見出し画像

憶えておく。誰を愛し、誰に愛され、感謝されたのか。

気づけば四十九日が過ぎていた。
わたしにとっては
あの日から世界は灰色で
なぜ?どうして?だけがぐるぐると
答えの見つからないまま、浮かんでは消えている。

もしかしたら
一生、こうなのかもしれない。

答えなんて見つかるわけない、と
頭のどこかで分かっていて
人の気持ちなんて普段から分からないことが多いのに、
どうして死んでしまったのかなんて
残された人間に分かるはずないじゃないか。

それでも
その理由の一端でも知りたいと
思ってしまって
彼女が残したものの断片から
あれこれ想像してみてしまったりする。

そんなときに
Facebookが教えてくれた
過去の投稿。
こんな言葉を見つけた。

憶えておく。
誰を愛し、誰に愛され、感謝されたのか。
生きた証を刻むために。

これは
映画「悼む人」で出てくる台詞にわたしが加筆修正したみたいなんだけれど(なので台詞そのままではない)
何だか、心にじーんときてしまった。

今はまだ思い出すだけで泣いてしまうから
ゆっくり作品を観ることすら、まだできなくて
憶えておくとかそういう次元にはなれないけど
でも
彼女が生きていた証を残すこと
過去の人として埋れさせないためには
私たちが“憶えている”ことが大切なんだと思う。

相変わらず世界は灰色のままで
思い出して泣く日もまだ多いけれど
少しずつ、楽しい思い出も
思い出せたらいいな、とも思う。

ねえ、
あなたがいなくなって49日が過ぎました。
そちらはどうですか?
今日も、あなたの笑顔と同じくらい晴れていますか?

結子さん。
いろいろ言葉は並べてみるけれど
やっぱり思うことはただひとつ。
もう一度、あなたに会いたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?