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ミライ対話イベント「人づきあいのミライを考える」を開催しました

新型コロナで「コミュニケーション」が大きく変わり、人とのつきあい方にモヤッとすることありませんか?

科学的にどうなの? みんなはどうなの? 話してみたい!
ということで、名城大学社会連携センターとコラボで企画しました。

開催概要はこちら


まずは一人目のゲスト・五十嵐たすく先生に、人づきあいにまつわる科学とコロナが与えた影響についてお話を伺いました。

気になったワードをいくつか…
・脳にとって、孤独感と飢餓感は同じ
・人間関係は1対1でできるものではない、場が必要
・他人とは分かり合えない、伝えることが大事


続いて二人目のゲスト・原田知佳先生に、コミュケーションスキルの1つ「アサーション(相手を尊重し、自分のことも伝えるスキル)」を学びました。

自己表現のタイプ診断
・あなたはOK、私はOKじゃない→非主張的
・私はOK、あなたはOKじゃない→攻撃的
自分かなと思ったら、動画内のアサーションワークをぜひ!


トーク&ワークの後は、参加のみなさまのギモンにゲストが答えました。

Q. 感情ではなく現実を共有するということでしたが、捉えられる現実は一面的だと思うので、現実でもやはり共有できないのではないでしょうか。

A. そのとおりです。私たちは自分のフィルターを通して世界を見ているので、他の人が見ている世界を見ることはできません。でも「多分同じものを見ているなぁ」という感覚を共有できていれば、コミュニケーションは多分うまくいきます。異論もあるかもしれませんが、分かり合おうとしないほうが健康的ではないかと思います。

Q. オンラインのコミュニケーションでは、アサーションの効果は薄くなりませんか?

A. 基本的に同じだと思っています。オンラインのほうがコミュニケーションは取りづらいですが、その中でも「自分もOK、相手もOK」なコミュニケーションのとり方は基本同じかなと思います。対面でコミュニケーション能力が高い人は、オンラインでもコミュニケーション能力が高いといった研究もあるんですよ。

Q. 「子供がうるさい」っていうより「元気なお子さんですね」っていうのはアサーションですか?

A. そこで何を伝えたいかによりますね。本当はその子どもがうるさいことをどうにかしてほしいなら、率直な自己表現ではないかもしれません。ただ最近、「機能的アサーション」といって、最終的に自分の考えが相手に伝わって相手も気持ちよくいられればどんな形でもOKという考え方もでてきています。この観点からいうと、最終的にOKならそれもアリかもしれませんね。

Q. 同僚から質問を受ける時、「今お話してもいいですか?」といつも前置きをおいて話されているので悪い気がしなかった経験があります。これもアサーションですか?

A. そのひと言があることでコミュニケーションがスムーズに取れるのであれば、一つのアサーションとして使える部分があるかもしれませんね。ただ、そのひとによって良いと思う人もいれば、いちいちそれなくてもいいよって思う人もいるかもしれないので、見極めも必要ですね。

Q. 対面が減ってオンラインになると、すごく空気が薄くて、あえて話をしたいと思えません。そこをうまく補完できるような方法はありませんか?

A. Zoomのようにビデオで一人ひとりを枠で分けるメディアとは別に、アバター(自分自身の分身)を画面上に作れるサービスもあります。近づくと音が大きくなり、遠ざかると音が小さくなるので、誰と誰が雑談しているかを見たり聞いたりできます。こういったサービスは世界中で展開されているんですが、zoomのように決定的に普及するものがまだなくて、今は戦国時代のような感じですね。

oVice(オビス)を使ったことがある参加者から、現実感が結構あって、声の質がいいなぁと思います、とコメントいただきました。

Q. 人生100年時代、どのように人と付き合うか

A. 今100年ぶりくらいの大きな社会変化が起こっている中、変化に適応できるような強さや生きる意志を持ちつつ、今までのやり方だけにこだわらない柔軟性を持っていくことが大事だと思います(五十嵐先生)。

人生100年時代だからこそ、どんな人と付き合ってもアサーションを用いて、自分らしくいられる時間を長くすることが大切だと思います(原田先生)。

ベーシック線


主催者の心のモヤモヤから始まった企画ですが、開催してみると、コロナで同じように感じている方の多いこと!勝手ながら参加のみなさまには仲間意識を感じてしまいました。みなさまが、画面越しにうんうんと大きくうなづくなど、意識してコミュニケーションをとってくれていたこと、とてもうれしく思いました。

社会心理学的に人づきあいを学んだり、居心地よいコミュニケーションスキルを学ぶことで、明日に少し前向きな気持ちになれる、そんなイベントでした。

五十嵐先生、原田先生、参加してくださったみなさま、すてきな時間をどうもありがとうございました。

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