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名古屋大学 研究フロントライン

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ポッドキャスト番組「名古屋大学 研究フロントライン」をテキストでお届けします♪ 名古屋大学の最近の研究の話題を、週に1回、柔らかめのトーンで紹介しています。
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2023年8月の記事一覧

これがハカセ夫婦の生きる道

2023年8月8日、名古屋大学オープンキャンパス2023に合わせ、ライフキャリアイベントを開催しました。 名古屋大学で働くハカセ夫婦のお二人に、キラキラなキャリアも、いっぱいいっぱいの日々も、包み隠さずお話しいただき、会場と語り合ったトークイベントの様子を振り返ります。 まず、二人が共に歩んできた15年間に、それぞれのキャリアにおける変化や出来事を重ねると…、 大きく3つずつのターニングポイントがあるようです。それぞれの歩みを追っていきましょう。 ハカセの生きる道<夫

法学研究者が裁判ドラマをつくるワケ

2023年7月28日、連日35℃を超える暑い日が続いた金曜日の夕方。地下鉄名古屋大学駅すぐ、コワーキングスペース「Idea Stoa」で開催したトークイベント「第95回名大カフェ」の模様をレポートします。 今回は「法学研究者が裁判ドラマをつくるワケ」というタイトルで、宮木康博さん(名古屋大学大学院 法学研究科 教授)をゲストに迎えました。 宮木さんは、研究活動の一環で、捜査から裁判まで「実際の刑事手続を模擬体験する」裁判ドラマ(映像教材)の制作プロジェクトを主導しました。

天然ガス活用、「だます」のが名古屋流

2000年代後半、アメリカに始まったシェールガス革命──。 「シェール層」という地下約2,000mの岩石層に閉じ込められた天然ガスを掘削する画期的技術で天然ガスの生産量が大きく増加。世界のエネルギー情勢を一変させました。 都市ガスや火力発電に使われ、クリーンエネルギーとも呼ばれる天然ガス。メタンを主成分とする天然ガスは、現在、燃やして活用するのが基本です。石油より少ないとはいえ、二酸化炭素の排出源になっています。 天然ガスをよりクリーンに活用すべく、 「メタンを、液体

続・患者さんに届け!──がん光免疫治療はコレでもっとスゴくなる

光と免疫反応で相乗効果を生む「近赤外光線免疫療法」。手術、放射線、化学療法、免疫療法に次ぐ「第5のがん治療」に位置づけられ、画期的な治療法として注目されています。しかし2023年現在、治療の対象は頭や首周辺のがんに限られています。 患者さんの負担を減らして治療効果を上げたい──。 対象とならない患者さんにもこの治療を届けたい──。 名古屋大学では、より多くの患者さんにより効果的な治療を届けるべく、模索を続けてきました。 研究をリードしてきた佐藤和秀さん(医学系研究科 特