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8千万枚のマスク廃棄に思うこと

またぞろ感染症に対する不安が拡がり始めましたね。オミクロン株の感染力が強いのは事実なのでしょう。

とはいえ、同種の毒性が弱いことも明らかになってきました。まだまだ悲観的になるような状況ではありません。

気温が低下し空気が乾燥すれば、どうしたって感染症は増加傾向になります。そこは風邪やインフルエンザも同じです。



ところで野党議員によりますと、感染者の増加率で日本が世界のトップに立ったそうな。

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いや、それが何か?

感染者が10人から100人になりました。
⇒ 増加率10倍

感染者が1万人から2万人になりました。
⇒ 増加率2倍

どちらが、深刻な状況なのか考えるまでもありませんよね。

日本は元々、感染者数が世界でも突出して少なかったのですから、増加率が高くなるのは当然です。

これまで基準にしていた「増加数」や「感染者数」ではなく、いきなり「増加率」に注目する意味が分かりません。



お越しくださる方と、お話していると高確率でアベノマスクが話題に上ります。

「8千万枚も無駄に作ってしまった」「保管するための費用は無駄」と認識していらっしゃる方があまりに多いのです。

現実は違いますよ?

朝日新聞の報道(11日付)を確認してみましょう。

【朝日新聞】
(前略)介護施設向けなどに別途調達した分とあわせて昨年末時点で約8千万枚の在庫があり、保管には6億円がかかっていると指摘されていた。岸田文雄首相は、希望者に配布した上で残りは年度内をめどに廃棄するよう指示していた。(以下省略)

なるほど、一応触れてはいますね。

昨年末の記事タイトルは以下の通りですから、まだマシになったと考えるべきなのでしょうか・・・。

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「アベノマスク8000万枚」とありますが、実際には400万枚程度で、残りの7600万枚は、最初から介護職用として準備されたマスクです。


中国が組織的に不織布マスクを買占めたうえで輸出を止め、価格が跳ね上がった時期がありましたよね?

同時期「マスクを融通しよう、その代わり・・・」と、世界中で外交のカードとして使い始めたのです。

アベノマスクはその局面を打開するための一手でした。それとは別件で、マスクを欠かすことができない介護職用として保管する事にしたのです。

廃棄に伴い希望者には無料で配布されている事はご存知かと思います。

これ実は、皆さんのお手元に届いたアベノマスクだけではなく、介護職用に準備された立体型マスクも対象になっていて自由に選べるのです。

厚生労働省 布製マスクの配布

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さて、改めて考えて戴きたいのですが、保管に掛かる費用を含めて、8000万枚のマスクは本当に無駄でしょうか。

各都道府県に有事の備蓄がなく、右往左往してからまだ2年も経っていません。

その時の反省を踏まえて確保しておいたマスクを、国民の「マスクは無駄」という声に応じて「政府が廃棄することに決めた」そういう話ですよ?


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