昨今のNAIリーク問題について(1)

 昨今、「SD1.5系は急激に廃れ、NAIリーク問題は解消した」という主張を多く見かけるようになりましたが、これは事実ではありません。現在でも、NAIリークを含むSD1.5系のモデルは頻繁に使用されていることが推測されます。

 実際civitaiにおいて、sd1.5で今月最もダウンロードされた「PicX_real」は、33000回ダウンロードされています。対して、先月リリースされた著名なSDXLのモデル、「AnimagineXL v3.1」のダウンロード数は35000です。つまり、NAIリークを含むsd1.5も、sdxlも、ダウンロード数という数値で比較すればほとんど差はないということです。

 AI絵師たちがローカルで実際どんなモデルを使っているか知ることは難しい(1)ですが、この数字は雄弁にNAIリークを含むSD1.5が現役で使われていることを立証しています。さらに、今月SD1.5で二番目にダウンロードされた「cyber realistic」は26000回、三番目の「sexy clothing collection」は18000回と、その数字は決して過小評価できるものではありません。要するに、AI絵師たちは今でもNAIリークを含むSD1.5系を使い続けています。それは、ほとんど疑いようのない事実です。


 AI絵師はこれまで「NAIリーク問題は終わった」と事あるごとに言いつづけてきました。今回も、その変奏に過ぎません。事実はその逆です。少なくとも、civitaiのダウンロード数という数字は、AI絵師たちが今でもNAIリークモデルを使いつづけていることを証明しています。

 NAIリーク問題は、過去形ではなく、現在形の問題として語られるべきです。

(1)AI絵師にアンケートを取っても、わざわざNAIリークを含むSD1.5系の使用を自白する理由がないから

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?