【収支計画編 第5話】物件購入の決め手となるのはシミュレーションのどの項目か

おはようございます。昨日は収益シミュレーションの足りてないと思われた項目について解説しました。それらの項目を加えたシミュレーターを作れば今よりも少しだけより正確にシミュレーションできると思います。

しかしシミュレーターを使う機会は物件購入時や借り換え時など多々ありますが、その時々でシミュレーションの目的は変わると考えられます。

例えば物件の資料請求するかどうかを見極めるときは、大まかな収益性でいいから簡単にシミュレーションを行いたい。反対に物件を購入する際は本当にこの物件でいいのか、と綿密にシミュレーションを行います。

つまり、シミュレーションの目的によって使いやすいシミュレーターは変わると考えられます。

では ”どんな状況のときに、どんなシミュレーションが必要なのか” を今日は調べてみようと思います。


「不動産投資 シミュレーション 判断基準」「不動産投資 シミュレーション 必要な場面」と検索してみました。すると何人かの投資家さんが自作のシミュレーションと判断基準として重視しているポイントを紹介していました。


まず物件を探しているときは限られた情報しか手元にはありません。基本的に手元にあるのは物件価格、表面利回り、築年数、構造、管理費・修繕費、間取り、想定家賃収入くらいです。

そのため上記の項目だけ入力欄を用意し、それ以外の空室率は90%や購入諸費用を物件価格の10%などとあらかじめ数値を決めたシミュレーターを作成し、見るべきポイントは実質利回りやローン返済後利回りだといいます。

この時複数の物件を横に並べて確認できるようにするとぱっと見で収益性を比較できるので、おすすめだそうです。


次に物件を購入するかどうか決めるための基準は人によって様々でした。なのでいくつか紹介しようと思います。


1.空室率が何%まで耐えられるか

一般的な収益シミュレーターは空室率が10%前後で設定されていることが多いです。そこから空室率だけを変えていくことでどれくらいの空室率までならCFがマイナスにならないかが分かります。

ここで実際のその物件の空室率や周辺の物件の空室状況と比較することで、その物件が購入に値するかを検討することが出来るそうです。


2.イールドギャップが〇%以上かどうか

イールドギャップとは一般的に投資利回りと借入金の利率との差のことをいい、この差が大きくなるほどCFも大きくなるといわれています。(例えば投資利回りが8%で借入金の利率が3%のとき、イールドギャップは5%)

しかし正確には借入金の利率だけでなく借入期間も考慮したローン定数Kとの差が正しいイールドギャップだそうです。

ローン定数K(%)=年間元利返済額÷ 借入総額(残高)

このイールドギャップが2%以上を見込めると望ましいといわれているそうですが、不動産市況や融資情勢で変わるので注意が必要だそうです。


3.CFが返済額の〇割以上かどうか

不動産投資のリスクのひとつに家賃の下落があります。一般的に経年により家賃は下がるといわれていますが、どこまでなら耐えられるのか。家賃や稼働率がどこまで下がるとCFがマイナスになってしまうのかを知り、CFがマイナスにならない基準を作成することが大切なようです。

この投資家さんは「CFが返済額の3割以上」であれば、家賃や稼働率が80%まで下がってしまってもCFを得られる計算だそうです。


調べてみると基本的には資料請求前は手軽さ、物件購入前には精密さが求められ、どの方もCFを重視している印象でした。

しかし中にはいい物件を購入するのはスピード勝負で、いかに早く融資を取り付けるかなのでそこまで細かいシミュレーションはしない等の意見もありました。

売却や借り換え時のCFシミュレーションは別の機会で調べようと思います。


参考

https://www.rakumachi.jp/news/column/233695



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