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【名大URA通信】vol.23 研究支援・人材育成部門ができました。

[1]【URAコラム】研究支援・人材育成部門ができました。

山口 淳(やまぐち・あつし):岐阜県大垣市出身。本学工学研究科で磁性材料を学び、修士号取得後、三洋電機(当時)で研究開発職に20年間従事。2014年にURAとして名大に戻る。趣味は飛行機で行く一人旅だが、コロナ禍以降行けていない。座右の銘は「あおいくま」(あせるな、おこるな、いばるな、くさるな、まけるな)。

山口 淳・主任URA

―山口さんは、今年4月に新設された「研究支援・人材育成部門」の「研究支援ユニットリーダー」ですね。まず、この部門やユニットが新設された目的や業務内容を、教えてください。

―(山口)学術研究・産学官連携推進本部ではこれまでも「企画・プロジェクト推進部門」で、科研費や国プロ等の外部研究資金獲得支援(プレアワード)業務をしてきましたが、同部門では、国プロ等の獲得後の運営支援(ポストアワード)業務も担当していました。
 しかし今年度からは、プレアワード担当とポストアワード担当のURAが別の部門に分かれて、それぞれの業務を主に担当する体制になっています。
新設された「研究支援・人材育成部門」は、主にプレアワードを担当する部署で、特に私がリーダーを務める「研究支援ユニット」は、科研費やJST「創発的研究支援事業(以下、創発事業)」などの研究資金獲得に向けた支援を専門に行う部署です。

―外部研究資金獲得に、これまで以上に注力していく体制になったと言えますね。

―(山口)そうですね。これからは特に、名大の将来を担う若手の先生方への支援に力を入れたいと思っています。特に科研費、創発事業の採択数向上を目下の目標にしたいと思います。これまでもプレアワード業務で若い先生の研究資金獲得を支援したことがあるのですが、担当した先生から直接「ありがとうございました!」とお礼を言われると、ものすごく嬉しくて、モチベーションが上がるんです。あ、もちろん教授の先生方の支援も頑張りますよ!

―先生のお役に立てることが、URAの喜びですよね! 次に、山口さんのこれまでのお仕事について伺いたいのですが、ずっと天野浩先生のプロジェクトを担当していましたよね?
 
―(山口)はい、私が名大に着任したのが2014年1月で、当初は農水省のプロジェクトを担当していたのですが、秋に天野先生がノーベル賞を受賞されて、窒化ガリウムをテーマとした研究開発プロジェクトが次々に計画されるようになり、私も参加させていただくことになりました。具体的には文科省の「省エネルギー社会の実現に資する次世代半導体研究開発」という事業をプレアワードからポストアワードまで約5年間担当していました。私自身は半導体が専門ではないのですが、当時、工学系のURAは少なかったので、駆り出された形です。

―今の今まで、山口さんは半導体の専門家だと思ってましたよ!

―(山口)そんな振りをしていました(笑)。私が学生の頃、赤﨑先生の講義を受けたり、天野先生が学生実験の担当だったりというご縁はあったんですけどね。
 私の後からは、半導体や窒化ガリウムを専門とするURAが何人も着任して、高度な専門用語を使いながら先生方と最先端の議論ができる体制ができました。一方、文科省の方々は半導体の専門家ではないので、プロジェクトを運営する上では、双方の橋渡し役として、文科省の方々と同じ目線で説明できたというメリットはあったかと思います。

仕事の相棒の手帳。書きやすくてお気に入りの手帳を毎年購入して使っている。
過去の手帳もなんとなく捨てられない。

―URAはいろんな場面で、研究者と研究者ではない方をつなぐ仕事をしていますよね。そのプロジェクトの中で、一番印象に残っているのはどんなことですか?

―(山口)いろいろな経験をさせてもらいましたが、やはりプロジェクトの最終評価で、非常に高い評価コメントをいただけたことが、私にとって、大きな満足感として心に残りました。
 プロジェクト期間終了後も1年ほど事後評価への対応等がありましたが、それも終わり、今年度からは気持ちを新たに、研究支援ユニットを始めることになります。ユニットリーダーを拝命するのも初めてなので、どんなふうに仕事を進めようかとドキドキしています。

―おこらず、いばらない、山口さんのリーダーぶりを楽しみにしています。ありがとうございました。

[2]  八大学共催 起業支援プログラム「1stRound」参画

この度、名古屋大学は、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社との間で、同社が企画・運営するコンソーシアム型インキュベーションプログラム「1stRound」に関する連携についての覚書を締結し、名古屋大学学術研究・産学官連携推進本部が「1stRound」に共催をすることとなりました。

「1stRound」は、大学内の技術シーズを早期事業化すべく、設立直前・直後のベンチャーチームを対象に、資金調達等の支援サポートをおこなう大学横断型コンソーシアムです。今年度より、国内最大規模の8大学共催プログラムとなりました。

現在、第7回の公募を開始中で、5月10日(火)19:00~、事前説明会も開催されます。エントリー希望の方は、ぜひご参加ください。

[3]大好評シリーズ「名大発アカデミック・フラッシュ」 第10報

若手研究者による若手研究者のための「アカデミックフラッシュ」第10弾!
・日時:2022年5月20日(金)12:00~13:00 *オンライン
・発表者:理学研究科・山田早人 博士研究員、創薬科学研究科・日比野絵美 助教、理学研究科・山本貴宏 博士研究員
・対象:東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員も参加いただけます
・詳細・申込:http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/detail/0005346.html

[4]起業家育成プログラムTongali 5月のイベント情報

■ Tongali・未来マトリクス説明会 第2回説明会
新しい時代に、新たな価値を生む力を身につける2つのプロジェクト「Tongali」「未来マトリクス」とは。実際にプロジェクトに参加している先輩が体験談を語ります。
・日時:2022年5月12日(木)18:30~20:00 *オンライン
・出演:上松恵子氏(一般社団法人未来マトリクス 事務局長)、宇治原徹教授(未来材料・システム研究所)、清水貴広さん(名古屋大学4年)、他
・対象:どなたでも参加可
・詳細・申込:https://tongali.net/events/tic2022-2nd/

■ ソーシャルインパクトワークショップ2022
ビジネスを通して地域課題の解決に結びつけ、ソーシャルインパクトを与えるスキルを身につけるワークショップを開催します。

アフリカ(ケニア共和国)やアジアで医療マーケティング・予防医療・医療教育サービスを展開する AA Health Dynamics株式会社と、インドネシアで農村部の経済開発を行うNGO IBEKAの協力のもと、オンラインツールを活用し、インドネシアでのソーシャルビジネスアイディアの仮説検証を行うなど、より実践的な内容となっています。このワークショップ終了後には、夏季にIBEKAでの実地研修を予定しています。

・日時:2022年5月21日(土)、6月4日(土)、6月18日(土)、7月2日(土)、7月16日(土)*開催方法と時間は、詳細ページ参照。
・講師:原健太氏(AA Health Dynamics株式会社 代表取締役)、林宣伶氏(NPO法人SharingCaringCulture理事/Imusha代表)
・対象:東海地区の大学に所属する学部生・大学院生・ポスドク・留学生
・詳細・申込:https://tongali.net/events/social-impact-ws2022/

■ ビジネスプランコンテスト2022 エントリー受付中!
東海地域のすべての大学の大学生・大学院生を対象とし、大学発ベンチャーの創出と起業家育成を目的とする「ビジネスプランコンテスト」。審査はベンチャーキャピタルや起業経験者、アカデミア等が行い、受賞チームには、最優秀賞100万円を含む総額280万円の活動支援金および事業化支援プログラムを提供します。現在、エントリー受付中。ぜひご参加ください。

  • 開催スケジュール
    エントリー受付〆切:5月22日(日)
    予選会:5月28日(土)13:00~18:00 @名古屋大学(Zoom参加OK)
    本 選:6月11日(土)13:00~18:00 @千種文化小劇場

  • 詳細:https://tongali.net/biz-contest2022/

■ Tongaliイノベーターズチャンネル 海外編<2> インド編
「Tongaliイノベーターズチャンネル」略して「Tチャン」、海外編第2回はインドの中小製造業者向けソリューションを開発するPeer RoboticsのCEOがゲスト。人間とロボットのコラボレーションに関するビジョン等もお話しいただきます。
・日時:2022年5月31日(火)12:00~13:00
・ゲスト:Rishabh Agarwal氏(CEO and CO-Founder of Peer Robotics)
・対象:どなたでも参加可。特に大学生・大学院生
・詳細・申込:https://tongali.net/events/tic2022-intl-2nd/

[5]名大研究フロントライン 動画「エピゲノム異常」&Podcast新番組「素粒子宇宙円卓会議」

■ 動画 Vol.17「標的はエピゲノム異常~次世代がん治療・診断薬の開発~」|名古屋大学 腫瘍生物学教室
1つの受精卵から多様な臓器や組織へ分化する過程で、DNA内の遺伝子情報を調節するエピゲノム。その異常が、がんの発生に関与しています。エピゲノム異常のメカニズムを解明し、新たな治療薬や診断法の開発に取り組む研究室を訪れます。

■ Podcast新番組「素粒子宇宙円卓会議」
素粒子物理や宇宙物理を学ぶ学生グループ「KMISCT」とのコラボ企画がスタート! サイエンス・コミュニケーター綾塚さんのMCで、これから月1回ペースで配信します。お楽しみに!

■ レギュラーPodcast&読みもの
#52 - ゲノムのコピー数の個人差がもたらす、多様な精神症状とは?
・医学系研究科 尾崎紀夫 教授

#53 - 美味しいだけじゃない!サツマイモの強さの秘密
・生命農学研究科 竹本大吾准教授、田中愛子 博士研究員

#54 - 植物だって雨から身を守る!!植物の生き抜く術
・遺伝子実験施設 多田安臣 教授

最後までお目通しいただきまして、ありがとうございました!

■発 行:名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部 http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/
■問合せ:企画・プロジェクト推進部門 情報発信ユニット  
■メール:outreach@aip.nagoya-u.ac.jp  電話:(747)6790 

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