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【アトツギの悩みに応えます④】

<本日の相談>
先代の父をどう攻略すればいいでしょうか

家業の建設会社に入社して3年。現場には業界特有のさまざまな無駄があり、システム化など業務改善を提案していますが、昔からのやり方を変えたくない職人さんたちは全く協力してくれないばかりか、先代の父親も全否定してきます。コロナで建設現場が止まってしまい、将来の売上の見通しも立たない今こそ、利益率をあげるための投資をしておきたいのですが、どうやって説得すればいいでしょうか。

<回答者>

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三星グループ 
代表取締役社長 岩田 真吾 氏

1887 年に木曽川のほとりに創業した三星毛糸の五代目。自社ブランドの立ち上げや海外展開・ベンチャー企業との連携など新しい挑戦を続ける。「使い手と作り手がつながる場」として東京・代官山にショールーム店舗を展開。「23時間を快適にするメリノTシャツ」はクラウドファンディング史上、最も支援を集めたTシャツとなった。 慶應大学卒業後、三菱商事、ボストン・コンサルティング・グループを経て2009年、三星毛糸に入社し、10ヶ月後に社長就任。2015年、エルメネジルド・ゼニアのMade in Japanコレクションに選出。2019年、ジャパン・テキスタイル・コンテストにてグランプリ(経済産業大臣賞)を受賞。


最後は自分で起業する覚悟で命をかけて説得する

「去年、祖業に最も近い繊維の染色加工の工場を閉めました。大量生産、大量消費の時代に最適化された工場で、歴史的な役割は終えていました。おやじを2年説得してようやくできましたが、まあまあ大変でした。番頭さんは父のやりたいことを何とかするのが仕事ですから閉められない。そういう意思決定はアトツギしかできないんじゃないかと思います。

実は、会社では父と喧嘩するべきじゃなかったなと反省しています。というのも以前、会社で父にものを言えるのはぼくしかいないと思ってよく会議で議論を超えた喧嘩をしていた時期がありまして。その会議に出ている社員のモチベーションの下がり具合がひどかったんです。当時の自分に言うとすれば、会社では上司と部下なんだから父の意見を聞いておけ、ただ実行したいことは会議の外で勝手にやれ、と。

突き詰めると、会社はだれのものなのっていう話になるんだと思います。おやじの代から守ってきたものを否定するときには、命をかけて説得してもダメだったら自分で新しく会社をつくればいい。それくらいの気迫で、説得材料を集めてぶつかればいいんです。最後はわかってくれると思いますよ。」


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