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市長就任から21週。公共交通会議。

みなさまこんばんは。日置市長の永山です。

就任から21週が経過しました。

一気に肌寒い気候となり、季節は急に冬を感じるようになりました。そんな今週は公共交通に関する検討会議についてのご報告です。

1.日置市公共交通会議のやり方を少しずつ切り替えています。

市町村は地域の公共交通の現状を把握し、課題解決に向けた取り組みの方向性を定める「地域公共交通計画(日置市版の正式名称は:日置市地域公共交通網形成計画)」を策定しています。

( H28~現在まで運用中の現計画はWebで確認できます。↓ )

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 日置市でも平成28年度に作成した5か年計画(平成29年度からの令和3年まで)の終了を前に、現在は次期計画の策定に向けて市民の皆様へのアンケートや、日置市に観光でいらした方へのアンケートなどを実施するとともに、市内外の公共交通関係者にご協力いただいて検討会(公共交通会議)を開催しています。

今年度計6回の開催が予定されており、私は就任後の第2回から参加しております。

前回の会議から私が議長として進行しましたが、いわゆる公的な検討会としてよくあるスタイル(なかなか意見を出しづらい、しっかり対話する時間がなかなか取れない)であったため、今回から大きく方法を変えてみました。

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委員の皆様には少人数に分かれていただき、対話を重ねながら全体への共有を都度おこなう方法を試行してみた次第です。

委員の皆様からは「言いたいことを言いやすくなった」「いま何を話すべきかが明確になった」といった声を頂戴しました。

発言しやすくなることで、事務局としては事前に委員の皆様からどんな声をいただくかが予想しづらくなり、そのぶん準備は大変なのですが、担当職員にしっかりと論点整理を頑張っていただいた成果もあり、公共交通に対する大きな方向性を確認することができました。

2.地方都市の公共交通において欠かせない論点

日置市においては、北部(伊集院地域、東市来地域)に高速道路、JR、国道3号線といった主要交通インフラがそろっている一方で、南部(日吉地域、吹上地域)は車が無いと暮らしが成立しない地域が多くあります。

また、伊集院や東市来などのいわゆる都市部においても、今後は高齢化の進展を受けて、公共交通への期待が高まることが見込まれます。いわゆる「運転免許返納」に関する興味関心も高まっています。

ちなみに前回(平成28年度実施)のアンケートでは、日置市在住者のうち「加齢により運転能力の低下を感じている」と答えた方は15.4%にのぼっています。

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今年度実施したアンケートにおいても、運転できなくなった・運転しなくなった後の移動手段についての不安の声や、現在の公共交通における利用上の不安の声を多く頂戴しています。

厳しい財政状況の中ではありますが、市民の皆様の交通手段を守るために、JRや路線バスだけでなく、コミュニティバスや乗り合いタクシーなどの多様な交通手段の戦略的な運用と広報が必要です。

公共交通会議は今年度中にあと3回の実施を予定しています。

市内外からお集まりいただいている委員の皆様のお力添えをいただきつつ、事務局も精一杯準備を進め、市民の皆様にとっても、観光でお越しのお客様にとっても、少しでも利便性の高い公共交通を提供できるように努めてまいります。

3.研究会の進行を対話型に切り替えてみて感じたこと

今回、公共交通会議の運用を委員同士の対話方式に切り替えることで、私にとってもいくつかの発見がありました。

1.発言のしやすさは設計によって変わる

私も多くの研究会や有識者会議に呼ばれた経験がありますが、多くの場合は「この場に貢献したい」「自分の経験で活かせることがあれば協力したい」と思って参加してきました。けれど、ロの字に並んだ机で、淡々とした議事進行だと、どうしても気軽に発言することが憚られるように感じていました。

今回、公共交通会議に参加いただいた委員の皆さんがそれぞれ積極的に対話し、意見交換に前向きに取り組んでくださっているのを見ながら、重要なのは「いかに本質的な検討ができるか」という観点なのだなと実感しました。

2.事前準備によって事務局の本気度は伝わる

日置市の公共交通は、地域づくり課の移住・定住促進係が担当しています。係長と担当者と私の3名で連日作戦会議を行いましたが、アンケートの分析、論点の整理、委員の皆様にご審議いただく論点の設計など、新しいやり方に対しても前向きに挑戦していただきました。

公共交通のように、市民の皆様にとって日常的に触れている重要なテーマについて計画を定めるのは、職員にとっても集中力と体力を要する大仕事です。今回の事前準備は、準備にあたってくれた職員の覚悟と思いが委員の皆様にも伝わって、前向きな場になったのではないかと感じました。

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対話と挑戦の市政を掲げて5か月。

少しずつ、少しずつ、話し合いや検討会の在り方も動かしていけるのではないかという手応えを感じることができました。

今回担当してくれた担当者は、終了後に燃え尽きた表情で「すごく大変だったけど、たくさんの意見をいただけて本当にありがたかったです」と、私に感想を伝えてくれました。

嬉しい時間でしたが、同時に計画をしっかりと作り上げなくてはこの努力も報われません。

しっかりと良い計画をまとめていきたいと思います。

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永山レポートは、2021年5月29日の日置市長就任後、永山が毎週の動きや感じたことを広く皆様にお知らせするものです。

毎週金曜日の夕方に更新しておりますので、よろしければ今後もお付き合いいただけますと幸いです。

永山由高

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