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正しく理解して正しく恐れる
この手の記事は、あまり書きたくないので意図的に避けてきました。
もれなく注意書きが付いてくるのですから見栄が悪いでしょう?
最近、尊敬するnoterさんに元気がないのですが、「さてはコロナのせいではあるまいか」と勝手に予想し、それなら書いてみようと考えた次第です。
1)さざ波は不適切か?
さて、数日前に以下の様な記事がありました。
【参考・東京新聞 日本の感染は「さざ波」】
内閣官房参与を務める高橋洋一嘉悦大教授が10日までに、インドや欧米各国と日本の新型コロナウイルス感染状況を比較した上で「日本はこの程度の『さざ波』。これで五輪中止かというと笑笑」とツイッターで発信した。これを受け10日、野党やインターネット上では「亡くなった人への配慮を欠く」との批判が強まった。(以下省略)
なるほど、例によって例のごとく「失言だ」という記事ですね。
そういうわけで、実際のツイートを探してきました。
日本はこの程度の「さざ波」。これで五輪中止とかいうと笑笑 pic.twitter.com/Q6JvZCOTUa
— 高橋洋一(嘉悦大) (@YoichiTakahashi) May 9, 2021
少し分かりにくいですから、グラフを拡大してみます。
低空飛行しているのが日本です。
折れ線グラフを波に例えて、欧米やインドと比較すると・・・さざ波と評して間違いではないでしょう。
死亡者数ではなく、感染者数を表しているのですから「亡くなった人への配慮を欠く」というのも見当違いです。
「笑笑」の意図は分かりかねますが、事実に基づいた指摘ですので辞任を求めるのは無理が過ぎるように思います。
2)立ち直りつつある国
以下は、Bloombergのサイトを紹介したツイートです。
感染症対策には思うところもあるでしょうけれども、俯瞰することは大切。https://t.co/brZU6heGct
— 西宮 ながた整体院 (@SiQDU92i2WPKqqD) May 6, 2021
リンク先を直接ご覧になって戴きたいところですが、「メンドクサイ」という方のために抜粋します。
「The Covid Resilience Ranking」という表があるのですが、平たく言えば、コロナ禍から立ち直りつつある国のランキングです。
日本は7位に位置していますね。観察すると上位に名を連ねているのは、日本よりも国家規模が小さい国であることが分かります。
経済規模が大きく、人口が多い国家ほど、感染を封じ込める事が難しくなりますよね。
それを踏まえて考えると、日本は十分に健闘していると言って差し支えありません。
3)正しく恐れよう
世の中が閉塞感に覆われつつあるのは事実でしょう。
1年以上に渡って、「帰省や旅行はもちろん、ちょっとした外食や行楽さえも控えてきた」という方が殆どだと思います。
その努力が報われなければ、不安や苛立ちが募り「これだけやってダメならどうすればいいの?」と投げやりになってしまいそうですよね。
ですが、Bloombergのデータを見る限り、成果としてしっかり数値にも反映されています。
これは、色んなものを我慢しつづけた結果でしょう。他国から見ると日本は「うまく感染を抑えている国」なのですから、誇ってよいのではありませんか?
ところが、お越しくださる方と話していると不思議な事に「日本はコロナ対策に失敗した残念な国」という印象をお持ちの方が多いのです。
どこかの偉い人が「正しく理解して正しく恐れなさい」と仰っていました。まさしくその通りだと思います。
皆様の印象が少しでも変われば、閉塞感も打開できるのではないかと考えた次第です。
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