガンオンライン
 かつてアニメ化に至るまでフィーチャーされ、現在も世界に衝撃を与え続けている作品です。漫画界の最前線に立っています。
 ここではあえて「修学旅行から」「遠足編では」「大学見学の」などと表面的な説明を行うことは控えます。他にもっと素晴らしい推察・感想記事がたくさんありますから読み漁ってください。
 なお、以下は私の見解ですが、伝説の8巻から始まったジェットコースターのような日々は大学見学編でおおよそ終わったものとみています。
 というのも物語上「知らない人から友達になる」過程を済ませてしまいましたから、我々は今後ゆりちゃんやネモなどのキャラクターを味わうことはできても、彼女たちの「変化」を眺めることはちょっと難しいのです。細かい起伏はあると思いますけれど、あの感情のジェットコースターを再演することは考えづらい。
 どうしても私たち読者はあの凄まじさを求めてしまいますが、もはや結果の出ている世界に来てしまいました。仮に新キャラクターともこっちが仲良くなる様子が描かれたとしても、焼き直しにしかなりません。
 元々ギャグ漫画ですから、ある意味では1巻あたりの繰り返される同じような毎日に戻ったともいえます。
 もっともわたモテにはまだ火種が残っています。まこっちです。あの子(と南さん)は主要キャラでありながら、さほど掘り下げられていません。何か宝石が出てくるかもしれませんし、あの日々を描いた谷川先生なら我々の想像など及ばない新世界に導いてくださるかもしれません。
 その点でも、やはり見逃せない作品です。


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