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Raspberry Pi 4にWireGuardを導入して色々と計測してみた

仕事の関係でRaspberry Pi 4(以下RPI4)を入手しました。
RPI4を触るのは初めてなので色々と試してみたくなり、まずはさくっとできそうなWireGuardを導入してみました。(ちょうどVPN環境が欲しかったというのもあります。)
RPI4は有線LANが正式にGigabit Ethernet対応となったようですが、はたしてWireGuardでのスループットはどうでしょうか。またCPU使用率やCPU温度はどうでしょうか。


ハードウェア及びソフトウェアの概要

今回使用したRPI4の情報は以下の通りです。
・Hardware: Raspberry Pi 4 Model B (2GB)
 (小さいヒートシンクあり、FANなし)
・OS: Raspberry Pi OS LITE 64bit (2024-03-15)
・WireGuard: 1.0.20210914-1+b1
・iPerf3:  3.12-1+deb12u1

回線はドコモの光コラボ(フレッツ光ネクスト 1Gbps)です。

ネットワークの概略とスループットの計測

接続は以下の通りです。

スループットは以下のようになりました。

①→②
①→⑤
③→⑤
③→② via WireGuard
④→⑤
④→② via WireGuard

③から②へのiPerfが遅いのはおそらくUTMが原因です。UTMが何か処理をしていてスループットが低下していると思われます。

CPU使用率、CPU周波数、SoC温度

③から②へWireGuardで接続し、iPerfで30分連続負荷をかけたときのCPU使用率などは以下の通りです。ちなみに室温は27℃です。

15分間のCPU平均使用率が48%、周波数は800MHz、温度は62.8℃でした。
1つのコアに処理が集中することもなく、4コア全てがほぼ均等に使用されているようです。
冷却はヒートシンクのみ(FANレス)で動作させていますが、少しCPU温度が高いです。夏場を考えるとFANを付けたほうが良さそうです。
転送速度にこだわらなければ(GbEにこだわらなければ)、Raspberry Pi Zero 2でも十分WireGuardは動きそうです。

まとめ

Raspberry Piは価格も手頃で消費電力も少ないので、VPNサーバーにちょうど良いと思います。WireGuardはPiVPNなどの導入ツールも揃っており、初心者に敷居が低いのも良いところです。普通に使う分にはスループットも十分だと思いますので、ぜひ試してみてください。


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