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観終わったあとに、ふと空を見上げたくなる
『すばらしき世界』
西川美和監督の初めての原作ものの映画化。
圧倒的な存在感の役所広司だが、本当の主人公は役所広司演じるずる三上ではなく、関わっていく周囲の人たちだと思った。
三上をと交わることはリトマス試験紙のよう。赤に変わったかと思えば青のままだったり。はっきりとした青とか赤ではない淡いグラデーションだったり。
自分だったらどうなんだ、と試されるような気にもなる。
そう、三上というフィルターを通して見る周囲の皆んなが僕らの世界だ。疎ましいものなのか、優しいものなのか。変わらないのか変わっていくのか。すばらしいものなのか、そうでないのか。
三上が最後にコスモスの向こうに見たのは果たしてどんな世界だっただろう。
観終わったあとに、ふと空を見上げたくなる映画だ。
どうかそれが広い空であってほしい。
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