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インビザラインのリモート診療

先日、上田先生(横浜の矯正歯科、横浜マウスピース矯正歯科センター 【yokohama-ortho.jp】)が遠方の矯正患者さんにzoomを使ったリモートで治療計画を説明する機会に私も参加させてもらいました。

今回初めて実際のインビザラインの治療説明を聞いたのですが、私の知っている矯正治療とかなり違いました。(なんせ約10年前の知識と経験ですから)

今日はそれをレポートしたいと思います。

今回の患者さんは下の前歯が上の前歯にかぶさっている・上下奥歯の咬み合わせ面がしっかり咬み合っていないという歯並びです。これはたぶんどの歯科関係者が見ても、今後の患者さんの人生を考えて矯正を勧めるであろう歯並びですね。(追加:イケメン大学生でした。)

インビザライン治療の過程は、初回相談→様々な資料集め(写真・デジタルスキャン・レントゲンなど)→治療計画の説明→もし患者さんの同意を頂ければ、実際にアライナー(マウスピース)を使用した治療がスタートします。

今回の患者さんの治療内容は、42のアライナー(マウスピース)を使って1年半ほどで少しづつ歯の位置を変えていくというものです。
補助的なものとして、ゴム(上下の顎の位置を少しづつ変えていく)・アタッチメントを使用します。

アタッチメントとは・・他の歯よりも多く動かしたい歯にはポッチをつけて、マウスピースの力が効率的にかかるようにします。これがアタッチメントです。

本来はこのアタッチメントやゴムは、治療のスタートから1か月後につけるんですが、今回の患者さんは遠方に住んでいて、なかなか通院ができないので最初からつけていくことになりました。

レントゲンの情報から、下あごの左右に親知らずが斜めに生え掛けで止まっていることが分かったので、この2本は抜かなくてはいけません。

今回の患者さんは親知らず以外は抜歯せず、通院のタイミングに合わせてスペースが必要な場所の歯の側面を0.2~0.4mm単位で削っていくとのことでした。(もちろん日常生活に支障ない範囲で)

おお!親知らず以外の歯は抜かなくていいのですね~

余談ですが、私が以前働いていた歯科医院では、従業員に対してはワイヤーを使った矯正治療費無料(材料費のみ自己負担)という破格の条件で治療ができる環境だったのですが、私は抜歯がどうしても嫌で(計6本抜かないとダメと言われた)泣く泣く諦めました。

この患者さんの通院はスタート時と学校の休み(冬休み・夏休みなど)ごとになるようです。(通院以外は自宅に届くアライナーをステージごとに自分でつけかえていきます。)途中経過はモニタリングアプリで先生がチェックしながらすすめます。

もちろん矯正期間中は何かしらのトラブルが発生する可能性もありますので、その場合は要連絡です。

今回はそんな感じの説明でした。30分くらいでしたかね。

私の感想ですが・・
インビザラインはワイヤー矯正と違って、取り外しができます。それってめっちゃいい!取り外しが可能になることによって、患者さん側のメリットがあります。

どんなメリット?

① 来院の回数が減り、自宅で自分でできることが増える。(内容によってはリモート診療も可能)
② 汚れが溜まりにくく、かつ歯が磨きやすい。

②に関しては、歯科衛生士の負担も減ります。
私はワイヤー矯正をされている患者さんにクリーニングした経験があるんですが、まあ大変なこと。。通常クリーニングの2倍の労力がいります。色んな複雑な器具が口の中に入ってますからね。来院前に大体の患者さんは歯を磨いてきてくれるんですが、ネギなんかはよくワイヤーに絡まってました。

もちろんインビザラインを含めすべての治療が100%完璧なわけではありません。その治療を受けたいと思っても適応外だったりすることもありますし。

でももし矯正するのであればインビザラインをチョイスするのもいいかもなあと思った今回のリモート説明体験でした。

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