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名古屋大学 研究フロントライン

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名古屋大学のURA(リサーチ・アドミニストレーター)が、名大の最近の研究の話題を、柔らかめのトーンでお届けします
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2022年8月の記事一覧

68. この世界は間違った愛の結末!? 植物の繁殖干渉のはなし

日本のタンポポが外来種に置き換わってしまう…そんな話を耳にしたことはありませんか?これって外来種のタンポポが強いから?強いってどういうことでしょうか? 実は、在来種が外来種の花粉を受け入れてしまい、子孫を残すのに失敗し、急速に衰退に追いやられてしまう──こんなストーリーを語ってくれたのは、植物研究者の西田佐知子さん(環境学研究科准教授 )です。 「地球上にはいろんな生物がいろんなところにいますよね。でも、実は、近縁種のほとんどは、同じところに生息していないんですよ(西田さ

脳科学者@名古屋 & 経営者@ボストン★8/28(日)トークイベント開催★

将来どんな仕事をしたいですか? 留学や海外で働くことに興味がありますか? 日本での現状に満足していますか? コロナ第7波とか、円安とか、ドラゴンズ最下位爆走中とか(←個人的理由)、なんとなくモヤモヤ閉塞感がある、ここ最近の日本。この状況から脱したい、ポジティブな目標を見つけたい、という方も多いのでは? そんな皆さんに、おすすめイベントの紹介です。 「米国ボストンでの脳科学国際共同研究を経験して」 講師は、名古屋大学理学研究科 附属ニューロサイエンス研究センター/高

67. なぜこんなところに? モンゴルの巨大火成岩地帯の謎

今回は、大昔の地球の地下深くで何が起きていたのかを探る研究を紹介します。経済学研究科修士2年の堀内愛歩です。 なんだか最近地震が多いですね。実は日本のどこかで地震はほぼ毎日起きていて、年間1000回以上、多いときには6000回以上も起きています。ですので、地震が多いというより、私たちが感じるほどの大きさの地震が多く感じる、という表現が正しいのかもしれません。そんな地震の原因の一つが「プレート」です。理科で習う、地球の表面を覆っている岩盤のことですね。今回紹介するのは、この「

66. 宇宙と地上から銀河の謎にアプローチ

少し前に名大理学部が公開したこちらの動画。 オランダ出身で、天体物理学のポスドク研究員のTom Bakxさんです。宇宙望遠鏡と地上望遠鏡を駆使して銀河の形成や進化を研究しています。文化の違う土地での仕事や生活はきっと大変なことも多いはずなのに、研究や生活の充実っぷりをキラキラの笑顔で伝えるトムさんってどんな研究者なんだろう?と思い、インタビューを申し込んだところ、快くOKしてくれました。 トムさんが、名大に来たのは2018年。田村陽一准教授の研究室に所属しています。研究に