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日笠陽子の初始球式で感じた喜びと悔しさ

2018年7月9日、私は推しの始球式を見るためにメットライフドームにいた。ここでいう推しとは日笠陽子のことである。(以下敬称略)

話は同年6月15日まで戻る。この日、何気にLINEを見ていたら衝撃のメッセージが送られてきた。
「ヤマノススメ×埼玉西武ライオンズ
7/9 日笠陽子さんと小倉唯さん」

!?!?
急すぎる。推しの始球式が決まったのは嬉しいが来月である。しかも月曜日のナイター。
プロ野球に詳しくない人に話しておくと月曜日に試合が組まれることは祝日を除くとあまりない。この週だけたまたま月曜日ナイターだったのだ。
その後ホームページにも情報が出されたため早速予定を立てた。というか宣材写真何年前のだよ。
今回は月曜のみ休んでその日の夜行バスで帰ることになった。そして翌火曜は直行というハードスケジュールを組んだ。そこまでして推しの始球式を見たかったのである。

そして当日。午前中の新幹線で東京に向かい、秋葉原でこれを見てきたのであった。

推しのサインである。オタクだ…。
そして池袋に向かい、西武ではなく東武に乗り込む。メットライフドームに行くには西武に乗る必要があったが、お昼ご飯を食べるためだ。
ふじみ野駅で降りてとあるお店へと向かった。

プロ野球ファンにはお馴染みのうどんや條辺である。ちなみに東武に乗った時点でフォロワー1名にはすぐ行き先がバレた。
元巨人の條辺投手が経営しているお店である。ここで食べたうどんは絶品であった。プロ野球ファンには是非とも一度は行っていただきたい。
ちなみに條辺さん本人もお店でうどんを打っていた。声は掛けられなかったがガタイがいいのですぐわかった。

そして川越を経由していよいよメットライフドームに向かう。その間に「オリックス伊藤光、DeNAにトレード!」とか「Bリーグ、18-19シーズンの日程発表!」とかあって移動中はずっと情報収集に追われていた。
そしてメットライフドームに到着。6月にも阪神戦で来ているのでこの年2度目のメットライフドームだ。そしてそのまま物販待機列に並んだ。奈々さんライブの物販に比べるとそこまで並んではいなかった。暑かったけど。

そしてこの日連番するフォロワーと合流して入場。この日は日笠さんのファン4人との5連番でプロ野球を観戦するのだ。
5連番した目的は2つあり、1つ目が普段のイベントではなかなかここまでの連番は組めないこと、2つ目が野球に詳しくない日笠さんファンに野球の面白さを知ってほしかったからだ。実際5人中3人はほとんどプロ野球を見たことがなく、中には今日がプロ野球初観戦という人もいた。

この日の席種は内野指定席B。推しの始球式を近くで見ることよりも試合を楽しむことに焦点を当てたためこの席となった。さらに5連番を組んだため必然的にグラウンドより遠くはなってしまったが、それでも見やすいとは思った。

そして試合1時間前、スタジアムDJのリスケ氏、スタジアムMCのジャスティンともに2人が出てきた。日笠陽子と小倉唯である。そう、この日は小倉唯も始球式をするのだ。そのため小倉唯ファンもメットライフドームに来ていたのだ。実際試合前には自分も小倉唯ファンのフォロワーと雑談をしていた。ちなみに自分の小倉唯の推し曲は「白く咲く花」である。今月発売されるアルバムにも収録されるので是非とも聴いてみてほしい。

そして4人でのトークショーがはじまる。ここで日笠は元ソフトボール部だったという話をしていた。写真を撮りまくってはいたが、緊張のあまり手が震えてまともな写真が撮れなかった。

トークショーが終わると選手が出てきてアップが始まった。この日は埼玉西武ライオンズvs千葉ロッテマリーンズのカードだ。そしてスタメン発表。読み上げはいつも通りリスケ氏が担当していた。
スタメン発表も終わり選手が入場してきた。いよいよ始球式だ。このときも当然のようにカメラを構えていたが震えてまともな写真は撮れなかった。そもそもスマホで撮ろうとしている時点で駄目。

試合は初回にロッテの4番井上に3ランホームランを許すなど2回までに5失点。さらには死球も多く一触即発の展開にもなった。このとき自分は2年前のことを思い出していた。

2016年7月29日、この日は甲子園球場に水樹奈々がゲストで呼ばれ、例によって自分も現地観戦していた。しかし試合は初回に3ランホームランを打たれ1-3で敗戦。試合以外にも色々あったためかとても悔しい思いをした経験があった。

西武はゲストを呼ぶ際は2回裏と3回裏にアナウンスを体験させることが多い。そしてこの日も2回裏のアナウンスを小倉、3回裏のアナウンスを日笠が担当することになっていた。
2回裏、0-5とロッテ5点リードの中小倉のアナウンスが始まった。しかしゲッツーもあったため結局3人の読み上げで終わってしまった。

そして3回裏、点差は変わらず西武は5点をリードされた展開で日笠のアナウンスが始まった。
日笠「頑張りまーす!てへぺろ」

この日撮った日笠の写真は全体的にブレている。それだけ緊張していたということで許してほしい。
この回先頭の秋山は凡退したが、続く源田がヒットで出塁。日笠は「ないすばってぃーんぐ」とキャラボイスでアナウンスした。続くバッター(誰かは忘れた)は凡退して2アウト。
しかし山川、森が連続で出塁して2アウト満塁。ここで打席には初回に同じ場面でショートゴロに倒れた外崎。その外崎は四球を選び押し出しで遂に西武が1点を返した。そして西武一筋の栗山を迎えた。


初球だった。栗山の打球は左中間へ!一瞬ホームランかと思ったが、フェンスに当たるタイムリーツーベース!一気に3点を返して4-5と1点差まで詰め寄った!
日笠もこれには「ないすばってぃーんぐ!」とキャラボイスを忘れて叫んでしまっていた。隣でリスケ氏は苦笑いしながらナイス!とジェスチャーをしていたそうだ。
続く打者はこちらも西武一筋の中村。中村の打球は三遊間を抜けてレフトへ!二塁にいた栗山はダッシュでホームに帰ってきた!同点だ!遂に5点差を追い付いたのだ。客席の興奮は最高潮だった。これに対してもアイム一筋の日笠は「ないすばってぃーんぐ!」と興奮しながらに叫んだ。
続く金子侑司は凡退して3アウトとなってしまったが、終わってみれば打者一巡で一気に5点差を追い付くイニングとなった。このイニングはずっと興奮しきりだった。そして最後に日笠は「ライオンズー!このまま頑張ってー!」とエールを送りアナウンスを終えた。

その後は5連番で試合を楽しんだ。登場曲にコールを入れたり、ライオンズ焼きを買いに行ったり、ジェット風船を飛ばしたりした。また、秋山を秋山澪と例えたり源田を源内あおと例えたり(どちらも日笠が演じたキャラクター)とオタクの悪い癖も出ていた。

試合は6回に西武が勝ち越し、そこから西武ペースで試合が進み最終的には11-5で西武の勝利となった。自分にとってもメットライフドームで見るはじめての西武の勝利となった。この日の一緒に見てくれた日笠ファンもすっかり野球やライオンズのことを好きになってくれたようだ。5連番大成功である。そして個人的にも2年前の甲子園でのリベンジを果たした形となった。

この日試合後にはヤマノススメ最新話の上映会があったが、夜行バスで帰るために断念してひとりバスタ新宿に向かった。ヤコウノススメである。

そしてバスタ新宿から夜行バスに乗り込んだ。この日乗ったバスはウィラーのコクーンというバスで独立2列のシートであった。夜行バスにしては割と快適ではあったが、残念ながら2018年12月に廃止されてしまった。

そして気がついたら朝になり地元に帰ってきていた。あれは夢だったんだろうか…。しかし手元にはヤマノススメのフラッグがある。夢ではなかったのだ。
これ以来、少しながら月曜日というものに対する嫌悪感が薄れた。つらい月曜日もこの出来事を思い出すと少しつらさが軽減されるようになったのだ。ありがとうヤマノススメデー。ありがとう埼玉西武ライオンズ。ありがとう日笠陽子。

しかし残念だった点もある。その後の始球式の写真や動画が小倉唯のものしかネットに上がってこないのだ。正直悔しかった。確かに小倉唯が可愛いのは事実であるが、推しをないがしろにされて黙っていられなかった。自分がまともな写真や動画を撮れなかっただけに余計悔しさが募った。
そしてもうひとつ。この日の始球式で小倉はノーバウンドでの始球式を成功させたが、日笠はワンバウンドとなってしまった。あれだけ元ソフトボール部だと言われていたにも関わらずだ。本人もその点は少し悔しがっているそうだ。

そのため、私は「2度目の始球式」を待ち望んでいる。そしてそのときは前回を上回るような想い出を作りたいと思っている。