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パブロンゴールドを130錠飲んだ話


1週間前の話になる。
先週の日曜日、いつものように24時間トータル90錠のパブロンゴールド(以下、金パブ)を飲んでいた。

2月17日
19:02 30錠
22:47 30錠
2月18日
18:30 30錠

そして
19日
夕方いつものように
16:11 30錠の金パブを飲んでから
親友と電話をしていた。
とてもしんどかった。繋がっていたかった。

でも
そのタイミングで親友の友だちが
処方薬をほんの少し多く飲んだとツイートしていて
彼女は
心配だから連絡を取る
と、わたしとの電話を切った。

見捨てられた気がした。
自分はわたしの1番になろうとしてくるのに、どうしてあなたはわたしの1番でいようとしてくれないの?
わたしがしんどい時どうして他の子の心配をするの?
と思った。

20:48
わたしは衝動的にひと瓶に残っていた70錠をまとめて飲んだ。

親友を後悔させたかった。
振り向いて欲しかった。
わたしの心配をしてほしかった。
醜いただの嫉妬と衝動だけで70錠を飲んだ。

ものすごい吐き気に襲われ
わたしは
その日の夜に食べたラザニアを全て吐き戻した。
そこにお薬は一錠も混ざっていなかった。

吐いたことで
少しだけ落ち着いたわたしは
親友に対しても冷静さを取り戻して
謝った。「ごめんなさい」と。

トータル130錠。
アセトアミノフェンの致死量は13〜25gで
130錠=13g
本当は今すぐ病院に行かなければいけないけれど
親には130錠とはどうしても言えず
とりあえずわたしは順天堂大学医学部附属練馬病院に
65錠、と嘘をついて
1人で行っても診てもらえないか打診した。
珍しく救命の医師は親同伴で、とは言わなかった。
だから
わたしはひとりで外に出て、外で救急車を呼んだ。

救急車でもわたしは65錠で通した。
アセチルシステイン(解毒剤)をどうしても飲みたくなかった。

順天堂は救急隊が電話をすると、すぐに受け入れると言ってくれて
すぐに病院へ向かった。

採血と点滴をして
採血結果が出るのを待った。

結果は
昨年5月に解毒剤を飲んだ時よりも
アセトアミノフェンの濃度が高いです
解毒剤を飲むために入院しましょう
ということだった。

でもわたしは数日後に大切なzoomのミーティングを控えていた。
入院したらスマホが使えず、できなくなってしまう。
入院は4日になる。その入院費も払うことはできない。
だから
わたしは
「入院しなかったことで亡くなったとしても病院の責任は問いません」という同意書を書いて
入院を拒否した。

アセチルシステインは処方になった。

でも
20本飲まなければならないところ
わたしは
吐き気で飲めなくなり9本で飲むことをギブアップしてしまった。
家には飲んでいない11本のアセチルシステインが残っている。

飲めなかったことで肝臓の数値は
上限値が23のところ、いま50ある。倍以上だ。

下痢や嘔吐も繰り返して
体重は1週間たった今、2.5キロ減った。
血圧は過去最低の80/46を記録し
トイレに行くために起き上がるだけで立ちくらみがする。

Twitterではたくさん批判をされた。
自業自得なのに、だったら最初から飲まなければいいのでは?
それでベッドをひとつ埋めるなんて。
かまってちゃん。

そのどれにも反論はできない。
だって、ぜんぶ事実だと思うから。
入院するたび
突然の病で入院することになったひとたちと同じ救命科で過ごすことになり
その会話を聞くたびに自分は場違いだと思ってきた。
自分の意思で選んで飲んでいるのに、ここにいるべき人間ではない、と。

金パブを飲むようになって
もう少しで1年になる。
わたしにはこれを手放せる日は来るのだろうか。

最後に親友へ。
最低なことをしてごめんなさい。
でも、許してもらえるのなら
わたしはあなたと今まで通りの距離感で居たいです。

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