ミライ対話イベント「空間のミライ:いごこちの良さを考える」を開催しました
ここにくると落ち着くんだよな〜という場所、あの人といると安らぐんだよね…という人。きっと誰もが、そんな「いごこちの良い空間」をお持ちではないでしょうか。
11月23日に開催したイベントに登録してくれた方々に、「あなたにとって『いごこちの良い場所』は?」と伺うと…
思わずうんうんとうなずいてしまうキーワードが並びました。いごこちが良いとリラックスできるし、いいアイディアが生まれたり、会話が弾んだり、いいことがたくさんありますよね。
そもそも「いごこちが良い」ってどういうことなのでしょうか?何かルールはあるのでしょうか?普段の生活で、「いごこちの良さ」を簡単に作り出すことはできるのでしょうか?
ということで、今年のミライ対話イベント(詳しくはページ下部)は、「いごこちの良さ」をテーマに、建築学と認知科学の専門家にお話を伺い、高校生から70代以上の大人までの参加者のみなさんと対話を通して考えました。
一人目の講師は、谷田真先生(名城大学 建築学部 准教授)。いごこち良いとは、自分の感覚に向き合っている状態と捉え、ものや空間のかたち、人と人との向き合い方や距離という視点から、いごこちの良さを考察していただきました。
ーー谷田先生のレクチャー動画を、準備でき次第掲載します。ーー
続いて二人目の講師・磯村朋子先生(名古屋大学大学院 情報学研究科 准教授)は、「いごこちが良い」と感じるときの身体の状態にフォーカス。人は、予測できる状態を快と感じるという認知科学的知見を深堀りしていただきました。
自分の感覚と向き合う小さな仕掛けを盛り込んだ谷田先生の作品の数々、誰とどんな風に過ごしたいですか?磯村先生が取り上げた「身体感覚」、改めて今の感情とリンクさせてみて、どんな気づきがあるでしょうか?
これらに思いを巡らすことで「いごこち良い」ことへの意識が高まり、さまざまな立場の人とことばを交わすことで、「いごこち」に対する認識や抱いていたイメージがどんどん深まっていく…。対話タイムには、そんな感覚を味わうことができました。
リビングのソファの向きを変えて洗濯物の山から視線を外してみるとか、子どもを怒ってしまいそうになったとき体をなでてみるとか、ほんの些細な行動が実はいごこちを少し良くしてくれる…私個人は実感しています。はじめから完璧にいごこち良い空間というものはなくて、自分自身で作り上げていくものなのかもしれません。
谷田先生、磯村先生、参加してくださったみなさま、豊かな時間をありがとうございました。
(報告:丸山恵)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?