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失敗の本質(2章)

失敗の本質は第二次世界大戦の日本軍の組織的弱点について議論している。戦争における、日本軍の弱点は主に3つある。

1つは、合理性より情緒が優先される。

2つ目は最終目的の曖昧さ。

3つ目は、目的よりも人間関係の維持が優先される。

1つ目は、ざっくりいうとエモい。さまざまな局面でエモさが出る。例えば、先頭のおいて兵站の充実は肝だ。小学生の喧嘩ではなく、拳ではなく弾丸を撃ち合いながら戦うのだから、撃ち合うものは常に補給され続ける必要がある。食料も同様だ。そのため、兵站が整備されていない戦略はできれば行うべきではない。しかし、日本軍はこの常識をエモさで克服しようとした。

ある局面で、兵站が組めない環境があった。通常であれば、そこでの戦略実行は避けるべきであった。しかし、現地軍は兵站を組まなくても、敵から物資を奪い続けることで戦略の実行が可能であると考えた。FPSでそんなモードがあった気がする。追い剥ぎプレイだっけ.... 当然ゲームとは異なり、敵が物資を置いたまま撤退しない可能性、自分たちの体力(兵站なし)でそれが可能かを考えなくてはいけない。そこでの、日本軍の発想はなんと敵は臆病であり自軍が攻めれば容易に逃げ去り物資の確保が可能であるといったものであった。実際にはそんなことはなく。現地軍は物資に不足により敵にボコボコにされた。

2つ目は最終目的の曖昧さ。開戦当時の日本軍の戦争の目的は、短期戦によって日本軍の強さを見せつけ、連合軍を降伏させるといったふうな曖昧なものであった。一方、米軍は日本本土の上陸し、打撃を与え日本を降伏させるといったもので本土への上陸、打撃を与えるといった具体性がある。日本のものはどのように目的を達成するのか見えない。

3つ目は、目的よりも人間関係が優先される。これもエモさとも言えるかもしれない。戦局の中で、個人の面目を保ったゆえに敗北に繋がったり、人間関係に期待した曖昧な情報伝達がたびたび見られた。


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