マガジンのカバー画像

名古屋大学 研究フロントライン

171
名古屋大学のURA(リサーチ・アドミニストレーター)が、名大の最近の研究の話題を、柔らかめのトーンでお届けします
運営しているクリエイター

2024年4月の記事一覧

お家でかぶるだけ!新たなうつ病治療装置を開発中

4月になりました。新生活が始まり、新しい場所や新しい人間関係でココロも少し疲れが出てきている方も多いのでは・・・ 今回は、うつ病の治療に新しい可能性を見出した稲田俊也さん(医学系研究科 特任教授)、立花昌子さん(医学系研究科 病院助教)、伊藤美佳子さん(医学系研究科 講師)に最新の研究成果を伺いました。 稲田さんらが開発したのは・・・地磁気よりも弱い1~8 Hz で変動するわずか 10 μTesla(μT)の超低周波微弱パルス磁場環境(ELF-ELME)発生装置です!!

訓練不要!たった3ステップで怒りを鎮める方法を開発

「わかりやすい怒りの抑制方法を開発しました」 川合伸幸さん(情報学研究科 教授)の最新成果の一報を受け、情報学研究科棟にある川合さんの研究室を訪ねました。 怒りを書き出し、眺め、捨てる。これだけで、怒りを劇的に鎮めることができることを実験で証明したといいます。 世界も注目した怒り抑制法は、何を根拠に開発され、どうすごいのか。認知科学を専門に、人の「心」を長年研究し続けてきた川合さんに訊きました。 ── 怒りを抑えるといえば、アンガーマネジメントという言葉をよく聞きます

心を記録する―長野のニホンミツバチ文化に出会った民俗学研究者の話

「ハチミツを食べながらお話しましょう」 数々の名大研究室を訪ねてきた名大研究フロントラインですが、そんな甘い予告つきの取材は初めてです。期待に胸を膨らませ向かった訪問先は、民俗学が専門の甘靖超さん(人文学研究科 准教授)。 スッキリと整頓されたアジアンテイストの研究室の奥から、ハチミツの瓶をいくつも出してきてくれて、 「ぜひ、全部味見してみてください!」 贅沢にも、甘さんが調査で手に入れた貴重なニホンミツバチのハチミツ6種を味比べさせてもらいました。 黒みつのような

樹上と地上、どっちがカエル(孵る)?

ユニークな産卵スタイルで知られるモリアオガエル。木の上に泡巣と呼ばれる白い泡をつくり、その中に卵を産みます。 「実は、地面にも同じように泡巣を作って卵を産むんですよ。天敵に狙われやすくなるのに。同じ種で二通りの行動をとるのがとても不思議です。」 そう話すのは、生来のカエル好き大学院生、市岡幸雄さん(生命農学研究科 博士後期課程3年)。 学部4年で始めたモリアオガエルの研究が、アオガエル進化の謎に迫るほど盛り上がりを見せています。インタビューを通じ、市岡さんのモリアオガエ