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「みずきさん」が「私の奈々さん」になるまで。水樹奈々の背中を追い続けた日笠陽子

私には好きな声優が二人いる。水樹奈々と日笠陽子だ。
ファンになった頃はこの二人に接点はないとは思っていたが、あの頃から時代は変わった。
そこで、今回は推しが推しの背中を追いかけてきた話をする。(以下敬称略)

2009年夏、水樹奈々は初の西武ドームライブを敢行した。そしてその様子を客席から見ていたのが日笠陽子であった。
日笠はこの日のライブの感想を事務所の先輩間島に会った際にこう話している。
「すごかったですねーみずきさん!お会いしたことないですけど!」

この当時はまだ二人の接点がなかったことがわかる。ブレイクしたての若手声優と既にスタジアムライブをやるほどの人気を確立していた声優だ。無理はない。

ちなみに日笠にとって西武ドームは9年後に人生初の始球式をする場所となるのだが、この件については別途記事に起こそうと思う。

その年の年末、日笠は紅白歌合戦に初出場する水樹奈々を見ながら「みずきさん!みずきさん!」と言っていたという。まだこの時点では遠い存在なのだろう。(写真は2010年のもの)

アニメでの初の共演は2011年のdog daysだったかと思う。この作品で水樹奈々は主題歌を歌っていた。憧れの存在に少し近づいた。

しかし2013年にこの二人の距離が一気に近づくことになる。戦姫絶唱シンフォギアへの出演が決まったのだ。そこで日笠は水樹のライバルキャラとして出演し、一緒に「不死鳥のフランメ」という曲をデュエットをすることとなったのだ。

日笠演じるマリアの役柄が「今年デビューしたばかりの新鋭のシンガー」という点がこの年ソロデビューした日笠とも少し被ってるように思えた。歌手活動の話もそのうち記事にしたいと思う。

歌唱力に定評のある二人のデュエットは圧巻だった。多少贔屓目が入ってるかもしれないが。
このときには既に呼び方が「みずきさん」から「奈々さん」に変わっていた。距離が縮まっていることを表しているだろう。

そんな中2013年8月3日、日笠は水樹の西武ドームに招待され、一緒に「不死鳥のフランメ」を歌うこととなった。水樹がシンフォギアの収録時に誘ったらしい。おそろしい。個人的にはこの日に行けなかったのが未だに一番ショックである。

ライブ後、先輩の浅沼とこんなやり取りをしていたようだ。
浅沼「お前奈々様と歌ったんだって?すげーな!」
日笠「いえーい!」
浅沼「調子に乗んな!」
日笠「怖かった…」
この後浅沼はよく頑張ったと励ましたそうだ。憧れの先輩と一緒にステージに立ったのだ。

2015年にもこの二人はデュエットを歌うことになり、日笠は水樹の背中を見てさらに刺激を受けたことだろう。この年水樹は共演者で同じようにデュエットした高垣を西武ドームに誘う悪魔のささやきを2年前のように行った。おそろしい。

2016年、日笠はシンフォギアライブ2016で遂に胸の内を打ち明けた。
「私、奈々さんのこと大好きなのね」
それを受けて水樹は
「直接言ってくれればよかったのに!」
これを生で見れたのは個人的にかなり思い出に残っている。

同じ年、水樹奈々2度目の東京ドームライブに招待された。いよいよ招待されるほどの距離になったのだ。さらに夏には西武ドームに誘われた日笠、高垣と誘った水樹の3人で食事にも行ったらしい。

2017年に日笠は念願だった「リリカルなのは」の劇場版に出演。大好きな作品で水樹との共演を果たした。どうやら人生初のオーディションがこの作品だったそうだ。そこで日笠は水樹をこう呼んだ。
「私の奈々さん」

!?
グイグイ来る後輩に戸惑いながらもいとおしく感じた水樹も、この辺りから呼び方が「日笠ちゃん」から「陽子ちゃん」に変わった。先輩も存在を認めてくれたのである。

2018年にはシンフォギアライブ2018で「私も奈々さんとハグしたい」と超積極的になっていた。その後も水樹7回目の西武ドームライブは「数ヵ月前からスケジュールをチェックしていた」「誘われなかったらどうしようかと思っていた」と話していた。愛が重い。
秋にあったリリカルなのはの次回作の舞台挨拶では水樹は共演者とともに日笠の演技を絶賛するまでになった。そして水樹は「本人の前でいうと調子に乗っちゃうから」
既に‘’扱い方‘’も熟知したようだ。

同年12月にマナリアフレンズのイベントがあったが、この日水樹はステージに登壇できずVTRでの出演となった。そしてステージ上にいた日笠とこんなやり取りがあった。
水樹「まあ陽子ちゃんあたりが盛り上げてくれるんじゃないかなと」
水樹「やっぱり陽子ちゃんってすごいなって思うんですよ」
日笠「やめてください!(照れながら)」
水樹「ごめんなさい怒らないで、でも凄いって思ってることは本当よ」
日笠「怒ってません!好きです!好きです!好きです!」
微笑ましすぎる。

本人がシンフォギアの4作目で言っていた「今作は奈々さんとのデュエットがなくて寂しかった」
個人的にも寂しかった。今年夏に5作目が始まるが、そこでは二人のデュエットがまた聞きたいと思う。そして今後ともよき関係であってほしいと強く願う。

追記:座長公演にまで呼んでいただきましたね…感謝感謝です(2019/05/05)