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意味不明
あれ?、え?、なになに?、うっそー!。
これ、俺?。
俺が寝てる?。
カーテンの隙間から漏れる朝の光をまともに顔に受けて、俺が寝ている。
じゃあ俺は?誰だよ?
洗面所の鏡には、いつものぶっ飛んだ髪をした俺がいる、う~む。
これってもしかして、幽体離脱ってやつ?。
でも透明じゃないし、鏡にバッチリ写ってるし、ちゃんと手も足も付いてるし。
足ぶみしながら自分の頬をつねってみると、痛い。
夢じゃない。
目の前で爆睡している俺のガッカリする寝顔の頬をつねってみたら、なんと俺の頰が痛い!。
うーむ、どっちも俺だ。
寝ている俺と、起きてる俺。
これはつまり、あれだ、俺がふたりいるってわけだ。
いやいや、ちょっと待て待て、何なんだよ、頭痛いんだけど。
これは意味不明の異常事態だ。
マジに真剣に、緊急事態だ。
で、
ぐうお~だめだ、一人じゃ手に負えん。
俺は、寝ている俺を起こそうと揺すってみた。
多分俺は、相談相手にはおもっきり不向きな奴だと思う。
しかし、そんなこと言ってる場合じゃない。
とにかく今は助けが欲しい、誰でもいい、猫でもいい。
がしかし、叩いても蹴っても俺は起きない。
叩いて蹴ると、自分が痛い。
激しく揺すったせいで、頭もクラクラする。
困った。
とにかく、これ以上寝たきりの自分をイジメても仕方がない。
考えても分からない。
なのでこの事態は、放置する。
くよくよウジウジしない、竹を割ったような、実に俺らしい清々しい判断だと思う。
ということで俺は、学校に行く。
カーテンを閉めてあげた。
と、さらに俺は驚いた。
俺って半分、幽霊なのかも。
電車で、他人と身体か重なったのだ。
いやそれがもう、例えようも無く気持ちの悪~い感触。
からだの中身、つまり他人の内臓と自分の内臓が触れ合うのだ。
俺と重なってしまった人達は、グエッと悲鳴を上げて飛び退く。
回りを見回し、周囲の人と目で探り合う。
今俺に何をした!おまえか!あんたか!と。
パニックに乗じて俺は素早く移動し、ドアに背中を付け、胸にカバンを抱いた。
目の前の人は大丈夫だけど、背後の人と重なってしまうみたい。
それって、俺の視界の範囲が影響して起こる現象って訳だ。
えーっと、認識が関係するって事だな、多分。
と言うことはつまりその、自我の意識のあれだ、なので、
えーい!ワケわからん!。
あーもう、もういい!、無理無理。
そんなことより、腹へった。
俺が飯食ってお腹いっぱいになったら、寝てる俺もお腹いっぱいになるのかな?。
聞いてみよ。
いくら俺でも、もうそろそろ起きるだろ。
学校でバッタリ会ったりして。
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