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【アトツギの悩みに応えます①】

<本日のテーマ>
新規事業と本業の両立は可能でしょうか!?

今の家業のやり方では10年後はマジでやばいと思って、新規事業を立ち上げようとしていますが、先代や古参の社員からは「本業もまだ実力ないのに何が新規事業だ」と反発されています。本業もそれなりに忙しい中、社内の理解を得ながら新規事業を進めるにはどうしたらいいですか?

<回答者>

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株式会社サンワカンパニー 
代表取締役社長 山根 太郎 氏

関西学院大学卒業後、伊藤忠商事株式会社の繊維部門に入社。2014年、住宅設備機器・建築資材のインターネット販売を営むサンワカンパニーの創業者である父の死去に伴い社長に就任(就任当時は東証マザーズ最年少社長)。
異業種出身の経験を⽣かし、住宅設備機器では珍しいインターネット通販を推進。「くらしを楽しく、美しく。」という経営理念を掲げ、「独自のビジネスモデル」「世界から認められるデザイン」をもとに10年以上右肩上がりで成長。業界の枠に囚われない積極的な事業を展開する傍らで、HEAD契約テニスプレーヤーというアスリートの顔も持つ。著書に『アトツギが⽇本を救う―事業承継は最高のベンチャーだ―』(幻冬舎 2018)がある。


本業と新規事業って分けて考えなくていいんじゃない?

「本業の伸びしろについて、先代とは考え方が違ったりしますよね。「もっとSNSで売ればいい」「自社サイトで売ればいい」という考えがあったとしたら、それはある種、本業だけど新規。「お世話になった卸先さんどうすんねん」とか「誰がやるねん」とか「どこから金出すねん」という話があるからモメるんであって、大きなくくりで言うと本業。本業がまだ何か1つエッセンスを替えることによって伸びる余地があるんだったら、それはその通り本業をやったらいい。

だけど、本業が今はなんとかプラマイゼロだけど、いつ赤字になるか分からないんだったら、属人性を排除して再現性を高めた上で新規事業をやりに行かざるを得ない。

僕は、「アトツギU34」っていう、若手アトツギのオンラインサロンでメンターをやってるんですけど、彼らからはAIとかDXとか色んなビジネス用語が出てきます。でもぜーんぶ手段の話なんです。目的じゃない。

今の会社に入ったとき、家業の強みは何なのかと考えて社員に聞いたんです。そしたら「他に負けないデザイン性です」と答える。デザイン性って主観だから、「それって、自分で『僕イケメンです』って言ってるのと一緒やで」と言ったんです(笑)。可視化しないと伝わらへんよね、と。

じゃ、デザイン性の良さをどう伝えるか。ドイツの工業デザイン賞は、受賞本数によって世界の企業のクリエイティブランキングを付けてくれる。今、うちは世界で5位、日本1位。「で一番デザイン性がいい会社」と言える。強みを可視化して、しっかりお客さんに伝えられるようにしたことで、業績が一気に伸びました。

だからアトツギがやるべきことは家業の深掘り。使える資源の棚卸しを徹底的にできるかどうか。その過程で、必然的に先代や社員ともコミュニケーションを取ることになると思いますよ。」


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